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世界の終わり、小さな逃避行  作者: 澪標
ワールドエンド
6/13

1-6

目の前で女の子が泣き出した結果逃げ出す主人公……アレだな

そろそろ説明も終わり 戦闘シーンに入っていけたらなぁ(希望的観測)

 なんて言えばいいのか迷っている内に、夜が明けた。気分転換に外に出て、空気を吸う。

 空を見ると黒く曇り始めていた。


 部屋に戻ると蓬は泣き止んでいた。

「すいません、取り乱しちゃって……。もう朝ですね」

「ああ、大丈夫か?体が疲れてるんじゃないのか」

「一回泣いたらすっきりしましたし、まだ今日中にしなくちゃいけないことがあるんです」


 蓬は自分の荷物の中から半透明の青い球体を取り出すと、それを素手で握りつぶした。

 破片は床に落ちることなく虚空に消えていく。すると何かが歪む音がして、大地が揺れ始めた。

「不意打ちにもほどがあるだろ!!」

 叫びながら机の下に隠れる。蓬も入ってきて楽しそうに笑いながら

「そうじゃなきゃ面白くならないじゃないですか!!」

 と言ってくる。

「さっきまで泣いていたのはどこに行った!?すっきりするにもほどがあるだろう!」

「泣いている女の子見て逃げ出すような男に気を使う必要もありませんしね」


 それを言われると何も言い返せない。

 そうこう言い合っているうちにも揺れがひどくなっていく。

「いつまで続いているんだよこの揺れ!ただの地震じゃないだろう」

「世界が終わるまで続きますよ。この家もそのうち壊れますね」

 真顔になって再びとんでもない事を言い放ってくる。

「だから不意打ちにもほどが……!このままだったら生き埋めになるんじゃないんですか、蓬さん?」

「その時は私が守りますよ、一人ぐらいどうにかなります。……かっこ悪」

「聞こえてんぞ、おい」


 壁からなにか軋む音が聞こえ始める。


「この家にも寿命が来ましたか」

「お前が来させたんだろう。これからどうするつもりだ?」

「どうって逃避行の始まりです。終着点は海の向こう側、大陸です。そこならこの国より被害も少ないでしょうし、それほど連盟の影響も受けていないでしょう」


 蓬は机の下から抜け出すと壁に手を向けた。

 すると、壁から聞こえていた致命的な音は聞こえなくなっていく。

「少しだけ裏ワザを使いました。今のうちに逃げ出しましょう」

 そう言って俺の手を掴み、外にでる。

週1での更新を目指します



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