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第55話 体育祭とは?



 王城での一戦も終わり、ゆっくり休養した俺は現在はふつうに学校に通っていた。


 そんなある日、


「お前ら!ついに冒険者学校最大のイベントが明日行われるぞ!!」


「「「うぉーーー!!」」」


 ん?何だ?この既視感。前にも見たことあるぞ。


「その名もーー、冒険者学校大体育祭だー!!!」


 体育祭か、聞いたことないな。俺が転生するまでの間にできたのかもな。てか、この人行事があると妙にテンション高いな。


「この体育祭はクラス対抗だ。そして、優勝したクラスにはリゾート地への旅行券が賞品でもらえるぞー!!」


 まじかよ!めちゃくちゃ気前がいいな。まあ、それだけ大きい行事なんだろうな。


「今年、このクラスにはリースがいる!優勝は俺たちのものだ!!」


「「「うぉーーー!!」」」


 いや、盛り上がるのは勝手だが、詳しいルールとか説明しろよ。



 どうやら体育祭は原則攻撃魔法は禁止みたいだ。使っていいのは補助魔法で、自分を強化するものに限るそうだ。


 種目は全部で10種目あり、1人2つまで出場できるそうだ。種目の内容は「100メートル走」「騎馬戦」「借り物競走」「綱引き」「玉入れ」「大縄跳び」「障害物競走」

「棒倒し」「二人三脚」「選抜リレー」だ。


 話し合って決めた結果、俺は「棒倒し」と「選抜リレー」に出ることになった。理由はこの2種目の配点が高いからだ。この2種目で得点を稼ごうという作戦らしい。


「ということで、明日は頼んだぞ!リース!」


 理事長はとても笑顔でこっちを見てきた。もう少し、こっちのことも考えてほしいんだけど。


「リースくん!明日は頑張ろうね!」


「絶対に優勝するわよ!」


「……旅行、楽しみ」


 まあ、頑張るか。



 翌日、校庭には体育祭で使うものが用意されており、準備は万端のようだった。


 続々と人が集まり、開始まで5分前となった。


「よーし、全員揃ってるな!今日は優勝するためにここに来た。絶対に勝って、旅行に行くぞ!!!」


「「「おぉーー!!!」」」



 体育祭、最初の種目は「100メートル走」だ。


 これにはミルが出場する。ミルはふつうに速いので、一位は確実だろう。


「ミルーー、頑張れー!」


「一位を獲りなさいよー!」


「頑張れ!ミル!」


「……任せて。絶対勝つ」


「それでは始めます。位置について、よーい、ドン!!」


 始まると同時にミルは最高速度でゴールへ向かった。

 結果、ぶっちぎりの一位だった。


「すごーい!!」


「やったわね!」


 ミルはこっちを向いて、満面の笑みでピースサインを送ってきた。


 他のクラスメイトも2位や3位と好成績だった。順調な滑り出しだな。


 続いては「騎馬戦」だ。これにはメルトが出場する。


「メルト、頑張れよ」


「ああ、任せろ」


 俺とメルトは拳を交わした。


 騎馬戦は全クラスが同時に戦う形式だ。メルトは将軍なので、頭につけたハチマキを守りつつ、相手のハチマキを取ることになる。全方位に気を配らないといけないが、メルトなら大丈夫だろう。


 思った通り、メルトは隙を見つけてハチマキを取り、逆に敵が手を伸ばしてきた時は冷静にかわしていた。


 そして、最後のクラスとの対決。相手の動きもなかなか良い感じだ。普通の生徒なら負けてただろう。だが、メルトなら問題ない。


 メルトは『感覚強化』の魔法で自身の感覚を最大限に拡張し、相手の動きを完全に制限していた。そして、ついにメルトはハチマキを取った。


「よっしゃぁぁ!!」


「さすがだぜ!!」


「いいぞぉー!!メルトー!!!」


 クラスメイトも理事長も大興奮だった。メルトは歓声にガッツポーズで応えた。


 続いては「棒倒し」。俺の出る種目だ。


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