第1話 迷宮都市タジニア③
「ミリア、そっちのもくれるか?」
「ええ、はいどうぞ」
「ありがとな」
「ソラ君、こっちは?」
「ああ、もらう」
タジニアにある冒険者ギルドの中、そこでソラ達は……呑んでいた。まあもう夕方に近いし、まだ少量で、3人は酔いにくいから大丈夫だろう。
「それにしても、あいつらもここにいたんだな」
「丁度良いね」
「ええ」
そんな3人が気配に気付き、視線を向ける。その先ではギルドに見知った人が入ってきて、受付嬢に話しかけていた。
「あの、すみません」
「おかえりなさいませ、勇者様。どういたしました?」
「蟲巣を攻略したんだけどな……」
「おめでとうございます!」
「また宝箱が空だったのよ。報告していない人がいたみたいね」
「またですか……分かりました」
「結局、全部踏破されていました」
「もしかして、同じ人?」
「その可能性が高、わっ⁉︎」
肩を叩かれ、驚く勇者……ジュン。振り返ったついてに睨んだとしても、驚かした当人が怯むわけがない。
「よ、元気か?」
「ソラさん……驚かさないでください」
「気配に気づかないお前達が悪い」
「お久しぶりです」
「あれ、何持って……ってお酒⁉︎」
「ああ。呑むか?」
「いりません!」
「まだ日がありますけど?」
「もう夕方だ。問題無い」
「だけどよ……」
「酔っ払ったりしたら……」
「これくらいなら酔わないから、大丈夫よ」
「呑む時はもっと呑むもんね」
実際、顔が赤くなってすらいない。そしてこの2組の掛け合いは、あの時とあまり変わっていなかった。
ただ、この光景を見て、困惑している受付嬢。とはいえ、ソラは助け舟を出したりしない。
「えっと、あの……」
「SSSランク冒険者のソラだ。ちょっと奥の部屋を借りるぞ」
「は、はい」
「来い。向こうの方が話しやすい」
取り敢えずジュン達を連れ、ギルドの奥の部屋へ向かう。その際何か倒れた音がしたが、気にしない。
しばらく後に着いた目的地は多少広めの部屋とはいえ、9人も入ると手狭に感じるが、椅子を上手く配置することで全員座れた。
「さて、強くなったな」
「分かるの?」
「分かるわ。体の軸がしっかりしてるもの。ソラはもっと詳しく知れるんでしょうけどね」
「魔力だって、制御が上手になってるよ。頑張ったんだね」
「あ、ありがとうございます!」
「やったぁ!」
「ただし、驕るな。油断すればすぐに死ぬぞ」
「はい、分かっています」
「勿論だ」
「なら良いわね。それでソラ、あのことを話すのよね?」
「ああ。だがその前に……」
ソラは部屋の壁を覆うようにして結界を張る。それを感知したようで、ジュン達は揃って怪訝な顔をしていた。
「結界?何でよ?」
「これから言うことは、絶対に他言しちゃダメだよ」
「正確には、ガイロンに報告するまでだ。無闇に話して良いことじゃ無い」
「分かりました」
「はい」
「わ、分かったわ」
「なら話そう」
ソラは軽い感じで言っているが、内容そのものは軽くない。というか、ジュン達からすれば非常に重いものだ。
「俺達は約半年をかけて、魔王の支配領域を調査した」
「え?」
「はい?」
「誰よ!そんなことやらせたの!」
「ガイロンだ」
「……ハウルに戻ったら父上を玉座から引きずりおろすわ」
「落ち着いてよリーナ。ソラさんも何か言ってください」
「リーナが決めたのなら、協力するぞ」
「ありがとう。報酬は侯爵で良い?領地も良いところを見繕うわ」
「リーナ⁉︎」
「領地はいらない。爵位も本当はいらないんだが……まあ名前だけのものなら貰おう」
「ソラさんも⁉︎」
リーナは最初本気だったようだが、ソラとの掛け合いで怒りは収まっていた。そしてそのままジュンをからかう方向に決めたらしい。
というか、ジュンのツッコミが板についているような……ついていないような。
とはいえ、流石に本題に入れずに話が進むのはマズい。まあ、ストッパーはちゃんといる。
「ソラ君、リーナちゃん、もう止めようよ」
「だ、そうだ。俺達も納得して受けた依頼だから、そう怒るな」
「リーナ、ソラさんもこう言ってるから、ね?」
「ジュンこそ、からかわれてたってことに気付いて無いの?」
「え?」
「おいおい」
ツッコミというか弄られキャラのような気がしてきた。だがこれ以上は続けず、話を進めていく。
「話がズレたが、俺達が話したいのは北についてだ。時間があったから、かなり広範囲を調べられたしな」
「危険じゃないのか?」
「魔獣は多かったけど、どうにかできる範囲だったわ。絶対に警戒を絶やせないこと以外は、こっちと同じね」
「絶対にって強調したのは何でですか?」
「夜に2,3回襲われた時もあった。そういう意味だ」
「通り抜けるだけなら、そんなに心配しなくて良いよ。時間はあんまりかかんないから」
ソラ達にとっては雑魚だったが、ジュン達にとっては強敵の時もある。警戒無しなんて絶対にさせられない。
「だが、魔王城は場所の確認、それも遠距離から見ただけだ。中がどうなっているとか、具体的な警備体制とかは分からない」
「え?」
「中までは流石に無理ね。私達では、魔王や幹部の近くまで隠れて行くなんて不可能よ」
「エリザベートを救った英雄、漆黒の魔刀、金の双刃、銀の四魔さんでも?」
「マジでヤメろ。折角その恥ずかしい通り名が忘れられてる頃なんだぞ」
「できればもう呼ばれたく無いわね」
「恥ずかしいし、似合わないもん」
「というか、それは戦闘能力を評価されてのことだ。気配を消すのとはまた違う」
人の噂は75日と言うが、あれ以降目立っていなかったため、この通り名はほぼ忘れられている。当人達が関係していないのに黒歴史と言うのもアレだが、3人がこのまま葬り去りたいことの1つだ。
「また話がズレたな……話したいのは、魔王の支配領域が今どうなっているかってことだ。ここに元々王国があったことな知ってるな?」
「はい。ソルムニア王国という国でしたよね?」
「ああ。王都を始めとした町は避難の間も無く魔獣に落とされたらしい。当然ながら、生存者は見つからなかった」
「やっぱり……」
「そうなんだ……」
「管理されていないせいで、街道も荒れ放題になってたわ。仕方ないから、獣道を進んでたわね」
「それって大丈夫なんですか?」
「道無き道を進むと余計に目立つ。相手は獣、格下でも感覚器官は俺達より鋭いぞ」
「気休めだけどね。でも、獣道を使った方が整地しなくて良いから楽だよ」
「獣道って狭いんじゃ……」
「9人なら獣道で大丈夫だ。それに、それ以上は投入する意味が無い。無駄な犠牲が増えるだけだからな」
軍団で北へ向かっても、結果は散々なものとなるだろう。第一、森では魔獣が有利だ。おびき出して平地で戦う方が利口である。
「それで、主力となっていた魔獣はAランクとSランク、SSランクも時々見かけたな」
「魔人が指揮してた時もあったわね」
「多すぎたから逃げた時もあったよね」
「げ……」
「まあ、罠にかけて殲滅したけどな。地形を活かせば、それくらいはできるぞ」
「大丈夫なんですか?」
「フリスの言った通り、通り抜けるだけならあまり問題は無い。魔獣から逃げられるルートとかの調べはついてる」
話すのは事実だけだが、全ては言わない。まあ、数万単位でゴロゴロいるなんてこと、伝えたって信じてもらえないだろう。それに信じてもらえたとしても、ソラ達は何者だという話になってしまう。
「その上で魔王城へ攻め込む時のルートを決めた。まあ、ただの最短ルートなんだが」
「最短ルートですか?」
「フリス、地図を出してくれ」
「うん」
「まず最初、帝国と共和国のどちらの砦から出発するかは分からないが、デイルビアへ向かう。その後はガルムス、ホート、ルーマと進み、ルーマの北西にある魔王城を攻める」
魔王城までの直線ルートに近いものだ。元王都への行き方は他にもいくつかあるが、どれもそんなに変わらないだろうとソラが判断したためである。
「他の町はどうしますか?」
「無視する。使える物なんて何も残って無いぞ」
「そうじゃなくて、遺体とか……」
「俺達が見た限りでは、1つとして残ってない。理由は分かるな?」
「えっと、それって……」
「相手は魔獣だから、ね?」
「ええ。恐らくそうよ」
「そう、ですか……」
分かっていたこととはいえ、凄惨な事実を伝えられて意気消沈するジュン達。それを見つつ、ソラは指輪から数冊の古びた本を取り出す。
「それと、ほぼ全ての町で当時の記録を回収した。その内のいくつかがこれだ」
「これって……」
「日記、ですか?」
「ああ、門番や衛兵の業務日記だな。町によって落とされた状況は違うが、共通点がある」
「共通点?」
「読んでみろ」
古いものだが、文字はちゃんと読める。ジュン達はそれを覗き込み……様々な顔をしていた。カズマが顔を引きつらせているのは、生々しい部分に当たったからだろう。
「うーん」
「共通点って言われても……」
「何のことか……?」
「分からない?」
「攻め落とされる直前、どこも森が静かになったって書いてあるのよ。直前まで魔獣がうるさかったにも関わらずね」
「あ」
「つまり……魔獣が1ヶ所に集まっていた?」
「恐らくはな。そして、これが全ての町で起こっていた意味が分かるか?」
「えっと……」
「……分かりません」
「想像以上に高度な組織化がされてるってことだ。こっちで町を攻めてくる時と比べ、手順がしっかりしてる。正面から戦っても、そう簡単にはいかない」
「それって」
「逆に言うと、頭を潰せば楽になる。魔王、それと幹部を殲滅すれば良いだろう」
「そういえば、魔王の側近は四天王って言ってたよね」
「ベタだ」
「ベタだな」
「ベタベタね」
「まあそうだな。ただし、油断はするなよ?」
「強いんですか?」
「十二闘将って自称する連中と戦ったことがあるが、ランクに見合わず強かった。奴らは四天王のことを格上に見ていたようだし、アレと同等かアレより強いだろうな」
だいたいどれくらいなのか、ソラには予想がついている。タイプが違ってもそこまで大きく変わることは無いだろう。
「まあ心配するな。邪魔な連中は俺達で片付ければ良い」
「そうね。ちゃんとやれば問題無いわ」
「ジュン君達だって頑張ってきたもんね。大丈夫だよ」
「ありがとうございます」
「嬉しいわ」
「それって、ソラさん達も行くのが確定してるってことですか?」
「ああ」
そしてその後日が暮れるまで話し続けた。なお、この部屋から出た途端にギルドマスターなどに詰め寄られるのだが、そのことを3人はまだ知らなかった。
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「じゃあ、ミリア、フリス、そっちは任せたぞ」
「うん。ソラ君もね」
「ソラ、無茶はしないでよ」
「町中で何をするっていうんだ」
「ん〜、鬼ごっこ?」
「おいこら」
翌日、ソラ達は男と女に分かれて町を散策することになった。これはリーナが言い出したことで、女性陣だけで話がしたいとかなんとか。
そして、残された男性陣は……
「そう言われても……」
「どうすんだ?」
「あいつらは服とかアクセサリーとか買うんだろうけどな」
「武器でも見に行きますか?」
「今のお前達の武器より良いものがその辺にあると思ってるのか?」
「無いですね」
「帝国と共和国がそれぞれの国宝クラスだって言ってましたから」
「ソラさんの方はどうなんだ?ずっとそれを使ってなかったか?」
「これは特別製だ」
磨耗なんてしない神器、そんな事実を言うことはできない。羨望ならまだしも、欲望を出されるのはソラとしても困る。そして、バレるのはもっと困る。
「となると、ギルドの訓練場でも借りるか。久しぶりに稽古をつけてやる」
「良いんですか?」
「おっしゃ!」
「ありがとうございます」
「喜ぶ前に、早く行くぞ」
ギルドまではそう遠く無く、すぐに着いた。そしてジュン達が空間収納の指輪に納めた装備をつけている間に、ソラは訓練場の手続きを済ませる。運の良いことに使用者がほとんどいないらしく、SSSランク冒険者の特権として貸し切りにできた。
「お待たせしました」
「遅い。装備くらいすぐにつけ終わるだろ」
「ちょっと打ち合わせをしてて……」
「なら良いか。もう大丈夫だな?」
「おう」
「じゃあ、早く構えろ。先手は譲ってやる」
そう言われて武器を構える3人に対し、ソラは薄刃陽炎を出しておらず、無手のままだ。というか、町歩き用の服装のままである。だが、ジュン達は一切油断することなく、すぐに動いた。
「うらぁ!」
まず、トオイチが突っ込む。彼はソラを両断する勢いでクレイモアを振るっていた。だが、それは大振りというわけではなく、コンパクトに振るうことで隙を少なくしている。さらに、横合いから切りかかったジュンと協力することで、反撃を防いでいた。
ソラは全て余裕を持って避けていたが。
「ふん!はっ!」
「悪くない。威力だけじゃなく、剣筋もかなり良くなってる」
「はぁぁ!」
「おっと、今のは上手いな。危なかった」
「当たって、無いじゃないですか!」
ジュンは聖剣を振るうだけでなく、光魔法も使い、ソラを追い込もうとしている。残念ながら、包囲網は形成する前に壊れているが。
「穿て!」
「牽制用としては中々の威力だな。精度も良い」
カズマの魔法、水球や土球がソラへと降りかかる。それらはジュンやトオイチの邪魔をすることなく、ソラのみを狙って飛んでいく。
そのソラは魔法を使っていないにも関わらず、全て避け切っているが。
「ぐ、このぉ!」
「当たらない……!」
「まあ、普通の相手と戦う分ならこれで十分だ。俺ほど技に精通した魔人はいなさそうだからな」
「当たれ!」
「カズマも、魔法を使うタイミングや使い方が良い。仲間を阻害せず活かせるのは上手い証拠だ」
「当たらなきゃ!」
「意味!」
「無いですよ!」
3人は同時攻撃を放つものの、それすらソラは涼しい顔で避ける。連続攻撃も避け続ける。だがジュンとトオイチから離れることがなく、カズマに大規模魔法を使わせない。半数だけとはいえ、勇者パーティーが完全に封殺されていた。
「さて、そろそろ俺も始めるぞ」
「やっと……」
「今さらな、な⁉︎」
「はい⁉︎」
「この程度で驚くな。はっ!」
「がっ!」
ソラの宣言は、反撃を行うというもの。そして今までの様子見とは違うことは、すぐに示された。
ソラは振るわれたクレイモアの上に飛び乗り、そのままトオイチの肩に蹴りを放った。トオイチは勢いよく吹き飛ばされ、地面を転げていく。
さらにソラは、呆然としているジュンの背後に飛び移り……
「そん、がはっ……」
足払いからの投げ技で投げ飛ばす。不意を突かれたジュンは何も反応できず、受け身も取れずに地面に叩きつけられる。
そんな風にやられた結果ではあるが、ソラの周りからジュンとトオイチがいなくなった。
「燃え尽きろ、ブレイズバーン!」
そして、それをカズマは逃さない。千載一遇のチャンスに魔力の多くをつぎ込み、広範囲を炎で覆い尽くす。死んでもおかしくないレベルの魔法、だが……
「……忘れたのか?」
「え⁉︎」
「闇魔法を使う者に、威力を軽視した魔法は効かないぞ」
自身の周囲に闇魔法を展開したソラに負傷は無い。そしてカズマは反撃の風魔法によって、壁際まで吹き飛ばされる。
「といっても、今の威力なら無効化できる魔獣はほとんどいない。SSSランクのドラゴン系くらいだろう」
「だったら何で……」
「俺は無効化に注目して研究と修練を続けてきたからな。魔力量や制御能力以上の力を発揮できてる」
「そんな無茶苦茶な……」
「練習すればできなくは無い。勿論、闇魔法が使えればだけどな」
「どっちにしろ無理じゃねえか」
「でも、これで……」
「さて、お前達の攻撃は見た。だから次は防御だな」
この話の間に、ジュン達は1ヶ所に集まり終えていた。そしてそのタイミングでソラは言い放つ。
ソラの顔浮かんだ表情に不安を感じたジュン達だが、もう遅い。
「さあ……」
ソラの周囲……というか、ジュン達を覆うように半球状に、大量の水球が展開された。その数はざっと数百、普通の魔法使いからしたら尋常な数では無い。
「えっ⁉︎」
「ちょっ、待っ!」
「そんなのって……」
ジュン達が何か言うが、ソラは無視する。
「踊れ」
そして、手が振り下ろされると同時に水球が発射された。放たれた先から補充されて発射されるため、それらはまるでガトリングのようだ。
水球は次々とジュン達へ当たり、ずぶ濡れにしていく。迎撃なども行っているが、全方位からの攻撃、なおかつ尋常で無い数なため、ほぼ無意味だった。
「うわ⁉︎」
「痛っ!」
「冷た!」
「まあ、寒中水泳の時期だからな」
稽古用の弱いものなので痛みは無いが、真冬に水爆弾を当てられ続ければ、寒いのは当然だ。それを続けられれば戦意も落ちる。
だがその前に、ソラの背後に一瞬影が生じ……
「何やってるのよ!」
「げはっ⁉︎」
綺麗な飛び蹴りがソラの脇腹に直撃する。魔法を撃つだけで気を抜いていたソラに対し、ミリアは最初から本気だったため、避けられることはなかった。
倒れ込んだソラに対し、ミリアは馬乗りになって押さえ込む。
「何こんなところでやってるのよ。というか、何であんなことになってたのよ?」
「いや、行く所が無かったから、訓練場で稽古をしようという話になって……」
「それで弟子イジメになったってこと?とんだ師匠ね」
「断じてイジメじゃないぞ」
「ならアレは何よ」
なおジュン達男性陣はソラの水球を避けるのに必死だったため、リーナ達女性陣はそんなジュン達を心配して見ていたため、ミリアの異常な速度には気づかなかった。例外はフリスだけだ。
そしてその彼女は……雷の神術を用意してソラへと近づいていく。
「ねえソラ君、わたし達も本気で怒った方が良いかな?」
「……フリス、その右手に溜め込んでいるのは何だ?」
「大丈夫だよ。ミリちゃんには流さないから」
「……申し訳ありませんでした」
「分かれば良いのよ、分かれば」
「やりすぎちゃってたもん。あれは駄目だからね」
自分がふざけすぎたということも理解しているため、ソラは素直に引き下がる。ジュン達はようやく収まったとホッとして……
「まあ確かに、少し多かったな。100発くらいにすれば良かったか」
「ええ。それなら、町を1人で攻めるくらいになるわ」
「魔法使いがいるなら、もう少し増えるよ?」
「なら150か?」
「ちょっと待って基準がおかしい」
聞き捨てならないこと言われて再度驚愕する。そして、ソラ達にからかわれていたと知るのも、もう間も無くだった。




