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動揺
俺は千春を振ってから千春の泣いた顔が
浮かびずっと胸が痛かった。
(これで良かったはずなのに)
それから2週間、3週間が過ぎた。
放課後、俺は友だちとコンビニで立ち話を
していた。
「なぁ直哉、この前あの三浦が女子に告白
したらしいぜ」
「三浦って誰?」
「知らないのか?今まで何人もの女子と付
き合ったことのあるって噂の3組の三浦だ
よ。あのちょっとキザで有名な奴。」
「ああ、あいつね。噂ぐらいは聞いたこと
あるよ。でも別にあいつが誰と付き合おう
と俺たちには関係ないでしょ。」
「あいつが告った女子っていうのは、お前
が仲良くしてた2組の榎本さんだよ」
(え!?)
「てっきり直哉と榎本さんって良い雰囲気
だったから付き合ってると思ってたわ」
「そ、その返事ってどうなったか分か
る?」
(何を俺は焦っているんだ。別に俺にはもう
関係ないことじゃないか)
「いや、そこまでは分かんないけど。直哉
どうした?」
「ごめん、俺ちょっと用事ができたから帰
るわ。」
気づいたら俺は飛び出していた。ただ自分
本当の気持ちを千春に伝えたくて。