ファンタジー的な諺《ことわざ》の用法
どうも皆さん。
ここでは現実に実在する諺からインスピレーションを受けたり、もしくは捩って造った作者の独自の造語を交えて掲載しています。
面白かったら小説でも何でも使ってくれると、供養になります。(笑)
具体例として、
──────────────────
●創作上のことわざ○○
・実際の諺○○:
使用例:
──────────────────
的な感じで載せていきます。
実際の諺が空欄の時は察してください……。
それでは、どうぞ!
●1.竜の髭を撫で、竜の尾を掴む
・地雷を踏む、虎の尾を踏む
地雷を踏む:「触れてはいけないものに触れる」などのような物事を例えて言う表現。
虎の尾を踏む:非常に危険な事をする事の例え。
使用例:「あ、あいつ! 『竜の髭を撫でて、竜の尾を掴む』ような馬鹿しやがったな!?」
●2.竜の逆鱗
・逆鱗に触れる
逆鱗に触れる:竜が持つと言われる逆鱗に触れ、竜を激しく怒らすこと。
使用例:「おい、お前! 自分から『竜の逆鱗』に触れようとすんじゃねえ!」
●3.沼の神
・捨てる神あれば拾う神あり、蜘蛛の糸
捨てる神あれば拾う神あり:見捨てられることがあっても、一方で助けてくれる人もいる。
蜘蛛の糸:芥川龍之介「蜘蛛の糸」より
使用例:「お前がもし仲間から見捨てられ、死にかけたとしても、人生でたった一度でも善行すれば必ず神様は助けてくれる。どんな時でも『沼の神様』だけは俺達を見てるんだ」
※沼の神:沼で魔物と出会い、危機に瀕した時、魔物が沼に足を取られて命が助かったという寓話。
●4.傷跡に回復薬
・ 二階から目薬
二階から目薬:回りくどくて効果が得られない事の例え。
●5.竜の棲み処に入らなければ竜の卵は得られない
・虎穴に入らずんば虎子を得ず
虎穴に入らずんば虎子を得ず:虎の子を得るためには、虎の住むほら穴に危険をおかして入らねばならないことから、危険をおかさなければ大きな成功や功名は得られないということ。
使用例:「――遠路はるばる、こんなとこ来て何してんのかねぇ」
「しょうがねえだろ。ほら言うだろ、『竜の棲み処に入らなきゃ、竜の卵は得られねえ』ってな!」
●6.ゴブリンに説教
・馬の耳に念仏、馬耳東風、柳に風
馬の耳に念仏:馬に念仏を聞かせても、そのありがたみがわからないことから、人の意見や忠告に耳を貸そうとせず、少しも効果がないことのたとえ。
使用例:「おいおい、あいつはああいう奴なんだから。何やっても無駄だって。『ゴブリンに説教』じゃあるめぇんだ。何やったって聞きゃしねえ」
●7.ゴブリンに聖剣/王に盾
・猫に小判、豚に真珠
猫に小判:猫は鰹節には飛びつくが小判の価値はわからないので、それを当てても何の意味のないことから。
豚に真珠:真珠の価値がわからない豚に真珠を与えたところで、豚にとっては何の役にも立たない。
●8.スライムに打撃
・糠に釘、暖簾に腕押し、焼け石に水
糠に釘:糠に釘を打ち込んでも、すぐに抜けて効き目がないことから転じて、さっぱり手ごたえがないことをいう。
暖簾に腕押し:腕相撲をする時は双方に同等程度の力があってこそ面白みがあるが、相手が暖簾では何の手ごたえもないということから。
焼け石に水:焼けて熱くなった石に少々の水をかけたところで、水は蒸発し、石を冷ますことができないことから。わずかばかりの努力や援助では、効果がほとんど期待できない事の例え。
使用例:「――あいつ、あそこで一日中、スライム相手に打撃武器の鎚で戦ってるぜ」
「( ̄m ̄〃)ぷぷっ! あいつ馬鹿なんだろうな(笑)」
●9.銅貨も集まりゃ金の山
・塵も積もれば山となる、雨垂れ石を穿つ
塵も積もれば山となる:塵のようにごくわずかなものでも、積もり積もれば山のように大きくなるということから。
雨垂れ石を穿つ:軒下から落ちるわずかな雨垂れでも、長い間同じ所に落ち続ければ、ついには硬い石に穴をあける意味から。どんなに小さな力でも、根気よく続けていればいつか成果が得られるということのたとえ。
使用例:「うーわ、このダンジョン銅貨しか出ねえじゃねえか!」
「まあいいじゃねえか。『銅貨も集まりゃ金の山』っていうし」
●10.竜は死して武具となり、人は死して歴史となる
・虎は死して革を留め、人は死して名を遺す
虎は死して革を留め、人は死して名を遺す:虎は死んだ後その毛皮が珍重され、偉業を成した人は死んだ後その名を語り継がれる。
●11.悪事、井戸に隠れる
・臭い物に蓋をする
臭い物に蓋をする:根本的な解決をはからずに、一時しのぎの手段で他人に知られないようにするという意味。
●12.良薬は口に苦し
・良薬は口に苦し:よく効く薬が苦いように、身のためになる忠告は素直に受け入れにくいということ。
●13.壊れた魔道具に手を出すな
・藪をつついて蛇を出す
藪をつついて蛇を出す:藪をつついてわざわざ蛇を追い出し、その蛇に噛まれるという愚かさから、せっかくおさまっているものを、いらぬことをしてかえって災いを招くことをいう。
使用例:「じゃじゃーん! 安く売ってた魔道具を見つけたぜ!」
「おいおい、止めとけって。『壊れた魔道具に手を出すな』っていうだろ。何が起こるか分からねえんだから、さっさと捨てて来い」
●14.賢者に道理を説く
・釈迦に説法、河童に水練
釈迦に説法:その道の事を知り尽くしている人に、それを教えようとする愚かな行為の例え。
河童の水練:泳ぎの上手な河童に泳ぎを教えようとすることから、見当違いで無駄なことのたとえ。
●15.賢者は杖を選ばない
・弘法筆を選ばず
弘法筆を選ばず:能書家の弘法大師はどんな筆であっても立派に書くことから、その道の名人や達人と呼ばれるような人は道具や材料のことをとやかく言わず、見事に使いこなすということ。下手な者が道具や材料のせいにするのを戒めた言葉。
使用例:「くっそー! 大会に負けたのはこの杖のせいだよー、もー!」
「やめなさい、みっともないんだから。『賢者は杖を選ばない』っていうでしょ? 物のせいにするのは魔法使いとして未熟な証よ」
●16.賢者は杖を使わない
意味:その道の達人は道具など無くても、実力を発揮できるという意味。
●17.英雄は英雄を知る
意味:英雄の真の価値を知っているのは、英雄にしか分からないという意味。
使用例:「――『英雄は英雄を知る』か……。やっぱりあいつには分かってたんだな……」
●18.己の牙の長さを知らぬ者は、高みには辿りつけない
意味:自分の実力も分からずに、強者には成り得ないという意味。
●19.清濁併せ吞む
清濁併せ吞む:心が広く、善でも悪でも分け隔てなく受け入れる事。
●20.三本の矢
三本の矢:一本の矢は容易に折れるが、三本まとめては折りにくいこと。
●21.両手に花
両手に花:美しいものや素晴らしいものを両手に持つということから、特に一人の男性が二人の女性を独占しているときなどにいう。
●22.人を呪わば穴二つ
人を呪わば穴二つ:他人を呪い殺せば、自分も相手の恨みの報いを受けて呪い殺され、相手と自分の分で墓穴が二つ必要になることから。
●23.盾は両面を見よ
盾は両面を見よ:物事は表と裏の全体を観察したうえで正しく判断せよ。
●24.古の賢者は現世の愚者に劣る
意味:過去にどれだけ優れた偉人がいたとしても、時代が変われば文化や常識も移り変わるもの。過去に執着することは、例え今の時代を生きる愚者であっても過去の賢者に勝るものがあるという意味。
●25.古の賢者に学ぶ
・温故知新
●26.ネジを笑えば、神が笑う/ネジを笑えば、神が泣く
意味:ネジのような一部分だけを見て使い物にならないと馬鹿にする者は、物事が組み合わさった時の完成像が見えておらず、神の目には滑稽に見える様を言う。
・一円を笑う者は一円に泣く:たとえ少額でもそれを軽んじるようでは、いつかそのわずかなお金に困ることになる。
・木を見て森を見ず:小さなディテールにとらわれ過ぎて、事件や事象の全体像を見失ってしまうこと。
◆引用文献◆
goo辞書 より
https://dictionary.goo.ne.jp
故事ことわざ辞典 より
http://kotowaza-allguide.com/




