第44話 魔道具講座 座学編
貴族学園との一件も終わり、俺たちはほのぼのとした学校生活を送っていた。
そんなある日、理事長に授業のお願いをされた。
俺が教えた方がいいと言ったことはもう全部教えてしまったらしい。なら、今度は魔道具について教えるか。
思えば、俺が授業をするのは久しぶりだな。魔力の流れを教えた時以来かな。
「みんな、今日の授業は久しぶりにリースにやってもらうことになった。しっかり聞くようにな。それではリース、あとは頼んだぞ」
「はい、じゃあ今日は魔道具について教えようと思います」
そう言って、教壇に立つと後ろの方にたくさんの先生がいることに気づいた。どうやら、俺の授業を聞きに来たようだ。
それにしても数が多いな。この学校の先生が全員いるんじゃないか?まあ、発展につながるならいいのだが。それにしても学生に頼りすぎだろ。
そう思いつつ、俺は授業を始める。
「えーと、まずは魔道具って知ってますか?」
返事はなかったが、表情で大体分かった。おそらく全員知らないな。
「……魔道具というのは自分で魔法を使わなくても、魔力を注げば魔法が勝手に発動される道具のことを言います」
「それはどういう時に使えばいいんですか?」
「例えば、食材を保存する時に保存魔法を仕掛けておいたり、火を灯すために火魔法を仕込んだりとかかな」
「うーん、あんまり実感が湧かないな〜」
「まあ、そうか。なら、実際に使ってみるか」
そう言って俺は木の板を用意する。最初はこれで十分だ。
これからは魔道具講座 実践編だ。
すみません!今回は少し短くなっています!
明日からもっと量を増やしていきます!