第30話 オリアス大迷宮
俺たちは転移魔法で迷宮の前まで来た。
オリアス大迷宮の入口はおよそ4mぐらいの高さで、そこには魔物の流出を防ぐための細工が施された扉が設置されている。
「うわぁーー。大きいね」
「ああ、七大迷宮の一つだからな」
「そうね。私も迷宮は初めてみるけど、噂通りね」
「神器の試し斬りに丁度いい」
ひとまず俺たちは中に入ることにした。
扉の先には下へ続く階段があり、それを降りると迷宮の一階層となる。
「そういや、荷物がえらく少ないけど大丈夫か?」
「うん、だって今日だけでしょ?少なくても平気だよ」
「え?何言ってるんだ?一日で終わるわけないだろ」
「いや、だって遺跡はすぐ終わったじゃない」
「遺跡と迷宮は違うに決まってるだろ。この迷宮は大体200階層ぐらいあるから、最低でも一週間はかかるな」
「ねえ、リース。寝るところとかはどうするの?」
「魔法で作るよ?」
「さすがリースくんだね。あ、でも着替えとかどうしよう」
「別に着替えなくてもいいだろ?」
「ダメに決まってるじゃない!男子と女子は違うの!」
そういうものなのかな?前世では割と男子も女子も着替えなんてなかったけどな。うーん、分からん。
「私は平気だけど」
ミルはそう言う。
「やっぱ、そうだよな。ほら、ミルもこう言ってるぞ?」
「あれ、私たちがズレてるの?」
「いえ、ステラ。おかしいのはこの二人よ」
「だよね」
ステラとレイナが着替えが欲しいと言うので、魔法で作ってあげることにした。素材は収納魔法の魔物の素材を使った。二人は気に入ってくれたみたいなので良かった。
そんなこんなで迷宮探索はやっとスタートした。
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