第25話 認められた実力
俺は準備を整えたので、早速ある魔法を発動する。
その魔法とはもちろん威嚇魔法だ。
「さっきのといい、お前の魔法はただの見掛け倒しだったようだな!」
隊長さんが強気な発言をしている。が、内心ビビっているのは声色で分かる。
その瞬間、威嚇魔法が当たり、隊長さんが急に怯え出す。
「な、なんだ……!?ひ、ひぃぃぃ!!」
威嚇魔法は本来、魔物に出会った時に使う魔法で、魔力を多く使うほど怯えて相手から逃げてくれる。
ただし別の使い方もある。それが今回の場合だ。
ひとまず小規模の威嚇魔法で相手の心に少しの恐怖心を埋め込む。
次に、大規模な魔法を撃つことで恐怖心を増幅させる。
こうなればあと一歩だ。
最後に最大まで魔力を使った威嚇魔法を放ってやれば、相手は俺への恐怖で何も出来なくなる寸法だ。
「ひぃぃぃぃ!ごめんなさい!!!」
「た、隊長!大丈夫ですか!!」
「てめぇ!何しやがった!!」
「隊長さんは戦闘不能のようです。僕の勝ちですね?」
「はぁぁ??こんなの認めるわけねーだろ!」
なんて奴らだ。この期に及んで、まだ認めないとは。
俺がせっかく怪我をしない勝ち方をしてあげたというのに。やむを得ないな。
「分かりました。もういいです。全員で来てください」
「後悔すんなよ!!!」
「叩きのめしてやる!」
俺はさっきの配位魔法を今度はダメージがしっかりと入るようにして撃った。
こうして俺は見事に全員を黒焦げにして、勝負に勝った。
その後、俺は黒焦げの奴らを治癒魔法で回復させた。そして、無事に全員の了承を得ることが出来た。
隊長さんにも了承を得ようと思ったが、怯えまくって話もできないので、威嚇魔法を解いてあげた。
ただし、またナメられてもムカつくので、少しだけ恐怖心を残しておいた。
そして、無事に隊長さんからも了承を得た俺は指導係となった。
今日はもう時間が経ってしまったので、明日から指導を始めることになった。




