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ショタエルフの中身はオッサン  作者: ゴロタ
新しい生活の幕開け……か?
34/42

何だか変な事が始まった

誤字脱字は……直す……つもりです。


「……………………………何をやっている?」


 地を這うような重低音ボイスが、背後から聴こえてくる。


「あっ!イグー!」


 僕がその恐ろしい声の持ち主の名前を言った瞬間、示し合わせたかのように、カルネラさんと、ミアさんとリアさんは、器用に店内で散開した。


 しかし、イグーには敵わなかった。


 そんなに広くない店内で、3方向に逃げ出した3人を、瞬時に移動し片手で捕捉すると、感情の出ない声音で問い掛ける。


「お前ら……シャワに、一体何をしていた?」


「ひいっ……ごめなさいっ!」


「うひゃあっ…すみません!」


「………………………」


 ミアさんとリアさんは、素直に怯えて、イグーに許しを乞う姿勢を見せたが、カルネラさんはソッポを向いたまま、微動だにしない。

 そんなカルネラさんに、イグーは掴んでいた腕を捻り上げた。


「くっ………っ……っ……」


 カルネラさんの顔が苦痛に歪む。


「それで?何をしていたんだ?」


 カルネラさんの腕からギシギシと、骨が軋む音がしてくる。ううっ…メッチャ痛そう……。

 なのに、カルネラさんは黙ったままだった。

 何故だろう?別にそこまで変な事はしてないのに、何をしていたかを言わないのだろうか?


「イグニスッ!待って!今回の事は私たちがカルネラに、頼んだのよっ!」


「そっ…そうよっ!だから、カルネラだけのせいじゃないのっ!」


 そうだったの?カルネラさん……見直したよ!友のために、沈黙を守って居たなんて…。

 ここは、僕も迷惑は掛けられたけど、援護射撃をしてあげようっ!!


「そうだにょ!この服を買って貰ったにょっ!」


 僕はイグーの眼前に躍り出た。


 すると、カルネラさんの腕を掴んでいたイグーが、驚いた表情で僕の方にフラフラと近寄ってくる。

 ただし、カルネラの腕を掴んだまま。


「ぐげっ……いぎゃ……おごご………」


 イグー……カルネラさんを放してやりなよ。掴んだままフラフラ歩くから、カルネラさんの腕が変な方向に曲がってる様に見えるけど?



「シャ……シャワッ!なんという姿にっ!かっ…可愛すぎるっ!!」


 イグーはついにカルネラさんの腕を放り出すと、僕を思いきり抱き上げた。



 あっ!うん……買って貰った服って、あれだ……あのなんちゃらの糸を使ったワンピースだ。

 失念してた……僕は現在女装して居たのだった。


「うわわ~!イグー……下ろしちぇっ!下ろしちぇ~~~~!!!」


 僕がイグーに抱き上げられながら、騒いでいる間にカルネラさんはミアさんとリアさんに、無事回収され、肩を嵌めてもらってました。

 どうやらイグーが放り投げた時に、肩が外れてしまったみたいです。



 それから数分間もイグーに抱き締められていました。

 

 僕がやっと解放されたのは、フレイルさんがイグーに取り成してくれたからでした。どんだけ抱っこ好きなんだよっ!この抱っこ中毒者めっ!





***





「「「本当に……この度は、申し訳御座いませんでしたっ!!!」」」


 カルネラさんを除くフレイルさん、ミアさん、リアさんがイグーに頭を下げている。


「本当にな……。シャワに用事ならば、この俺を通してからにしてもらおうか?」


 何ですかね?イグーは僕のマネージャー気取りか何かでしょうか?

 多分皆さんも内心で(何でお前の許可がいるんだよ?)って、思ってますよね?分かります。若干僕もそう思いましたから。


「何で……何でシャワーちゃんに用事があると、イグニスに一々言わなきゃなんないのよ?おかしくない?」


 カルネラさんがまたもイグーに噛み付きます。学習能力は……ああっ……無いっポイですね。


「あん?シャワはまだ幼いんだ。たがら保護者が必要だろう?」


 いや、38歳ですけども?年齢的に言えば、もう立派なオッサン何ですけどね~。


「だから、何でその保護者がイグニスで決定してんのよっ!誰がなっても良い筈でしょ?」


 おっと!どうしたんだろう?カルネラさんが、結構マトモな事を言ってます。

 確かに、イグーの家で一緒に生活していますが、はて?どうしてだったのでしょうか?


「はあっ?シャワは俺が最初に見付けたんだし、俺と一緒が良いに決まってるだろ?」


 うっ?う~ん……まぁ、今更他の人と暮らすのも……ねぇ…。

 僕は元々引きこもりだったし、大勢の人と関わるのも……ちょっと勘弁してもらいたいし。

 イグーは何だかんだ言って面倒見も良いし、一緒に長時間居て疲れない稀有な人物だし。


 あれっ?そう考えると、イグーとの生活って中々良いのでは?たまにチューとかしてきてウザいけど、それを引いても余りある快適さがあるよね?う~ん……。


「ふぅ……。イグニスもカルネラも落ち着いて?ここは本人に誰と一緒が良いのか選んでもらうってのは、どうでしょうか?」


 フォローの達人、フレイルさんがニコニコ笑いながらそんな提案をしてくる。


「じゃあほら、シャワにアピールしなよ二人共。どっちが一緒に居てシャワにメリットがあるのかをね?」


 えっ?なにそれ面倒くさい…。選ばなきゃダメなの?僕……早く帰ってゆっくりしたいですけど?


「はいはいはいっ!先ずは私からよっ!」


「カルネラ……ここは、公平に決めないと……」


 やる気が満ち溢れてるカルネラさんが、フライング気味にフレイルさんに挙手する。

 そして、それをたしなめるフレイルさん。


「ふんっ……。俺はカルネラが先で構わないぞ」


 おっと。イグーは強気発言ですね。

 これで僕がこの2人以外を選んだらどうなるのかね? コワッ……。その後が怖くて、僕には冗談でも出来そうに無いよ。

 選んだ人がイグーたちに消される……確実に。


「あらあら?敵に情けを掛けるつもりかしら?イグニスは。後で吠え面かかないでよっ!!」


「………かかねぇし」


「チッ………。じゃあ、お先にっ!!」



 カルネラさんが、勝ち誇った笑みでこちらに向かって歩いて来るのを、僕は微動だにできずに見詰めていた。









変な所で切って、すみません。

この変な所で話……次回も続くみたいです。


気長に待ってて頂けると……有りがたいです。

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