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異世界系における小説設定資料  作者: Twilight
幻想小説を創るための設計図
21/48

世界創生の一手目 〜世界観の重要性〜


 どうも、皆さん。

 ここでは世界を創ることについてお話していきたいと思います。

 突然ですが、ここで質問です。


 【世界】というものについて考えたことがありますか?


 考えたことがある人も、考えたことが無い人も、いま一度考えてみてください。


 ……

 ………

 …………


 はい。もう大丈夫です。多分ほとんどの方が考えてないでしょうから、次に進みましょう。


 【世界】って改まって考えてみると、結構難しい概念ですよね?

 こう、何と言うか……いまいちパッとしないって言うか、あまりポジティブなイメージは感じませんね。(個人の感想です)

 しかし、ここで立ち止まっては次に進めないので、考え方を変えてみましょう。


 とは言うものの、概念というのは考えるだけで脳が疲れてきてしまいます。

 何かいい方法が無いか……そんなお悩みのあなた! 簡単に考えられるいい方法を考えてみました。


 そこで出て来るのがこの方法。


 ズバリ! 定義から理解していくのです!


 なにか物事、ないしは抽象的なことを考える時、まずその言葉の定義について調べてみると違った視点が得られるのです。

 頭の中でモヤモヤとしたまま考えても、結局モヤモヤとしたものしか生まれません。


 なので定義を知ることで考えたい物事の輪郭を掴み、そもそも自分が何について知りたいのかを知る。これが大事なのです。

 もしかしたら、これを読んだ後にはその技能が身に付いているかもしれませんよ!


 とりあえず、具体的な例を挙げてみましょう。


 “いちご”という言葉があった場合、それがどちらの「苺/一期」なのかでは全く違う意味になりますよね?

 もしかしたら、そもそも“いちご”が何だか分からない可能性もありえます。


 しかし、ここに「甘い」とか「赤色」なんてヒントがあれば、それが“苺”という言葉を連想させることが出来ますね。


 言葉は時として抽象的なモノへと形を変えます。

 自身が感じたり、考えている事が定義とズレていれば齟齬が生まれかねないのです。

 それを無くすための手段として、定義を知ることが重要になります。


 まあ、あまりいい例ではなかったかもしれませんけど……。




 気持ちを入れ替えて、では早速“Google”先生に「世界 定義」と打っていきます。

 すると“Wikipedia”先生が一番上に出てきたので、興味本位でちょっとのぞいてみます。


 そこにはこのような事が書かれていました。はいドーン!



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


世界(せかい、(英: World、梵: loka-dhaatu、羅: mundus)とは、以下の概念を指す。

・地球上の人間社会のすべて[1]。人間の社会全体。限定された社会ではなく、全ての社会の集合、全人類の社会を指す[2]。地球上の全ての国[2]。万国の意。特定の一国ではなく全ての国々ということ。報道・政治等で多用される用法。例:「世界の豊田」「世界経済」「世界の歴史」「世界人口」「世界の地理」。類義語に「国際」や「グローバル」。

・世の中[1]。人の住むところ[1]。例:「世界が狭い」。類義語に「世間」。

・すべての有限な事物や事象の全体[2]。宇宙[2]。

・特定の範囲[1]。例:「勝負の世界」。

・同類の者の集まり[1]、またその社会。例:「学者の世界[1]」「役者の世界」「芸術家の世界」。

・特定の文化・文明を共有する人々の社会やそのまとまりを指す。「キリスト教世界」「イスラム世界」。また「第一世界」「第二世界」「第三世界」のように冷戦体制下で見られた陣営ごとの国々のまとまりを指すこともある。

・歌舞伎や浄瑠璃で、特定の時代・人物による類型[1]。例:「義経記の世界[1]」。

・(仏教用語、loka-dhaatu) 宇宙の中のひとつの区域で、一仏の教化する領域[1]。例:「三千大千世界・[1]」「娑婆世界[1]」。

・[要出典]フィクション文学において、「世界」概念を拡大解釈し、ある生物が活動する社会・空間・天体など。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

https://ja.wikipedia.org/wiki/世界   より引用



 はい、という事なんですが、うん。何言ってるか全然分かんないよね……。


 簡単に説明すると、どうやら世界というのも立場が変われば色々な見方が出来るようで、複数の定義の【世界】が存在するみたいです。


 でもこれでは分からないので、少しずつ意味を理解していくことから始めましょう。具体的には上から二行目のこの部分ですね。



・地球上の人間社会のすべて[1]。人間の社会全体。限定された社会ではなく、全ての社会の集合、全人類の社会を指す[2]。地球上の全ての国[2]。万国の意。特定の一国ではなく全ての国々ということ。報道・政治等で多用される用法。例:「世界の豊田」「世界経済」「世界の歴史」「世界人口」「世界の地理」。類義語に「国際」や「グローバル」。



 これを簡単に噛み砕いて説明してみますと、おおよそ【世界】というのは【社会】とイコールと考えていいでしょう。


 ここでの社会とは、人間社会や国際社会、タテ社会や高齢社会など、様々な言葉を含んだ総体的な意味になります。


 つまり、この【世界】が意味するところは、地球規模における【社会】全部を一まとめにしたものです。

 実際に会話文にしてみると分かりやすいかもしれません。例えばこんな感じ。


「世界について学ぶことは、平和への第一歩なのです!」


 このような演説があった時、【世界】というのは地球内における国の歴史や社会情勢という意味だと、漠然とですが読み取ることができますね。つまり、【世界】には社会という言葉が内包されているのが分かります。


 分からない人には、【世界】というおにぎりは、【社会】という一粒一粒の米で出来たものだとでも思ってください。


 しかし、世界と社会がイコールだというのは分かりましたが、それなら別に世界と社会で言葉を分ける必要があまり感じませんよね?


 ここがポイントです!


『社会は人間がいる事で成り立ちますが、世界には人間は必要ありません。

 極論を言えば、生物が存在しなくても言葉としては成り立つのです』


「じゃあ、社会は人間がいるもので、世界は人間が必要の無いものでいいの?」

 

 そういう訳ではありません。

 世界には《複数の定義》があると言いましたよね?


 【社会】という言葉を含んだ意味での【世界】だけでなく、【宇宙】という概念を含んだ【世界】もあるのです。


 では今度は“【宇宙】という概念を含んだ【世界】”ってなんぞ? という疑問についても考えてみましょう。


 宇宙……それは真っ暗で重力が無く、酸素が無い空間を多くの方がイメージするのではないでしょうか。


 太陽があり、水星、金星があり、我々が住む地球、火星、木星、土星、天王星、海王星……という感じで惑星がありますね。他にも銀河とか隕石とか星座も存在します。


 そういうものをざっくりと一つの体系――まとまりという意味――として認識したモノを【宇宙】と呼んでいる、という解釈でいいでしょう。

 正確には、宇宙というのはもっと複雑で難解なのですが、ここでは一般的な認識で大丈夫です。


 一応これも会話文で表してみると、


「この果てしなく広い世界の、たった一つの青い惑星に私たちは住んでいるのです」


 こうして会話として読むと、宇宙という意味合いの【世界】として使っているんだなと認識できますね。宇宙という言葉も【世界】の中に内包されている事が読み取れます。


 では、また似たような質問になりますが、世界と宇宙がイコールであれば、わざわざ二つに言葉を分ける意味が無いですよね?


 ここがポイントです!


『宇宙は無限に広がりを持つ言葉なのに対し、世界には広がりはありません。

 実際には、定義ごとに大きさが変わって見えるだけであって、世界の本質は一定なのです』


「なら、宇宙は限りなく広くて、世界は形を変えるってこと?」


 そういう言い方も出来ますね。

 しかし少し見方を変えて、社会と宇宙、それに世界を左から大きい順に並び変えてみると、


 世界 > 宇宙 > 社会


 という風に並べることが出来ます。

 これに何の意味があるのかと言うと、【世界】という大きい枠の中に【宇宙】があり、【宇宙】という中に【社会】がある、と言えますね。


 もしくは、【世界】の中に【宇宙】と【社会】を意味する語が含まれているようにも見えます。


 こういう階段の様な仕組みのことを“カテゴリの階層性”と心理学で言ったりするんですが、この状態って「大中小」みたいで分かりやすいと思いませんか?

 数字で言えば、「321」とも表すことが出来ますよね。


 少しずつ漠然とした【世界】というものがつかめて来たんじゃないでしょうか。




 世界というのが色々な概念を内包した言葉だというのは理解できましたか?


 では次に定義は大丈夫だと思いますので、小説を作るうえで一番大事な【世界観】について話していきます。


 例えば、キャラクターたちが会話するためには前提として地面が無ければ話になりませんよね?

 まさか、読者の皆さんは地面を歩いていると思っているのに、作者さんの頭の中では宇宙を泳いでいたら話になりません。


 他にも、周囲の気温は暑いのか寒いのか、建造物が乱立しているのか、そもそも建物はないのか、人は存在するのか、生き物がいるならどんな生物なのか。


 何かを手に持っているのか、着の身着のままなのか。髪型はどんななのか、髪色は黒一色なのか。


 そもそも、キャラクターが人かどうかすら分かりませんし、国のイメージが日本や中華なのか、それともヨーロッパを舞台にしているのかでは、言うまでもなく雰囲気がガラリと変わります。


 それら無数に存在する全ての情報を読者がイマジネーションしやすい様に作り、整理し、表現するのが小説と言うものです!(作者の個人の感想です②)


 そんなの適当でいいと思っていらっしゃる方も中にはいるでしょうが、こういう背景を気にされる方は意外にもいるんです!!(おもに私です)


 薄っぺらい小説だと思われないために世界の根幹をしっかりと作って置くことが重要です。


 それを疎かにしてしまうと根幹が揺らぎまくりの物語が出来てしまい、「えっ、文化レベル違うのに横文字が通じてるの?」とか「科学があるのに物理法則全無視かよ!?」とか「平原なのに噴火ァ?」みたいな残念な状況になりかねません。


 何も私は「最強!!」とか「無双!!」とか「俺TUEEEEE!!」とかしたければ別にすればいいと思うんですけど、雑な設定にしてしまうと「この方法、他の人間も絶対試したことあるだろ……」とか「読んでて気持ち悪い……萎えたわ」みたいなしらけた雰囲気が広がり、のちのち自分自身の首を苦しめる結果につながってしまいます。

 まあ、ただの趣味なので個々人の好きにすればいいんですがね……。


 それでは、これにておしまいです。

 ご読了ありがとうございました!


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