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異世界成り上がり神話〜神への冒険〜  作者: ニコライ
第4章 絶望と希望と新星と

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第19話 岩都ロクシリア③

「ふっ!はっ!」

「だいぶ上手くなったな」


石弾を弾き、避けていくハウエル。先日の特訓の成果か、防ぐのが上手くなっている。ソラの連射速度はそう高い訳ではないが、ハウエルもなかなかのものだ。


「じゃあ、近接も混ぜていくぞ」

「手加減!してください、ね!」

「さて、どうかな」


石弾を放ちながら接近していくソラ。ハウエルも弾きながら迎え撃つ。


「はぁぁ!」


ハウエルは大剣を横に振るい、ソラを近づかせないようにする。素早く、広い範囲を薙ぎ払おうとした。確かに有効な、リーチの長い得物ならではの方法だろう。上手く扱っており、普通の相手なら一刀両断にできるだろう。だが……


「振りがまだ甘いぞ」


ソラには効かない。跳び上がって大剣の上に乗り、膝蹴りを顔面にくらわせた。


「おごぉ……顔って……酷いですよ」

「治すから問題無い」

「そういう問題じゃないです……」

「そういう問題だ。実戦だと相手は躊躇無く攻撃してくるんだぞ?」

「確かにそうですけど……」

「じゃあ、次だ」


その後も遠慮無くハウエルをぶちのめしていくソラ。鼻血が出たり、口を切ったりしたらすぐさま回復魔法をかけられるため、終わり無く続く。残った2人はその様子を見ていたが、フリスは何か言いたげだった。


「う〜ん……」

「フリス、どうしたのよ?」

「ねえミリちゃん、わたし達もやった方が良いんじゃ無いかな?」

「どういうこと?」

「ソラ君との模擬戦を見せた方がハウエル君のためになるんじゃないかな?」

「なるほど……確かにそうかもね」

「ソラ君に言う?」

「ええ、ソラ!」


2人はソラに説明する。初めはよく分からなかったソラも、話を聞いて納得した。なおこの間は、ハウエルの貴重な休憩時間となっている。


「確かに、それは良いな」

「ソラだって、全力を出せなくてつまらなかったでしょ?」

「いや、そうでもないぞ。教える内容を考えたり、成長を見ていくのは楽しいものだ」

「……虐める方法じゃないんですか……?」

「ちなみに、どれくらいの力だったの?」

「そうだな……3割出てれば高い方か」

「たったそれだけですか……」


ソラはこう言っているが、ハウエルが弱い訳では無い。日数としてはかなり強い分類に入るだろう。だが、無拍子の使い手との戦いに慣れているソラにとって、全てがテレフォンパンチと同じなのだ。


「さて、早速やるか。ミリア、フリス、準備は良いか?」

「ええ、当然だけど問題無いわ」

「大丈夫だよ」

「じゃあ、来い」

「っ⁉︎」


ただの模擬戦だというのに空気が変わる。ハウエルはそれに飲まれ、指1本動かすことができなくなっていた。

だが、3人に外野のことは関係無い。


「はぁ!」

「ふん!」

「……え?」


ミリアが交差させて打ち込んだ双剣は、交点に差し込まれた刀によって止められる。さらにそのまま弾かれたため、ミリアは元の場所まで跳び退いた。


「流石、反応するのね」

「スピードは負けてるが、読めるぞ」

「なら、それをできなくするまでよ!」


ミリアはソラから一定の距離を保ちつつ周囲を走り、隙を探る。ソラもそれを警戒し、常に注意を払わなければならなくなった。


「行って!」

「はい⁉︎」


そして、その瞬間に落とされたのは無数の雷。真上だけで無くほぼ全方位から飛んでくるそれは、普通は対処不可能だろう。そう、普通(・・)なら。


「やっぱり、防がれちゃうね」

「これくらいやれないと、役に立たないからな」

「でも……1回くらいは勝たせてよ!」

「断る、っ!ミリア、会話中はやめろ」

「取れると思ったのに……堅いわね」


フリスの弾幕へは闇魔法で対処する。魔法そのものの扱い方はフリスの方が上手いため、ソラは常に有利になる属性を使っていた。そしてそれはフリスも分かっているので、威力が高いものと低いものをランダムに放つことで、読み合い合戦としている。

そんな弾幕合戦へ跳び込めるミリアも大概だが、ミリアまできっちり迎撃するソラも相当だ。


「流石ミリア、速いな」

「全部防ぐソラもソラよ」

「当たってよ」

「断る!」


ソラの周りは荒野もかくやという惨状だった。ソラとミリアが踏み込むたびに小さなクレーターができ、ソラとフリスの魔弾は周囲を荒れ地にしている。

そんな有様を、ハウエルは(ほお)けた様子で見ていた。そんな彼に被害が無いのは奇跡的……というわけでは無く、ソラ達が当てないようにしているだけである。


「やぁぁ!」

「ちっ!」


フリスのサポートを元にミリアは宙を蹴り、ソラの意表を突く形で攻撃する。それをソラは刀を合わせることで防ぎ、胴へ向けて蹴りを放った。だがミリアは軽業師のように身を捻って避け、一旦離脱する。


「当たれー!」

「うおぃ⁉︎殺す気か!」


そしてそこへ襲いかかるフリスの弾幕。それどころか竜巻や濁流などの大規模魔法も繰り出している。まるでソラを殺しにかかっているようだが、弾幕は闇に飲み込まれ、竜巻は下方気流で消し飛ばされ、濁流は土と氷の堤防により流れを変えられた。

どちらも無茶苦茶である。


「当たらないわね……」

「そうやって悠長にしてるのも良いが……ミリアを狙い撃ちにできないわけじゃないぞ?」

「ならやって、っ⁉︎」

「こういうことだ」

「ちょっと何これ⁉︎動けない⁉︎」


ソラはミリアにバレないよう、透明に保った圧縮空気の壁をいくつもばらまいていた。そしてそれにミリアがぶつかった瞬間、その周囲を覆って捕える。

さらに逃げられなくするため、ソラはミリアの体に沿って圧縮空気を広げて固定し、身動きを封じる。ミリアは完全に空気の檻に閉じ込められてしまった。


「ミリちゃん⁉︎」

「フリスも、これを乗り切れるか?」

「これくらいなら……え⁉︎」


さらにフリスへは黒い風を大量に向かわせた。風と闇の合成魔法で、魔法の消滅能力もついている。本格的な攻撃能力をつければ、これは死の風だ。

だがそれだけであれば、フリスが莫大な魔力を投入すれば相殺できる。だがこれの真髄はそれでは無かった。


「何が起きてるの⁉︎」


フリスの放つ火も、水も、風も、雷も、全てがまるで喰われたかのように消えていく。巨大な火球も鉄砲水も、竜巻も豪雷も、風に吹かれたチリのように消えていった。惑星が止まったという映画で宇宙人が使ったナノマシンのように、綺麗に消し去っていく。

そしてそれはフリスの元まで到達し、取り囲んだ。フリスに異常は一切無い……魔法が使えないことを除けば。


「降参、だな?」

「うん……魔法が使えないもん」

「終わったなら、ソラ?解放してよね」

「ああ。転ぶなよ?」

「誰に言ってるのよ、大丈夫に決まってるわ。それにしても……何だったのよ、アレ。魔法よね?」

「ああ。風魔法で圧縮空気が体表を覆うように固定しておいたんだ。だいたい……100倍くらいだな」

「それって凄いの?」

「えーと、そうだな……分厚い鉄に全身覆われてるようなものだ」

「……どうやっても抜け出せないじゃない」


拘束衣など意味が無いほど頑丈な空気の衣。勿論これは防御用にもできるが、ソラはそんなに好まない。常に維持するにはかなりの魔力を消費するし、高速戦闘時は空気抵抗が無視できないほど大きくなるからだ。同様の理由で、ミリアも使わないだろう。


「それと、あの黒い風は何なの?」

「あれか?あれは魔法を魔力に分解することに特化させた闇魔法だ」

「……よく分からないわ」

「闇だろうと、魔法を消滅させるには魔力を使うんだが、あれは魔法を消滅させたりはしないんだ」

「魔力に戻しちゃうだけってこと?」

「ああ。ただの闇魔法じゃないから光魔法にも強いし、現象としては魔力の塊みたいなものだから、よっぽどのことがなければ吹き飛ばされたりはしないしな」


ベフィアにおける魔法は、基本的に物理現象を引き起こす、もしくは物理現象に干渉するものだ。これを利用して相殺などを行うが、実体が無ければ何もできない。

勿論、結界などには魔力の移動を封じる効果もあるし、吹き飛ばす意思を込めれば風魔法などで魔力も散らせるのだが……攻撃用にそんな効果はまず存在しない。専門で作らなければならないだろう。

なお、以前使ったダークネスミストは、霧という現象を媒介としていた。そのためフリスが気付けば吹き散らされる危険もあったが、これにそんな不備は無い。


「まあ、弱点が無いわけじゃないがな」

「どんなの?」

「まずは魔法の制御に結構な思考力を割かれることだな。そのせいであれくらいの速さでしか動かせなかった」

「それって、近接戦闘にも影響があるわよね?」

「ああ、ミリアが健在なら使えなかった。他には消費魔力量が異常なくらい多いこと、闇魔法には効果が薄いこと……これくらいか」

「それって、どうやって試したの?」

「俺の認識を変えただけだ。魔法を全てかき消すようにするのも簡単だからな」


効果が莫大では無い代わりに、リスクも少ないのがベフィアの魔法の良いところである。少し呪文を間違えただけでバッファローに踏みつけられるとか、どんな懲罰だ。


「そういえば、ハウエル君どうしたのかな?」

「巻き込まれて……無いわね」

「おい、起きろ」

「……………………」

「ダメだ、固まってる」

「どうするの?」

「……水でもぶっかけるか」

「そうね、だいぶ暖かくなってきてるし」


情け容赦無く水をかけるソラ。しかも、氷魔法で融点ギリギリまで冷やしたものだ。起きないわけがない。


「冷たっ⁉︎な、何ですか一体!」

(ほお)けてるお前が悪い」

「あんな非常識を見せつけられれば、あんな風にももなりますよ」

「まあ、そうか」

「そうです」


ソラ達にとっては常識だが、当然ながらベフィアとしては非常識だ。忘れていたわけでは無いのだが……考えとして浮かぶのが後の方になるくらいには影が薄かった。


「そんなことは良いから、稽古を、ん?」

「ソラ君!」

「来たのね」

「ああ」

「え?どうしたんですか?」

「魔獣、大きめの人型のやつが約300だ」

「え⁉︎は、早く町に!」

「いらん。俺たちだけで十分だ」

「いやいや、何で⁉︎」

「大丈夫だから、安心してね」

「ここで見てなさい。見本その2よ」

「なんでそんなに自信満々なんですか……?」


ハウエルには分からないかもしれないが、ソラ達にとってはこの程度のことだ。万を超える大群に比べれば、数百の群れなどかわいいものである。

しばらくして森から現れたのは、久方ぶりの小さな巨人。簡単に殲滅させえはくれない相手だ。


「アトラスか。少し面倒だな」

「やっぱり、上はいるのよね?」

「いるよ。1体だけ上位がいるね」

「じゃあ、いつも通り行くぞ」

「ソラ君、魔力大丈夫?」

「大丈夫だ。まだ半分以上ある」

「それなら大丈夫ね。やりましょう」


あれだけの魔法を使っておいてまだそんなにあるのか、とハウエルは驚いたが、驚くことが多すぎてもう口からは出ない。


「俺とフリスが大技で数を減らし、残った相手を各個殲滅、それで良いか?」

「良いわよ。でも、私の分は残しておいてよね」

「分かった。フリス、やるぞ」

「うん」


アトラスの群れとはまだまだ離れているが、行動(殲滅)を開始した。ソラの風刃とフリスの豪炎が蹂躙し、200体ほどを殺す。


「あー、遅いわよ!」

「仕方ないだろ」


さらにそこへソラの刀とミリアの双剣が襲いかかった。あの時より強くなっているソラ達に、アトラスでは実力不足だ。すぐに全滅させる。


「そういえば、ハウエルは大丈夫よね?」

「……………………」

「いやダメだ、また固まってる」

「どうするの?」

「水でもぶっかけるか」

「2回目だね」


再び情け容赦無く水をかけたソラ。2回目だが、これで起きないわけが無い。


「冷たっ⁉︎な、何ですか一体!というか2回目⁉︎」

「ああ、2回目だな。だが惚けてるお前が悪い」

「だから非常識なんですよ!」

「慣れろ」

「そんな無茶な……」


無茶なのは知っている、とでも言いたげなソラ。言ったら倍くらいに帰ってきそうな台詞だったため言わないが。

すると、少し離れていたミリアとフリスが戻ってくる。


「ソラ君〜」

「フリス?ああ、回収が終わったのか」

「ええ。ソラが一向に動こうとしないもの」

「すまんな。ハウエルが納得しなかったせいだ」

「師匠達が非常識なせいです」

「達って言ったから、ハウエルが悪いわね」

「うん。わたし達は悪くないもん」

「しまった……」

「さあ、さっさと稽古を始めるぞ」

「はい……」


……どっちもどっちだが、常識的なのはハウエルであることに間違い無い。そしてこの後、いつも通り散々しごかれたハウエルであった。










ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー










「師匠、今日は依頼無しで良いんですか?」

「ああ、今日はいらない。これからやることを考えると、無駄な体力の消耗は止めた方がいいからな」

「どういうことですか?」

「簡単なことさ」


もうすでに10を超える回数の稽古をつけている空き地、ここでの稽古(模擬戦)も慣れたものだ。だが今回は、様子が違った。


「最後の稽古をするぞ」

「はい……え、最後?」

「ああ。これで合格なら弟子卒業、失格なら弟子落第だ」

「極端ですね⁉︎」


極端な決め方だが、これも仕方の無いことだ。決してソラが面倒になったからでは無い。


「学びきるまで懇切丁寧にするほどこの世界は甘く無い。勝つため、生きるためには、容赦なんかいらないからな」

「分かりました。敵うとは思いませんが……お願いします」

「先手は譲る。お前が学んだことを全て生かして、かかってこい」

「はい。行きます!」


前と同じ横薙ぎの大剣。その時はカウンターの膝蹴りを食らっていたが、今度は違う。斬撃は前より鋭く、速い。流石のソラも、あんなふざけた真似はできなかった。


「やるな」

「自分でも!やってきましたから!」


大振りにならずコンパクトに、それでいて鋭い。大剣では難しいことをまだ拙いながらもやれている。


「じゃあ、魔法はどうだ?」

「それも……やれますよ!」


計6発、2発セットで少しずつ弾着タイミングをずらした水球は、ハウエルによって叩き落とされた。その後数を増やしても回避するか迎撃し、20発近い数も全て対処した。


「流石にできるか」

「これだけなら、まだ何とか……」

「じゃあ、近接も混ぜるぞ」

「ここからです、ね!」

「ああそうだ」


ついに近接では回避一本だったソラが前に出る。だが、薄刃陽炎は抜かない。

素手。それの利点と欠点はハウエルもこの期間で理解した。利点は素早いことと自由が利くこと。欠点は……


「大剣を上手く使うな」

「こうでもしないと!殴られますから!」


リーチが短いことと、攻撃をしづらいこと。ハウエルはそれを利用し、刃を拳の進路上に置くことで対処していた。それでも完全に守りきれてはいないが、腹や頭などへの致命傷は防いでいる。

ソラが本気ならば防御ごと叩き潰すことも可能だが、流石にそこまでしない。他の手があるゆえに。


「だがな……今だ!」


手にばかり気を取られ、足のことを忘れる。手と足に気を取られ、刀のことを忘れる。ソラが誘導したとはいえ、致命的だった。

突きをするかのようにフェイント、それにハウエルが乗った瞬間に足払い、さらに大剣を蹴り飛ばしてからのタックル、体勢を崩したところでの居合。流れるような連撃にハウエルは何もできず、首に刃を当てられた。


「参り……ました……」

「かなり上手くなったが、まだまだ甘い。その程度だと届かないぞ」

「はい……期待に添えず、申し訳「だが……」……え?」


ソラはニヤリと笑い……


「合格だ。お前はもう、一人前だよ」

「え?」

「俺が対処法を教えていないのに、アレだけ戦えるようになった。俺が手加減しているとはいえ、だ。今のお前なら、俺がいなくても成長できる」


そう言い放つ。ハウエルは状況を理解できていないらしく、目が点となっていた。あそこまで無様にやられれば、仕方が無いのかもしれないが。


「元から、俺自身が教えれることは多く無い。後はお前が育て上げていけ」

「師匠……」

「それに……無拍子の片鱗、ちゃんと持っているからな」

「え?」

「気付いて無かったのか?お前はきっちり俺から盗み取った。求められた以上のことをだ」

「そんなこと……」

「いや、誇っていいぞ、ハウエル。お前は俺に認められた、これは事実なんだ」

「……はい!」


涙を溜め、だが流さずソラの話を聞くハウエル。厳しい稽古を乗り越えた彼へ、ミリアとフリスも祝福した。


「良かったわね、ハウエル」

「ありがとうございます、姐さん」

「これから頑張ってね」

「はい、お嬢」

「ちなみに、お前はこの後どうするんだ?」

「えっと……一旦村に帰ります。時折帰ってこいと言われてたので」

「じゃあここでお別れだな。俺達は明日には次の町に行く」

「……ありがとうございました!」

「ああ。お前も、頑張れよ」


こう言ってハウエルは森の方へ向かい、ソラ達は町へ向かって歩いていく。その歩みは、再開を知っているかのように軽かった。


「そういえば……ソラ君」

「どうした、フリス?」

「奥義っていうの、教えないの?」

「あれか……まだあいつには使いこなせないからな。それに、俺に教える権限は無い」

「どういうことよ?」

「あれを教えれるは師範か、師範に認められた人だけなんだ。今教えて良いのは2人の師範だけ、俺は認められてない」

「こっちに来たのに、まだ守るの?」

「ああ、俺にはあの流派の一員だっていう自負がある。曲げられないものの1つだ」

「良いわね。そういうものがあって」

「わたし達には無いもんね」

「おいおい、そんなこと言うなよ」

「え?」

「何で?」

「俺にはミリアとフリスが1番大切な存在なんだが、2人にとっては違うのか?」

「……まったく、ソラには敵わないわね」

「うん。こんな風に言えるのは凄いよ」

「せっかくの返しがそれなのか?薄情な」

「そんな訳無いでしょ?ソラとフリスがいてくれて、私は本当に幸せよ」

「わたしも。世界で1番大切、間違えたりしないもん」

「ありがとな……ベフィアに来れて、2人に会えて、本当に良かったよ」


この誓いを胸に、ソラ達は新たな旅路へと着いたのであった。


「そういえば……ハウエルに私達のランクを教えてないわよね?」

「そうだな……まあ、そのうち知るだろ」

「驚きそうだけどね」


……この3人はどれだけイジメれば気が済むのだろうか。














第3章END

来月は忙しいため、ほとんど更新ができないと思います。しばしお待ちください。

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