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漆黒のSlave crest   作者: 猿兄
第1章:黒の奴隷紋
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堕落紋

閑話2

「ねぇルイス、ルイスはどの紋章が候補??」

ナーシャが下から顔を覗くきキラキラした目で見つめてくる。

うん可愛い。

候補かぁ〜色々考えちゃうけど...


「淵樹紋かなぁ〜サポート系の能力が多いし淵熔紋との相性もいいからナーシャの力にもなれるしね〜」



ん?ナーシャの顔が赤い?具合でも悪いのかな?


「ナーシャ大丈夫?具合でも悪いの?ベーリの実みたいに真っ赤だよ?」


「うううう、ウルサイわにょ?だいじょうびゅ、なんだから!!」


「う、うん...本当に大丈夫??舌が回ってないけど...」


「もう!!大丈夫だったら!!この話はお終い!!!」


えぇ〜...僕も候補聞きたかったのに..


ルーシャは聞き取れない様小さな声で「ありがと」と呟いた。


「さぁ早く神殿に行くわよ!!遅刻して紋章を授けられなくなっちゃう!!」


この世界において紋章が授からないなんてないんだけどね、でも急いだ方が良さそうだ。


屋敷を出て街中を2人で駆けていく、途中街の人達からお祝いの言葉を頂き、温かい気持ちになる。やっぱりガインの街はいいなぁ、


そんな事を考えているうちに神殿に到着した2人。

「それじゃあ私は外で待ってるわね、今日は私の家とルイスの家でパーティーよ!!」


「うん、分かった!!行ってくるね!!」


ルイスは元気に神殿に入って行った、中で受け付けをしていた神官に神殿の奥にある隷属の間へと案内された。途中儀式を終えた子達とすれ違いお互いの紋章の話に耳を傾けていると、目的の場所に着いたのかここで待機するように指示される。中にはスカイル様の彫像を祀ってある祭壇があり神子様がその前で、お祈りをしていた。神子様はお祈りを止めるとこちらを振り返り、一礼してルイスを見つめる。

?何だろう、僕の顔に何かついてるのかな?

と顔をペタペタ触っていると

「ふふふ」と笑われてしまった。

一体何んだったのだろう。


「それでは隷属の儀をはじめます。ゆっくりと目を閉じ、心の中で(主よ隷属の理りを契ります)と呟きなさい」


言われた通りに心の中で呟いた。


すると首元辺りが何かに包まれる感覚に襲われた。


どうなったんだろう?


「そんな...堕落紋だなんて...」


堕落紋?何だろう、そんな紋章聞いた事ないぞ?ひょっとしてすごい紋章?


神子は慌てて近くで待機していた神官を呼び、神官長を呼ぶように指示を出した。


しばらくして慌てた様子で儀式の間に入ってきた神官長は僕の首元を見てギョッとしていた。


「だ、堕落紋...」


又だ、何だよ堕落紋って。


「あの...堕落紋って何でしょう??僕の隷属『ち、近寄るな!!この背信者め』...え?」


神官長はモンスターでも見るかの様に怯えている。


「お前の首の紋章は、堕落紋といって今まで記録のない!古い文献にも載ってるかも不明、言い伝えだけの伝説的最悪な紋章なんだ!!」


...え?


「言い伝えによるとその紋章を持った奴は世界を破滅に向かわせると...」


...何で?


「おい!こいつをすぐに処刑...いや、こんな紋章が世に知られてはまずい...よしお前はこいつを連れてラトーガの奴隷館に行け、館長にこの金を渡してこう伝えろ「この者が死ぬまで誰にも見せず閉じ込めておけ」と、従業員への言い訳はそちらに任すとも伝えろ!いいな?誰にも見られるでないぞ?」


「は、はい!ほら!こっちへ来い!」


...どうして?



憧れに近ずき、輝きで溢れる筈だった僕の夢はこの日、ボロボロっと崩れ、暗く暗く真っ黒な水溜りに堕ち真っ黒に染まってしまった。


儀式の間に1人残った神子は、嬉しそうにニヤッと口の両端を釣り上げ、誰にも気付かれないようスッと消えていった。







次から2章探索者の町ラトーガはっじまるよ〜



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