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能無しと言うけれど。  作者: めるふぃ
5/9

闇からの刺客?

どもども、友達に服装が地味!オッサンかよ!と言われました。めるふぃです!

今回初の戦闘があります。頑張って書いてみたのでぜひ読んでみてください!

…周りの視線が痛い…。いや、比喩ではないよ?なんと言うか、街に入ってからずーっと、周りの視線が突き刺さるのだ。それは、”精霊姫”に集まっている。そして、俺こと、京紫にも集まる…え?なぜ?だいたい察してくれる人も居るだろうが、説明しよう。”精霊姫(ティナ)”はこんな大多数の人を一変に見た事がないのだ。そして、皆が自分を見ている事も初めてではっきり言おう。ビビっている。そして、隠れることは出来ないので京紫にくっ付いている形だ…。

「まぁ、こんな美少女が居たら目立つわなー」と、ボヤいてみる。すると、みるくとエンジュが照れたように下を向いて頬を赤らめている…。

「いや、間違ってはないが…多分、お前らじゃねぇぞ?」

一応肯定しておく、死にたくないから。そこに、この世の中で1番信用できるヤツがフォローをしてくれる。

「まぁ、確かにエンジュもみるくも可愛いからね。そこに、ティナさんまで居るとなれば凄いよね」

(…お前、嬉しそうだな)

なぜか、ヤツジまでテンションが高い…こいつの場合違う所に理由がありそうだが…。ってか、人だいぶ増えてきたな。前までこんなに人多かったっけ?などと、考えても意味の無いことを考えていると…1人の少女と女性が寄ってきた…。

「けーくーん!おっはよー!」

いつも元気な笑顔と挨拶で京紫を迎えてくれる定食兼宿屋[七宝亭]の看板娘みるちゃん。と、

「京紫さん、おはようございます。最近見ませんでしたけど、クエストのお帰りですか?」

もう1人は[七宝亭]の女将さんのみさきさん。実は姉妹です!とか言われても信じるくらいの若さである後、めちゃ可愛い。

「あー、ちと用事があってね?それが終わったから、今日からまたクエスト行くんだよ!」

嘘は言ってない。だから、問題ない…

「そっかー!頑張ってね!」

この街の癒しのみるちゃんは可愛いなぁ。とか思っていると後ろから不機嫌な殺気が3つほど飛んでくる。

「…なに?」

『…別に?』

また、ご飯を食べに行くと約束を取り付けてからギルドに向かう。別れてから数分でギルドに着いた。着いたのだが……

「やけに騒がしいな…。」

「お祭りごと?」

「分からないけど、入ってみようか」

「そうしないと先に進めないしね」

上から京紫、みるく、ヤツジ、エンジュの順だ。さて、入ってみるとクエストボードとは真反対の休憩スペースに人が集っていた。

「あー、この気配…ギルツが帰ってきてるのか。後は、Lランク勢揃いってところだな…。」

Lランクの人間は全員で6人しかいない。そして、1人1人がバケモノクラス…簡単に強さを説明するなら一人で魔物1000体は余裕で相手にできると言ったらわかるだろうか?因みに、Sのエンジュでも200体が限界である。

「うへぇ、あのめんどくさい事この上ないバケモノ達が集まってるの?」

間違いないので、コクコクと頷いて居ると後ろから気配が…

(あぁ、また背後取られたな。)

いつもの事なので、驚くことは無い。ので振り向かずに声を掛ける。

「…何のようだ?ミエル…お前は俺と正面から会話する気は無いのか?いつも通りだな…。元気そうで何よりだ」

後ろから少し動揺したような感覚がきた。だが、すぐに取り戻した様子で言葉が返ってくる…

「もう、君がCランクってのが嘘だと思うんだけど?そこのとこどうなんだい?京紫、君も元気そうで何よりって言いたいけど…大変だったようだね」

あー、その話どこまで流れてるんだ?とか、思う…すると、察したのかミエルが言う。

「そりゃぁ、Sランクに昇格するパーティは名が売れてるような所だからね。君らのとこは特にだし。一瞬で広まったよ?そしたら、ギルツが…ねぇ?」

大変だったんだよ?みたいな苦笑いをしてくるミエル…京紫は察した。

(あぁ、ギルツがまたお節介しに来たのか…)

「あと、そこの美少女について知りたいんだけど?どこでそんな子を捕まえてきたんだい?京紫?僕にコツを教えてよ?」

始まった、ミエルのナンパ…めんどくさいって言われるのも無理はない。と、そこに助け舟が――

「ミエルあんた、居ないと思ったらまた…あら?京くんじゃん!!」

「うっす、ユイ!お前も元気そうだな」

ミエルを見つけて寄ってきたのはユイなんか、どこにでも居そうなビッチっぽい娘である。

「今失礼な事考えたでしょ!もぅ!」

「いや、気にすんな。てか、ギルツとミエルとユイだけか?覇気からして全員いるんだろ?」

「あー、3人は今裏で酒飲んでるよーってか、よく分かったね!?」

「あの3人に酒を飲ませすぎるなよ?後で絡まれるであろう俺の苦労を考えてくれ。あー、ギルツと話すのもめんどそうだから、流すわ…じゃーな」

サッと、その場を離れようと受け付けへ後ろでミエルとユイが、ヤツジ達と会話してる。が、まぁ無視しても良いだろう。そろそろ、仕事を見つけねばー

「えーと、手頃な依頼は――」

キョロキョロと見渡す、そして目に止まった一つの依頼…。[霊峰の麓付近の魔物の討伐(Aランク難易度)]

(これ、やりてぇな…だけど、無理そうだからこっちでいいかなー)

[火山地帯の魔物の討伐(Cランク難易度)]

「うし、これでいこう。」

依頼をクエストボードからちぎり取って、受付に向かう。すると、いつぞやのエンジュに殴り飛ばされたモブおじさんが、、

「あぁ?”能無し”じゃねぇか!パーティ外されたからCランク難易度のクエスト行くのか?可哀想に!?」

ギャハハッと、品もクソもないといった感じで笑う。京紫は、めんどくさいから相手にしない。受付嬢に依頼の話を切り出す…

「この依頼、柳江京紫として受けたいんだけど?」

「はい、承ります。火山地帯という事なのでクール系ドリンクの携帯をおすすめ致します。」

「いつも、アドバイスありがとね」

この受付嬢は、依頼を受ける時に必ずアドバイスをくれるのだ。なんと、優しいのだろうか。世界中の人間がこんな人ばっかだったらいいのに…。とか、思っているとモブおじさんがちょっかいをかけてくる…。

「おい!能無し!無視してんじゃねぇよ!Aランクの俺様がわざわざ話しかけてやってんだ!泣いて喜べよ!アァン!?」

まぢ、絡まれたらだるいんだよなー…どーしよ、とか思っていると寄ってくる”気配”が一つしかも怒気に包まれている。周りは静まり返っている…だが、モブは気づく様子もなく騒いでいる。

「おい!聞いてんのか!!?」

まだ騒いでいる。と、モブの肩に手が乗る。誰だ?みたいな感じで後ろを向くと凍りついた、後ろにLランクのギルツがいるのだから…

「よぉ、ワーワー騒ぐのはいいが周りのことを考えてやれよ?あんまし、いい気分じゃねぇんだが?あと、俺のダチに”能無し”って言ったか?どうなんだ?えぇ?」

あー、ギルツがブチギレてる。魔力が漏れて湯気のように立ち上っているのが証拠だ。

「はっはい!すびばぜん!!」

「わかったなら、さっさと行け!」

モブは泣きながら…裸足で逃げ出した…。可哀想に。

怒気ムンムンだったはずのギルツは何処へいったのやら男臭い笑みで京紫を見ている。

「よぉ!京坊!元気だったか!!」

「あー、元気だよ?ギルツ、さっきは助かったありがと。」

ギルツはかなり嬉しそうに話しかけてくる。

「いいってことよ!それより、いつもあんな事言われてるのか?」

あんな事とは、能無しと呼ばれている事だろう。

「あー、まぁまぁかな?お零れ貰いとも言われてたけど、パーティ抜けてからギルドに来たのは今日が初めてだからあんましだなー」

「…そうか、苦労するだろうが頑張れよ?」

ギルツはめちゃくちゃ心配しているんだろう、表情がくらい。

「心配すんなし!ギルツに心配されるような軟弱者なつもりはないぞ!!」

ギルツの前では見栄を張っていたい京紫。心配かけるのは嫌なのと、街が一つ二つ消えそうで怖いのだ…ギルツは根っからの過保護なので京紫が依頼を受けるのも嫌がる。だから、今回もサッと依頼を受けて立ち去ろうと思っていたのだが…

「お前はいつまで経ってもカワイイよな!老後が楽しみだな!」

ガハハッ!と笑うギルツ、

「え、俺…ギルツの老後とか面倒みるの勘弁だぞ…んじゃ、そろそろ行くわな?依頼受けたから」

「えー、もう少しゆっくり話そうじゃねぇか!な?な?」

「いや、もう行く。連れを待たせてるからな」

「連れ?どいつだ?」

と、あたりを見回すギルツ。やっぱり過保護だわ…そこまで心配してくれる人なんて滅多にいないだろう…。

「あー、あの子だよ。美少女だろ?」

ティナを指差し手招きをする京紫。嬉しそうにパタパタッと寄ってくるティナを見てギルツが目を見開いている。…これは、先手を打つべきだな、気づいてやがる。ギルツが何に”気づいて”いるのかと言うとだいたい分かるであろう。

「ギルツ、大丈夫だよ。彼女は安全だ…」

一応ギルツを牽制する。ここでいきなり魔法をぶっぱなすような奴ではないけど、事が事だけに心配なのだ。

「京坊が言うなら、信じてやるよ…」

「ありがと。助かるよ」

納得してくれたギルツやっぱ、こいつは凄いやつだわ。と感心しつつティナが寄ってきて抱き寄せる。………ギルツが的にしないために。

「こいつはティナ。気づいてると思うから正直に言うけど、ギルツの考えは当たりだよ。……イレギュラーって言っとくよ。」

ティナは丁寧にお辞儀をしている。この娘はいつも可愛いなぁ

「やっぱりか、まさか京坊。お前、”精霊回廊”から生きて出てきたのか?」

おぉっと、そこまでお見通しですか。ギルツさん…

「そうだよ、その時に出会って出てくる手助けをしてくれた。俺の新しい”仲間”だ。」

「…なるほどな、京坊気をつけろよ?」

「なににだ?」

いきなり気をつけろってティナは多分裏切ることは無い…確信がないから多分で肯定する。

「…精霊を神の使いと崇め奉っている国がないわけじゃない。バレたら必ずちょっかい出してくるぞ。そんなイレギュラーなら尚更だ。」

「なるほど、理解したよ。忠告ありがとギルツ気をつける。…その為に力が今の俺には必要なんだ。」

「京坊…、お前変わったな」

わけわからんことを言い出したギルツを見て、はぁん?みたいな顔をする京紫。

「まぁ、頑張るよ。んじゃねギルツ。また、Lランクのみんなと話がしたいよ」

「おう、いつでもいいぞ!今からでもいいぞ!」

いつものギルツに戻ったな、と確認しギルドの外へと足を向ける。火山地帯は徒歩で2日は掛かる。食料とかの準備はバッチリなのでちゃっちゃと行動開始である。そんな、2人の後ろ姿を見てギルツがボソッとこぼす。

「…京坊。お前の力ははっきり言って”Lランク全員”でも勝てないレベルだ…それを、俺と精霊王が封印した。済まないと思ってる。それでも、」

それでも、今の京紫では制御しきれないから仕方ない事だった。と言おうとするが口にはしない。何故なら、後ろからヤツジ達が来たからだ。

「ギルツさん!ご無沙汰してます!」

「おぉ!ヤツジ!元気そうだな!あと、嬢ちゃんたちも!」

「「ご無沙汰してます。ギルツ伯父様!」」

さて、ワシも行動するかな。

「依頼頑張れよ?俺はそろそろ行かないといけねぇからな」

と後ろをみるギルツそこには、ギルド長が居るのだ。仕方ない、といった感じで3人はギルツを送り出す。

「さて、俺達も行くとするか!」

2人は無言で頷く。3人が行くのは”禁則地”Sランクから行けるようになった場所である。そこでの依頼は、生態調査と魔物の討伐である。


〜〜〜〜


「ここからは、砂漠地帯だから水分補給はこまめにしろよ?ティナ」

[砂漠地帯:絶えず砂塵が吹き荒れる場所である。ここの魔物は特殊で一番目立つのはワーム種である。ワーム種が通った後の地下空間の上を通ると一気に崩落し、地上に出ることがこんなになる事も稀にある。]

……おかしい。と、顔をしかめる京紫。

「ティナ、この辺で精霊回廊の痕跡はあるか?」

「??この辺には、精霊回廊の流れ感じない。通った気配もない。」

「…そうか、なら何でこんなに気配を感じないんだ。」

「…さぁ?でも、多分…魔物は死んでると思う……」

ま、結論からして二択しかないのだ。逃げているか、死んでいるか…。逃げる場合は前にも説明した通り、精霊回廊を”畏怖”した時。

死んでいる場合は、冒険者(ギルド)に討伐された時。まぁ、例外もあるのだが”砂漠地帯の魔物”では金にならない。なので、”奴等”は居ないはずなのだ…後、あり得るとするなら最近活発化してきた虚化の上位とかだろう。

「まぁ、用心に越したことは無いだろう。気を引き締めるか…」

「わかった。ケイシは私が守る。」

おお、心強いな…でもそれは京紫が言うべきセリフである。

「大丈夫だ、足は引っ張らねぇよ」

こんな見栄を張ることしかできない自分が憎いのだろう…京紫のテンションがどんどん下がっていく。砂漠地帯はそこまで拡がっては無いので20分もしたら抜ける事ができた。…いつもは、もっと時間がかかるが方向を見失わないティナが居てくれて助かった。と、思いつつ休憩できる場所を探しもう少しだけ歩く事にした京紫だったが……嫌な予感はよく当たる。悪夢はしっかりと京紫と”精霊姫”を捉えていた。

「ッ!?ティナ!避けろ!!」

「ッ!!?!?」

上から槍の雨が降ってきたのだ…それを綺麗に避けきるティナと京紫。2人はかなりの距離離れてしまった。

「何者だ!俺らをギルドの人間と知っての行動か!!」

姿はないが気配はある。ここには、しっかり”ナニカ”がいるのである。気を抜いてはだめだ…すると、後ろから声がした。

「えぇ、よく存じておりますよ?”能無し”殿と”精霊姫”様でございますね?」

覇気のある太い声が響いてくる…その方向は後ろだ。

後ろを振り向いたが姿が見えない。と、不意に後ろから衝撃が!一瞬の出来事で何が起こったかわからないままに吹っ飛ぶ京紫。

「ッ!?カハッ!」

吐血した。肋骨は3本は逝ってしまっただろう。だが、気配すらも捉えきれない状態の上、姿も見えない…どうすることが最善なのだ?

「ケイシに近づくなッ!」

怒気が溢れ出ているティナを見て京紫は急いで止める。

「ティナ!冷静になれ!コイツの狙いは間違いなくお前だ!俺の事は良いから自分の心配をしてろッ!!」

かなり危険な状態の京紫…だが、ティナが捕まるより全然マシだ。だからこその忠告だった、だが奴はそんな事では止まらない。

「おぉ、なかなかカッコイイ台詞を言うねぇ?王子様?クククッ。なら、望み通り君から殺してやるよ!」

剣を構える京紫。ブレイザーの端くれでも敵を薙ぎ払うことくらいできる。だが、奴にそんなもの通用するはずもなく…

「右から行きますよーッ!オラッ!」

宣言通りに右から飛んできた攻撃。たぶん、足蹴りだろう…首を狙ったのが丸わかりな攻撃である。が、京紫には防ぎきれない。またも吹っ飛ぶ今度はガードのために出した右腕が折れただろう。

「チッ。渋いといですね…、でも、もうそろそろ終わりですよね!?」

連撃を繰り出してくる”ナニカ”…こんなのを相手に出いるはずもなく、されるがままに殴られ続ける京紫。

「渋とすぎますよ?」

「生憎、そう簡単に死ねる体ではないんでね…お前の攻撃くらいなら後、200発は耐え抜いてやるぜ?」

わざと煽る。それが、京紫にできる唯一の対抗なのだ。

「減らず口を…なら、これでどうでしょう?」

…宙に鉈がみたいな武器が浮いている。いや、恐らく武器までは透明感できなかったからの結果なのだろう。こうなれば、京紫でも見えるのだ。

「やっと、正体が見えたぜ!」

「今更ですね!だから、どーするんですかッ!!」

武器を振り回しながら迫ってくるムキムキな…ムキムキな……オカマ…

「キモッ…!」

つい、口が滑ってしまった。たぶん、ブチギレてるだろうな…

「ガキぃ!ぶっ殺してやる!!」

武器が振りかぶられる…姿が見えるからティナなら大丈夫だろう。生きてくれると嬉しいな。と、思いながら目を閉じる。が…いつまで経っても攻撃が来ない…。嫌な予感がする…、目を開けてみる。と、そこにあった後継は

「…」

ティナが京紫を庇って血塗れになっていた…戦慄する、

「な、なんで俺を庇ってんだよ!ティナ!」

「…ケイ、シ…だいじょ…ぶ?」

「おい!口を開くな!いいから、大人しくしてろ!」

傷が深い…早く治療しなくてわ!と、慌てる京紫。そこに、オカマの変態が口を開く…。

「チッ、予定は狂ったが殺す事はできましたね。まぁ、こんなゴミを持ち帰ってもあの方は喜ばないでしょうが…仕方ないですね。」

(こいつは、今なんと言った?ゴミ?それは、俺の事か?いや、ティナをだ…こいつは、ティナをゴミ呼ばわりした…ティナをティナを…)

「おい、能無し!次はテメェのばんだ!ここのゴミと一緒に廃棄してやる!」

…京紫の中で何かが大きな崩落音と共に崩れた。

(小僧。ワシの力は必要か?)

「いや、大丈夫だ。だが、俺の力を返してもらうぞ…」

「はぁ?なにゴチャゴチャ言ってんだ!?潰すぞオラ!」

(ふ、良かろう。存分にやってこい。)

京紫は動かない。だから、油断して襲いかかってくるオカマの変態。だが、それが間違いだった。

「死ねぇ!」

「”散れ愚かな者よ”」

「!?ッ!!」

心臓にまで響くような畏怖する声音…。そして、それを聞いた瞬間オカマ(ryは吹き飛んで宙を舞っていた。地上から20mは吹っ飛んでいるだろう。

「軽いなぁ!そんなんじゃ、攻撃って言わねぇぞぉ!!」

空中で体制を立て直し京紫が”居るであろう”場所に突撃しに行くオカマ(ryだが、こいつは大きな間違いをした。京紫がそこにいると確認できて居ないことを…

「!?どこ行きやがった!」

気配は消えてない。だから、近くには居る…だが、見えないのだ。と、後ろから足音が…

(馬鹿め!バカ正直に後ろから来る+足音なんか立てたらバレバレなんだよ!)

「そこだぁ!くたばれ!」

だが、空振りに終わる。

「”お前には本気を出す必要も無い”」

「ッ!?」

目の前に人が現れる…そして、目の前が真っ暗になる。オカマは悟った。こいつは、バケモノだ…と聞いていた話と全く違う。とも

「割に合わねぇ…」

「誰の依頼だ?さっさと吐け、ハンター…」

「喋ったら見逃してくれるのかッ!?」

「俺の気分次第だな。早くしないと殺すぞ…」

「や、闇ギルドから…し、しし指名依頼だった!それだけだ!本当だ!だから、生かしてくれ!何でもするから!」

闇が動き出したのか…ギルツに相談だなーと考えつつ京紫は決断する。よし、こいつ殺そう。と

「頼む!見逃してく…」

「”終焉をもたらす神たる武の力よ我に纏いて力を貸し与えたまえ…纏。武神!”」

突如、京紫をオーラの様なものが包み込み腕に見たこともないような武器を具現化している。

「まぁ、お前は雑魚みたいだし。もう、要はない。」

「な、なら!生かしてくれ…」

「いや?シネ…」

「うわぁぁぁああああッ!」

眩い光に包まれオカマは消滅した。跡形もなく…だ、そしてオカマの周りの土地…半径10mに大きな大穴ができていた…。だが、京紫には興味が無いといった感じで別の場所に駆け寄っていく。そこには…

「ティナ!ティナ!大丈夫か!?急いで治療院に!」

「…ケイシ?大丈夫だよ?」

「な、なんでだよ!どう見ても…ッ!」

「大丈夫、精霊達が寄ってくるから…」

と、いっている側からティナは光に包まれ出す。すると、怪我も出血も無かった。みたいにみるみる癒えていく…もう、さすがとしか言いようがない。

「…精霊ってやっぱ凄いよな。」

「ふふっ♪」

「もう、大丈夫か?」

「うん、大丈夫だよ?あと、ケイシ…凄い魔力…たぶん、量なら私より上。」

「え?そんなバナナ!だって、俺は能無しだぜ?」

どうやら、自覚はないらしい。これ以上言うつもりも無いらしい。

「今日はもう少し歩くか、もう少しすれば次の街のナパタがあるはずだから。そこで宿をとろう。」

と、提案する。ティナは京紫が居ればどこでもいいので同意する。

「うし、もうひと踏ん張りだな!」

と、言って歩き出す京紫。だが、彼の頭の中ではいくつもの疑問がグルグルと回っている。なぜ、ティナの正体を知っていたのか…闇ギルドの活動目的は?…奴らはティナを殺すつもりなのか、捉えるつもりなのか…そして、一つの結論が京紫の頭に浮かんだ。そして、零すように声が出ていた。

「もっと、強くならなきゃな…ゆっくりでもいいと思ってたがそれではダメだよな…」

「?どしたの?ケイシ?」

「あー、いや大丈夫!急ごうぜ!ティナ!」

「?うんッ!」

足早に行動をする京紫とティナ。だが、まだ始まって1日も経ってない旅…この先どうなる事やら?



〜〜〜〜〜


「彼は遂に力を解放したか…でも、一部だよねぇ!彼にはもっと強くなってもらわないと、僕の作った舞台が整わないじゃないかぁ~!頑張ってくれよぉ?」


ニコニコと上機嫌に…楽しそうにしている”カレ”彼の望むものはいったい何なんだろうか?

読んでくださりありがとうございます!感想などありましたら、是非是非です!

次の話は少し投稿が遅くなるかもです。では、また次のお話でお会いできれば!

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