食事中はお静かに
料理好きなんです。
フラー粉に卵とスクロ、バターを入れて混ぜ合わせ生地を作る、生地が纏まり耳たぶくらいに柔らかくなったら絞り器に入れる。
何故調理器具がここまで揃ってるかは不明だが...多分おっさんの趣味なのだろう。
トレイの上にキッチンペーパーを敷き、円を描くように生地をペーパーの上に絞る。
「なぁこれオーブンだろ?どう使うんだ?」
「これか?これはこうして、こうして、最後にこのスイッチを触れば動くぞ」
教わった通りにオーブンを動かす。これもマジックアイテムなんだろうな...
よし、これでクッキーは出来るな、後はスープか...取り敢えず玉葱、人参、に似た物の皮をむき、玉葱は半分に切ってから薄切り、人参は乱切りしていく。野菜を調理する時はなるべく同じサイズに切らないと、均等に火が通らないので、気を付けながら仕込んでいく、
次に鶏ガラの血を布巾で拭い、砕いた後鍋に入れ、おっさんに水を出してもらい、IHみたいな台に置き加熱し煮込む。
その間に他の鍋にバターを敷きバターが溶けてサラサラし出したら玉葱を入れしんなりするまで炒める。
鶏ガラ(多分)の鍋の灰汁を綺麗に取ったら、玉葱の入ってる鍋に鶏ガラをこしながら入れ人参を入れて煮込む。
野菜の灰汁も綺麗に取ったら塩、胡椒(多分)
で味を整えて...
「よし!鶏ガラの野菜スープ完成!」
本当は野菜をもっと入れたかったんだけど...正直よくわからん食材は使いにくいし、いきなり重いものも食べずらいだろ。
まぁ一応あのキープボックスに入ってる物は食べれるんだろうけど...もう少し情報を得たら色々試してみよう。
「おぉ!!あんた凄いな、手際も中々のもんだったぜ」
「ルイスさん凄い...」
「おい!!俺のサクサまだかよ?なぁなぁなぁなぁ」
ふふふ、そうだろうそうだろう、まぁ一人暮らしも長いしな、料理は俺の趣味の1つなのだ。
「てゆうかファル、お前はサクサ無しな?」
「何でだ!!!!?」
「お前手伝えって言ったのに、何もしなかっただろ?」
(チーン)
お、このタイミングで焼き上がるか。
陸がオーブンを開けると、甘い香りが部屋中に漂う。
「わぁああああ“ぁぁぁあぁー!!!!」
「だって!!!だって!!!!お前が勝手にいろいろやって何も言わなかったぁぁ!!!」
びっくりした〜、ファルが大声で泣き出してしまった。いや、だってお前、おっさんとリンの視線が痛い...あぁあぁ〜涙と鼻水と涎で顔がエライ事になっとるがな。
「あー!!もう分かった分かった、手伝えって言ったのに1人でやってごめん、ただ今回は俺が悪かったけど次は頼むぞ?後サクサはスープ飲んだ後でな?」
「...ひっぐ...わかった...」
そう言うとファルはルイスが着ているボロに顔を埋めて顔中の汚水を拭う。
汚っね!...まぁボロだからいいんだけどさ、はぁ〜...こいつ本当に子供だわ、メルフィーさんに押し付けられた感パナイわ〜。
「まぁいいから食べようぜ」
4人は椅子に座り、盛られた皿のスープに手を伸ばす。
「待った!!食べる前にいただきますだろ」
「何だそりゃ?」
「こう両手を合わせて感謝の意を持って言うんだ」
「あの、これでいいでしょうか?」
「うんそうそう、ファルもほら」
「......っち」
こいつ...まぁいい、よし皆んな手を合わせたな。
「「「「いただきます」」」」
3人の内2人はスプーンを手に取りスープを口へ運ぶ、ファルだけスプーンを手にとっただけで、スプーンを持ったままお皿を両手に持ちガブ飲みしている。
「ファル!!スプーンを使って飲みなさい!!!お菓子抜くよ!!?」
ファルは一瞬ビクッとなり、お皿を机に置き一生懸命スプーンを使って食べ始める。
「ふふ、ルイスさん母親みたい」
「あぁ母ちゃんみたいだったぜ」
「ははは......」
道場思い出すな...
「殺しなさい」
木製の扉が壊れ何者かが陸達を襲う。
「気配と殺気を消すの下手すぎ」
扉の前に座っていた陸は、右手に持っていたスプーンを逆さにし、相手が攻撃する前に柄を襲って来た者の首に当てる。
動物の様な耳を頭部に生やした女性は、左手に持った短刀を振り上げる。。
刃の部分がルイスの首を狙う、刃を数ミリ感覚で避けた陸は短刀を持った手を捻り女性の身体ごと床に倒す。
「食事してんだから邪魔すんな」




