【魔物大図鑑】 序章 不定系・人型系
■前提条件
魔物は(*1)『瘴気から生まれ出づるモノ』と『瘴気に適応せしモノ』の二種類が存在する。
(*1)瘴気とは汚染された土地、水、空気などより発生し、魔素と組み合わさり変質する事によって生まれるとされる災害及び現象。
『瘴気から生まれ出づるモノ』を【瘴気属】と言い、ゴブリン、オークをはじめとした亜人種から、スライム、アンデッドなどの特殊状況下でしか生まれないものを呼ぶ。
アンデッドの場合は、生物として死亡してから瘴気を取り込み、魔物として生まれ変わるため、生き物としてカウントはせず【瘴気属】に入れられている。
反対に、『瘴気に侵されながらも種として適応し生き続けて来た生物』を総称して【魔物´】と呼ぶが、広義の意味である「魔石を持つモノ」という意味と混同しない様に、ここではあえて【魔適属】と呼称する。
また別の枠組みとして【魔獣】や【神獣】という括りが存在する。
【魔獣】の本来の意味は、強大な力を持つ“個として確立した生き物”だが、世界で最も知られているのはドラゴンだろう。
彼らは通称として「ドラゴン族/竜族」と呼ばれているが、知性や技術、莫大な魔力、長い年月を生きるなどの特殊な条件をクリアしたモノを【魔獣】と呼ぶ。
この【魔獣】は魔物とは別種の存在であり、魔物のレートとして知られている「S~G」では測れない次元に位置する。
かの有名な冒険王は、『あれは、神が創りだした原初の生き物の系譜を受け継いだ存在だ。彼らを前に足が竦み、武器を落とし、無様に這いつくばろうともそれは自然の摂理であり、なんら不思議な事ではない。彼らに敵う者はなく、彼らこそが種の頂点なのだから』と言葉を残している。
これ以上についての詳細は省くとするので、以下を参照されたし。
『世界に存在する不思議な生き物~未だ解明されていない【魔獣】と【神獣】の全て~』
魔物は【瘴気属】と【魔適属】の二種類存在すると言ったが、魔物にはさらに二種類へ分類できる。
この魔物の種類の一つが、(*2)レベルを上げる事によって成り得る【進化】である。
(*2)レベルとは肉体と魂をより上位の存在に格上げを可能とする世界の法則。
【進化】は食事や戦闘、環境、嗜好などの多数の要因から、生き残るのに最も適した姿形になるとされている。
例を挙げると、スライムが海に適する形に【進化】するとシースライムになったり、毒であればポイズンスライムになることが知られている。他にも、ゴブリンが剣を持ちながら【進化】すればゴブリンソードマンに、弓をもって【進化】すればゴブリンアーチャーになる等が【進化】の一例である。
もう一つの種類が、長い年月を掛けて生き残りやすく適応する【適応進化】である。
【適応進化】は進化と書いてあるため勘違いしやすいが、その名の通り、環境や外敵となる生物に対して適応することで死を防ぎ、種の存続を可能とする方法である。
これも例を挙げると、ウルフ系統の魔物によく見られる。
ウルフ系の魔物は森や平原、火山や寒冷地など、場所を選ばず存在している。(これはスライムや蟲、アンデッドなどの魔物にも共通して言える)
ウルフ系には餌が取れなくなったり、外敵が現れると別の土地に移動する性質があるためだが、その時、平原から寒冷地に移動した場合、寒さによって肉体にダメージを負うが時々寒さに適応し、ごく稀に耐寒スキルや氷魔法を使えるようになることがある。すると、ウルフは自然にアイスウルフに変異する現象が起きる。
通常の進化と似ている様で、適応するという段階を踏んでいるのがこの【適応進化】の特徴である。
蛇足だが、とある学者によると、この【適応進化】は魔物だけでなく、人間にも適用されているのではないかという点についても述べておく。
簡単に説明すると、千年前と現在の技術習得速度や魔法の習熟度などが過去よりも少しずつ上昇している可能性が示唆されているため、今より千年後には全ての人間が高水準で魔法を使う世の中になっているかもしれない。しかしながら、人間に適用されているのならば、魔物にもその可能性が考えられるため、世界が年を重ねるごとに魔物の脅威が上がっていくこともまた考えられる。現在の魔物のランクが千年を経ずに繰り上げになるとしても、今を生きる我々が出来る事として魔物の情報をここに記しておこう。
■魔物のタイプ図式
【魔物】(魔石を持つモノ) {【魔獣】・【神獣】}
|
【瘴気属】(瘴気より出づるモノ)―【魔物´/魔適属】(瘴気に適応せしモノ)
|――【進化】
|――【適応進化】
◆不定系・瘴気属【特殊/適応/粘体種】
※不定形:定まった形がなく、形を変動させることの出来る魔物の系統を指す。
※瘴気属:瘴気から生まれ出でる生物。
※特殊/適応/粘体種:食事、環境、外敵など様々な要因による適応での種の多様化を「特殊/適応」と呼称している。「粘体種」は肉体が固体と液体の中間の性質を帯びている種の事を指す。
スライム
ラージスライム
ヒュージスライム
グレータースライム
ジャイアントスライム
ギガントスライム
ファイアースライム
フレイムスライム
ウォータースライム
アクアスライム
アーススライム
ランドスライム
マッドスライム
ウインドスライム
ストームスライム
ヒールスライム
ポイズンスライム
アシッドスライム
パラライズスライム
リーフスライム
メタルスライム
アイアンスライム
カッパースライム
シルバースライム
ゴールドスライム
ブラッドスライム
ホーリースライム
レッドスライム
ブルースライム
グリーンスライム
イエロースライム
ブラックスライム
ホワイトスライム
インビシブルスライム
ミミクリースライム
スカベンジャースライム
レギオンスライム
◆人型系【亜人/適応/緑小鬼種】
※人型系:人の形をした、もしくは人の形を取れる魔物の系統を指す。
※亜人/適応/緑小鬼種:人間と似た人ならざる者。姿は人間に近いながらも、人間と違った特徴を持つ生物を「亜人」と呼称している。「緑小鬼種」はゴブリンという種の事を指す。
ケイブゴブリン:平原や森ではなく、主に洞窟での狩りや生活をしているゴブリンの亜種。
シーゴブリン:平原や森ではなく、主に海での狩りや生活をしているゴブリンの亜種。
デミゴブリン:ゴブリンと同じ形をしているが、理性と知恵に違いが……?
緑小鬼
ホブゴブリン
ゴブリンソードマン 剣士
ゴブリンランサー 槍士
ゴブリンアーチャー 弓士
ゴブリンファイター 拳士
ゴブリンシールダー 盾士
ゴブリンシーフ 盗人
ゴブリンハンター 狩人
ゴブリンシャーマン 呪術師
ゴブリンヒーラー 回復士
ハイゴブリン
ゴブリンソルジャー 兵士
ゴブリンコマンダー 指揮官
ゴブリンウォーリアー 戦士
ゴブリンハイソードマン 剣術士
ゴブリンハイランサー 槍術士
ゴブリンハイアーチャー 弓術士
ゴブリングラップラー 格闘家
ゴブリンランバージャック 樵
ゴブリンスミス 鍛冶師
ゴブリンガードナー 重盾士
ゴブリンローグ ならず者
ゴブリンスカウト 斥候
ゴブリンテイマー 調教師
ゴブリンエンチャンター 付与術師
ゴブリンメイジ 魔術師
ゴブリンソーサラー 妖術師
ゴブリンプリースト 神官
ゴブリンナイト 騎士
ゴブリンエリート 指導官
ゴブリンハイウォーリアー 武士
ゴブリンバーサーカー 狂戦士
ゴブリンブレードマン 刀剣士
ゴブリンフェンサー 細剣士
ゴブリンスナイパー 狙撃士
ゴブリンチャンピオン 拳闘士
ゴブリンモンク 修道士
ゴブリンガーディアン 守護者
ゴブリンライダー 騎手
ゴブリンクラウン 道化師
ゴブリンストラテジスト 戦略家
ゴブリンアサシン 暗殺者
ゴブリンレンジャー 猟兵
ゴブリンエージェント 諜報員
ゴブリンハイテイマー 上位調教師
ゴブリンハイエンチャンター 上位付与術師
ゴブリンウィザード 魔法師
ゴブリンハイウィザード 魔道士
ゴブリンハイプリースト 上位神官
ゴブリンビショップ 司教
ゴブリンアークビショップ 大司教
ゴブリンインペリアルガード 近衛兵士
ゴブリンジェネラル 将軍
ゴブリンキング 王
ゴブリンロード 領主
ゴブリンエンペラー 帝王
◆人型系【亜人/コボルト種】
レッサーコボルト
リトルコボルト
コボルト
◆人型系【亜人/オーク種】
豚鬼
猪鬼
オークマジックナイト 魔法剣士
オークジェネラル
◆人型系【亜人/オーガ種】
赤鬼
◆人型系【亜人種】
喰人鬼
妖巨人:
サイクロプス
レッドキャップ:赤い帽子をかぶっている小鬼の残虐なモンスター
スプリガン
リザードマン
ケンタウロス
ラミア
エンプーサ
アラクネ/女郎蜘蛛
ハーピー/ハルピュイア/セイレーン
人狼/ライカンスロープ
ヴィーヴル
スキュラ
イエティ
ビッグフット
ウェンディゴ
フォモール
半妖サテュロス
◆人型系・瘴気岩石属【特殊/適応/無生物種】
※瘴気岩石属:通常の岩石が瘴気により魔物へと変化する恐れのある生物。
※無生物種:無機物が魔物として疑似的な生命を持つ事。
ゴーレム
アイアンゴーレム
シルバーゴーレム
ゴールデンゴーレム
ミスリルゴーレム
アダマンタイトゴーレム
オリハルコンゴーレム
ガーゴイル
リビングスタチュー
イーアモールォ 魔像
ウッドパペット
ブロンズパペット
アイアンパペット
シルバーパペット
ゴールドパペット
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