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海の底に広がる学園都市  作者: 月浪 凛月
【序章】海底に広がる学園都市星海学園!!
1/1

【プロローグ】落ちたはずの学校からのメッセージ

「〜♪」

 ルシェトが楽しそうにテレビを見ながら過ごしてい

ると母親が声をかけてきた。

「ルシェト、あんた宛に手紙届いてるわよ?」

「手紙?」

 ルシェトはなんのことか分からず首を傾げていると母親が続けて話す。

「ええ、差出人は【星海学園】ですって。」

「うそ!?」

 その名を聞くとルシェトは目を丸める、その名は紛れもなく自分が受験に落ちた志望校だったのだ。

「ここってあなたが行きたがっていた学校でしょう?」

「そうだよ、でも僕受験落ちたはずなんだけれど…」

「まぁまぁ、まずは開けてみましょ?」

 俯いているルシェトに母親が声をかける

「それもそうだね。」

ガサゴソと音を立てながら封筒を開くと1つのライトのようなものが入っていた。

「あら、何かしら?」

「ん〜、触ってみればわかるかな…?」

そういうとルシェトはそのライトらしきものに手をかざす。

『初めまして、ルシェト・シルフィーさん。私は如月 叶音、学園都市、ディープシーにて生徒会長を勤めている者だ。』

するとホログラムが現れ話が始まった。そして衝撃的な言葉を発せられた。

『まずは驚かせて申し訳ない。本題に戻ろう、なぜこうしてメッセージが届いているかというと、君が本校に合格したからだ。』

「えっ!?」

ルシェトは嬉しいような驚きを隠せないような複雑な気持ちに襲われた。

そんなルシェトを気にかける間もなく話を続ける。

『たしかに君は本校の入試には落ちた、しかし新たなる入学制度SMPS()uperM()iracleP()ower (スーパーミラクルパワー)基準に合格したからだ。』

『なので君には来週の入学式にぜひ出席してもらいたい。その為に後日君宛に本校に来る為に必要な道具を発送する。』

『それでは入学式当日に君に会えることを願っているよ。』

メッセージが終わるその時叶音の後ろから男の声が聞こえた

『安心しーや、会長が今溜まっている仕事を終わらせたら残りは俺がどうにかしておいたる。』

すると先程までの威厳が嘘のような可愛らしい声が聞こえた

『もうっ!せっかくかっこよく閉めようとしたのに!!』

『まあ、ええやないかこれくらいの空気の方が新入生くんも安心できると思うで。』

『ほなまたな新入生くん、君に会えることを楽しみにしとるで。』

男の声が聞こえなくなると咳払いをした後叶音が話す

『こ、こほん、とにかくまた当日に会おう、さらばだ。』

─メッセージを終了します─

最後に機械らしき音声でそう言うとメッセージが途切れた。

「ふふっ、とても楽しそうな学校ね。」

母親がクスクスと笑いながらルシェト向けて言葉を放った

ルシェトも少し微笑みながら答えた

「そうだね(笑)」

母親がルシェトに疑問を投げ掛ける

「それじゃあその叶音さんが言ってる通りだと後日またあなた宛に手紙とかが届くからそれが届くのを待てばいいのね?」

少し自信なさげにルシェトが答える

「多分そういうことだと思う…」

それを聞いた母親はルシェトに微笑みかけながら

「じゃあお母さん毎朝ポストと郵便ボックス見といてあげるわね。」

「ありがとう!!」

時は進み数日後─

「ルシェト〜?」

ルシェトは今日も母親の呼び声で目を覚ます。

「はぁーい?」

寝ぼけながらも階段を降り母親の声が聞こえるリビングへ足を運ぶ

「おはようルシェト」

お互い微笑みかけながら挨拶を済ますと本題に入った。

「星海学園からあなた宛に荷物が届いたわよ。」

この日は丁度翌日入学式の日だった、一向に荷物が届かなかったルシェトと母親は焦りを感じつつ何気ない一日を過ごしていた。

「良かった〜」

ルシェトが安堵の表情を浮かべながら包装を剥がすとそこには潜水スーツと受験表、夢に見た合格通知表、そして星海学園入学祝い品のナマコフォンが同封されていた。

「潜水スーツ、どうしてこんなものが入っているのかしら?」

母親は疑問を投げ掛ける

「たしかに星海学園は海の底、海底にあるらしからね。」

ルシェトは自信なさげに答えた

「確かってあなた受験受けたでしょう?」

「そうなんだけど何故か試験会場は陸だったんだよね。」

「なんだか不思議な学校ね…」

「うん…」

「でもそれにしてもほんとにタイミング良いわね、丁度明日が入学式じゃない!」

「うん!この日が来るまでずーっとハラハラしたよ…」

「たしかにあなたここ最近落ち着きがなかったものね。」

「やめてよ…。」

「ふふっ、それじゃナマコフォンの初期設定を済ましちゃいましょう?」

「うん!」

ルシェトは母親の教授の元一通りの設定を済ました。

「できた〜!!」

「ふふっ、よく出来たわね。」

母親はルシェトの頭を優しい手つきで撫でるながらルシェトに提案をした。

「ところでこのナマコフォンは渡されたあと卒業しても生徒の物になるらしいの、そこでお母さんとLime交換しない?」

「うん!学校は寮制らしいからとうぶんの間帰って来れないからね。」

「ふふっ、そうらしいわね、それじゃ交換しちゃいましょう」

「うん!」

「これで良いわ」

そんな事をしているといつの間にか夜が訪れていた。

「あら、もうこんな時間ね、明日遂に入学式なんだから早く寝ちゃいなさい?」

「うん!おやすみ〜」

そして夜は明け翌朝

「おはよぉ〜」

今日は入学式当日、珍しくルシェトが自分で起きてきた。

「おはようルシェト、いよいよ今日ね」

「うん、でもあれが起きないか心配だよ…」

「うふふ、あれね?あれは起きると思うわ、なんせったって私の可愛い子供だもの。」

「そこだけお母さんの血が濃いの!」

「ふふっ、それじゃあ行ってらっしゃい。」

「うん、行ってきます!」

「たまには連絡よこしなさいよ?」

「うん!」

ルシェトが元気に家を出た後─

「行ってらっしゃい。私の可愛いルシェト。」


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