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第65話 もう一度魔法を



 俺は魔力反応からシグの居場所を突き止める。


 シグは自室にこもっているようだ。


 メグと一緒に部屋の前まで行き、呼びかける。


「なあ、シグ。お前が魔法を使えない原因が分かった」


 反応はない。


「お前が魔法を使えない原因は病気だ。魔物に魔力を注がれることで起こる魔力変換阻害症。これのせいでお前は魔法が使えない」


 魔力変換阻害症は魔物に襲われた時などに、体内に魔物の魔力が入ると起きてしまう病気だ。この病気になると、体内の魔力がうまく変換されず、魔法を使うことができなくなってしまう。シグみたいに。


 この病気の厄介な所は魔物の魔力は自然に消えないので、ちゃんとした処置をしないと、永遠に治らないということだ。だが、逆に処置をすれば、すぐに治る。幸い、俺も何度か処置をしたことがあるので、すぐに治せる。


 俺はこのことを扉越しにシグにも説明したが、一向に返事が返ってこない。


 メグも何度か呼びかけてくれるが、ダメみたいだ。


 なら、奥の手を使うしかない。


 俺は扉の鍵穴に小規模な爆発を起こし、鍵を破壊して中に入る。


 中にはシグがうつむいて座っていた。


「な、お前!入ってくんなよ!出てけ!」


「それは無理だ。俺はお前らの家庭教師だからな。まだ何も教えていない。だから、帰るわけにはいかない」


「そこまで言うなら治してみろよ!病気なんだろ?やってみろよ!」


 俺はシグの足の魔力反応を調べ、魔力を注がれた場所を探す。そして、魔力が注がれた場所に専用の治癒魔法を使う。


 そして、もう一度魔力反応を調べると、魔物の魔力は綺麗さっぱり無くなっていた。


 これで魔法が使えるはずだ。


「終わったぞ。魔法撃ってみろよ」


 シグはまだ半信半疑のようだ。だが、魔法を使おうとしている。


「火よ、我が手に灯れ 点火(ティンダー)


 すると、シグの手から炎が出た。治療は成功したみたいだな。


「お、俺、魔法が使えた……。やっと、やっと、魔法が……」


 シグは泣いていた。当然の反応か。やっと使えたんだもんな。


 ふと、隣を見るとメグも目に涙が浮かんでいた。

 この2人仲が良いんだろうな。


 ひとまず家庭教師の第一歩はクリアってところか。


 明日から本格的に指導に入るとするか。今日はこのままの方がいいだろうし。


 俺はメグに一言言って、王室に向かった。


 王室には国王がまるで俺を待っていたかのように座っていた。


「どうした、リース」


「シグが魔法を使えるようになりました。明日から本格的にいこうと思います」


「そうか、報告ご苦労じゃった。……ありがとう、リースよ。」


 俺は一礼をして、王室を後にした。


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