奴隷館
(ぴちゃん)水滴が落ちた音が空間に広がる。冷んやりと肌寒い、さっきの光は何だったのだろう?まだ少しぼーっとする、陸は目を擦ろうと手を持ち上げた。意識がはっきりし出し自分の手足に違和感を覚えた。
「何これ?どうゆう事??俺さっきまで家の蔵に居たよな???てかここ何処????」
辺りは薄暗く、何処からか漏れている灯のおかげで自分と周りの状況を確認出来た。
「何で手足に枷なんか付いてるの?????
いやいやいやいやちょっと落ち着こう何でこうなった??」
そうだ、あの鍵は?......あれ?無い?どこ
「おぉい!!煩せーぞ、静かにし......ん〜?何でお前元気になってんだぁ?」
スキンヘッドで眼帯をした厳ついおっさんが、まじまじとこっちを睨んで来た。
「あの!!すいません、ここは何処でしょう??後何で枷が嵌められてるんですか??」
「あぁん?何言ってんだお前、死に掛けて遂に頭が狂ったか?お前は隷属の儀にその首に黒の紋章が浮かび上がったから親に売られてこの奴隷館に来たんだろうが」
は?隷属の儀??何だそれ?親に売られて?え?奴隷?
いきなりの事で頭が爆発しそうだ、蔵で掃除の手伝いをしてて...鍵を見つけて、手に取って、光に包まれてここに居る...
「あの、何かの間違いじゃないでしょうか??僕の名前は空島陸、出身は日本です!!何かのドッキリですよね??今日僕夜に用事があって...ここから出して下さい」
そうだよ、絶対にドッキリだ、そうに違いない。現代そして日本で奴隷なんてあるはずない、多分もう少ししたらドッキリ大成功の看板が出てくるはずさ。
「本格的に狂い出してんな、ニホン?ソラジマリク?なんじゃそりゃ、ここはラトーガの町の奴隷館だ、そんな場所は聞いたことねぇよ。あとお前の名前はルイス・レチュード、ガインの町の貴族の次男だろ」
...流石に、認めたくないけどあの鍵のせいで何処か知らない場所に行っちゃて、何故か姿形も他人の身体に入れ替わってて、奴隷落ち......詰んでますよね?これ