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異世界成り上がり神話〜神への冒険〜  作者: ニコライ
第1章 異世界放浪記
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第2話 冒険者の事・魔法の事

「じゃあまずは、魔獣と冒険者のランクから説明するわね」

「ああ、頼む」


3人は森の中の道を歩きながら、話し始める。互いに馬が合ったのか、すでに打ち解けている。


「魔獣のランクは弱い方から順にF・E・D・C・B・A・S・SS・SSS・Exってなってるわ。とは言ってもFランクは戦闘能力皆無だし、Exランクは魔王しかいないんだけどね」

「魔王……もしかして、勇者はそいつを倒すためにいるのか?」

「そうよ。それにしても、まさかソラのいた世界に勇者の物語があるなんてびっくりしたわよ」

「まあ、世界の違いってとこだろ。もう気にしなくて良いぞ」


ソラは勇者の話が出た後、ゲームにあった事なども幾つか話した。

ミリアとフリスは、魔獣とソラの世界の物語等にあるモンスターがかなり似ていることに対して、特に驚いていた。


(まさか魔王までいるなんてな……そいつを倒したらどれだけ神に近づけるんだろうな?)


「冒険者はF・E・D・C・B・A・S・SS・SSSってなってるけど、魔獣との強さの比は同じじゃ無いわ。Eは1対1ができるけど、Dは2人で1体、C〜Bは3〜4人で1体、A以上は1体に6人以上必要ね。勿論、例外は有るわよ。さっきのソラみたいにね」

「それは言うなって。それにしても、結構差があるんだな。話は変わるけど、人の強さって技以外だとどんな感じなんだ?」

「魔法に関しては魔力の量だけど、それ以外は魔力での身体強化の差ね。大抵の人は魔力を持ってるし、ギルドでも効率的なやり方を少しぐらいは教えてくれるからね。普通の人だって簡単な身体強化は使うわ」

「魔力って、使っていけば増えるのか?筋肉みたいに」

「ええ、増えるわ。ただし、使い過ぎて無くなると気絶しちゃうから気を付けてね」

「分かった。ちなみに、身体強化を使わない冒険者はいるのか?」

「初心者以外はいないわね。元々強い竜人(ドラコイド)でも、身体強化無しだとCランク以上は厳しいわ。それ以上は無謀よ。それを考えると、さっきソラがやった事は異常なのよね」

「ああ……あれは多分身体強化が勝手に出来てたんだと思うぞ。微妙だけど、意識を切り替えた瞬間から体の感覚が違ってたからな」

「そう……ソラは結構適正がありそうね。この「ねえねえ、ミリちゃん」……フリス、何?」

「あそこにいるのゴブリンじゃ無い?」

「そうね……3体なら私達だけでやるわ。ソラ、ちゃんと見ててね」

「ああ、頑張れよ」

「やっちゃうよー!」


同時に2人は駆け出して行く。当然ながら、前衛のミリアの方が早い。

しかし……


「行っくよー!エアロバレット!」


フリスがそう言うと同時に周囲に不可解な風の流れが発生し、放たれる。その風によって1番右に居たゴブリンの胴体は切り刻まれ、絶命した。


「はぁ!」


それに対しミリアは左のゴブリンに近づき、棍棒が振られる前に胴と首を斬った。しかも、返り血を浴びていない。


「次!アクアバレット!」


続いてフリスのそばにできた水球が、残った真ん中のゴブリンへ飛んでいき、倒す。そこへミリアが近づいて首を斬る。


「終わりね。……右耳は取ったし、フリスお願い」

「分かった!ファイアバレット!」


ゴブリンの右耳をミリアが切り取った後、フリスの周りから放たれた3つの火球によってゴブリンの体は燃やし尽くされる。


「おお、流石に凄いな。フリス、今のが魔法なのか?」

「そうだよ!今使ってたのは、基本のバレットなんだ」

「フリスは詠唱をしなくても使えるんのよね。もっと難しい魔法だって詠唱して無いし」

「へぇ、普通は詠唱がいるのか。でも、何故なんだ?」

「詠唱ってね、8属性の精霊や神様が作ってる世界に魔法をしっかり定着させるためにするの。でもね、自分で魔法をちゃんとイメージ出来てたいれば、必要無いんだよ」

「8属性って、内訳はどうなっているんだ?」

「火・水・土・風・雷・氷・闇・光、それと数えられて無いけど無属性も有るよ。この中でも、闇と光は色々と面白いことができるから、使いこなせる人は凄いの!後、無属性は魔力があれば誰にでも使えるけど、付加は出来無いし、放出でも攻撃じゃあほとんどど意味が無いかな。でも、結界とか盾とかでは便利だよ」


(へぇ、人間も闇を使えるのか。どんな効果があるんだろうな?)


「ちなみにフリスはどの属性が使えるんだ?今のやつは火・水・風みたいだが」

「わたしはね、さっきの、3つ以外だと雷も使えるんだよ!」

「4属性持ちって結構少ないのよ。この辺りだと、1つの町に10人もいれば多い方ね」

「へぇ、凄いんだな。ちなみに、俺は魔法を使えると思うか?」

「う〜ん、魔力は体内にあるみたいだし、どれか1種類の精霊の加護はあるみたいだけど、魔法を使うには適正も必要なんだよ」

「私は身体強化以外に適正が無いのよね。せめて付加ぐらいは欲しいのに……」

「そうか……ちなみに、適正ってどうすれば分かるんだ?」

「魔法は身体強化と付加、それとさっきの放出系があるよ。身体強化はできてるから良いけど、他の2つは詠唱したりして知るかな?」

「そうなのか。じゃあ、ファイアバレット!」


ソラがそう言うと、すぐそばに火球が出来る。


「お、出来た出来た」

「凄いよ、ソラ君!」

「いきなり成功させるんだ……凄いわね」

「さて、次はアクアバレット!エアロバレット!」


そう言ったらソラの周りに水球と風球も現れた。火球は残ったままだ。


「え?3つ?」

「3種類が同時に……本当に凄いよ、ソラ君!」

「他の5つは名前を知らないけど……やるか!」


その直後、ソラの周りに土球、雷球、氷球、闇球、光球が現れる。


「……8属性全部……」

「……あり得ないよ〜」

「次は付加か。手で良いかな?」


続いてソラはバレットを維持したまま、両手に8属性を順に付加する。上手くいったのか、手に怪我は無い。


「……ふ、付加まで……」

「……凄いんだね、ソラ君って……」

「さて、身体強化はこんな感じか?」


ソラは付加を解除して身体強化を発動する。そのまま維持しつつ、木に近づいた。目の前にあるのは直径1mを越える太い木だ。

それに向かって構えをし、突くと……










木が根元から(・・・・)引っこ抜けて飛んで(・・・)いった。


「よし!」

「…………」

「…………」

「あ、バレットはもう良いや」


ミリアとフリスは口を開けて止まってしまっている。

ソラはそれを無視しつつ、バレットを消した。


(うん、上手くいったな。多分魔力ってのが体の中にあるコレ(・・)なんだろうけど、これより少ないけど濃いヤツがあるな……これが神気か?

どうやら神気は使った方が早く増えるらしいし、魔法は魔力と神気を混ぜて使うか。

ん?そういえば……)


「なあ、ミリア。さっきゴブリンを燃やしたり埋めたりしてたけど、それってアンデッドにしないためか?」

「……それもあるけど、1番の目的は疫病対策よ……それよりソラ、自分のやったことの意味分かってる?」

「8属性やら身体強化の威力か?俺のいた世界の出身者なら気にしないだろうな」

「どうしてなの?」

「俺の世界の物語だと、基本召喚者や転生者は強いからな」

「……それだけ?」

「それだけ。まあ、こっちで分かる奴がいるかは分からないけどな」

「転生者は今はいないはずなのよね。1番最近でも200年前らしいわよ」

「そうか……残念だな。まあ、この世界で生きていくには関係無いか」

「結構前向きなのね、他の世界に来たのに」

「向こうの世界じゃあ死んだんだしな。折角の2度目の人生だ、楽しまなきゃ損だろ?」

「それもそうね」

「明るいのは良いことなの!」


(ははっ、良い人に会えて良かったな)


「ん?なあ、町ってあれか?」

「そうよ、あそこが私達が拠点にしている町」

「ミリちゃん、せーの」

「「ようこそ、商業都市イーリアへ!!」」


そこから見えたのは石の壁に囲まれた町だ。


「ははっ、よく合わせられるな」

「何度もさせられたもの。慣れるわよ」

「わたしが悪いみたいに言わないでよ!」


そうして3人はイーリアへと向かって行った。





貯めていた分は、10・11・12日は0時と12時の2回、それ以降は0時の1回投稿していきます。

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