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トワの奏弦士  作者: 苫古。
◆第2章◆ 謳の悪夢
15/57

* 謌 ***

 華の季節に、私はウタウ。




 美しい花のウタを、私はウタウ。






 ―――その花が、どんなに愛らしかったかを。



 ―――その花が、どんなふうに()がれたかを。



 ―――その花が、どんなふうに腐っていったかを。






 捥がれた花と、同じように。


 腐っていった花弁と、同じように。




 花を手折ったあの子の首を捥ぎ、腐り崩れゆく様を見守りましょう。










 春の園で、私はウタウ。






 花無き花に、日陰のウタを。










 ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■





マーセルは、自分が目を覚ましていることに気付き、震える肺で大きく息を吐き出した。



身を起こし、汗で濡れた夜着の胸元を握る。






「……また、なの?」



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