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近藤政臣視点


頭に来るかも知れないので、読まなくても構いません。流れに影響無いです。


―――――


 俺、近藤政臣。ファミレスでバイトをしている高校三年生。なったばかりだけど。


 俺は、去年の夏休みの終りにバイトを始めた。理由は簡単、小遣い稼ぎ、それと可愛い子でもいたらいいな、程度の軽い考えだ。


 俺がバイトするファミレスは駅から近く、学校からの帰り道でもあったから始めた。最初入った時、柏木さんという大学生の綺麗な女性がいた。


良いなあと思ったけど、頭が良くて、バイトしている所為か世間慣れしていて、声を掛けても軽く流される。


 無理かなと諦めていたけどホールにもう一人の可愛い女の子がいた。名前を友坂美琴という。


 最初は、とにかく話しぐらいできないか程度で誘ったけど、全く相手にされない。どうも付き合っている人が居るらしい。


でもその付き合っている人が俺と似ていると先輩から言われてチャンス有るかもと思った。そして幸運な事に渋山で偶然会った。



 そこで声を掛けてまた誘ったけど、軽くあしらわれた。まあ、俺も映画見終わった後だし、駅まで一緒に行くかと思っていた所に、今度は友坂さんにいきなり声を掛けて来た男がいた。


 イケメンで綺麗な女を連れていた。そしてその男が、二言三言話した時、友坂さんがいきなり、男に暴言を吐いた。


『うるさい!疫病神。口を利くんじゃないわよ。汚らわしい。近寄るな』


 流石に俺も驚いた。可愛い顔した彼女の口から出た言葉とは思えない。そこに今度はそのイケメンの女が友坂さんを殴ろうとしたので、俺が止めると今度はイケメンがその女を殴って駅に向かった。その女もそいつを追いかけた。


 俺は何が起こったのか分からないままに渋山を後にした。何なんだ今のは、って感じだ。



 翌月曜日、友坂さんが俺にお礼をしたいと言ったので、じゃあ話をさせてくれと言った所、その日のバイト終わりに三十分の約束で話す事が出来た。


 付き合っている人が居ると聞いていたけど、俺の話を聞く彼女の顔は、話に夢中だ。三十分があっという間に一時間になった。俺も楽しかった。


 それから彼女がバイトを辞める前に、もっと会いたいからとスマホの連絡先を交換してくれないか頼んだ。どうせ無理に決まっているけど、駄目元で言ったつもりだった。


 だけど、俺の予想に反して友坂さんは俺と連絡先を交換してくれた。それから数日後、土曜日だけど、全然予定が入っていない。


だからバイト時間に間に合う様にすればいいと思って、三子玉のSCにある本屋に好きなシリーズものの小説を探しに行ったら、本は見つからなかったが、友坂さんがいた。


何たる偶然と思って誘ったら、簡単にOKしてくれた。その日も色々話して午後四時に別れた。俺もバイトが有るから丁度良かった。


 ちょっと驚きの連続だったけど、とにかく友坂さんの様な可愛い子と会えるなら構わないと思って誘った。


 俺の話が面白いらしく、趣味の話や学校の事なんかを話した。でも彼女は趣味とかは全く持っていなくて、学校の話ばかりだ。


 そして、別れる時にまた会って欲しいとお願いしたら、いつの間にか毎週土曜日会う事が出来る様になった。


 喫茶店だけではつまらないし、趣味もない彼女だったけど、じゃあ、〇ックや図書館で勉強でもするかと言ったら、それに乗って来た。


 はっきり言って、地頭が良くない。でも一生懸命勉強している姿を見て、俺も真面目に教える様になった。こんな日が五週間位続いた。



いつも土曜日に会っているけどその週は木曜日が祝日だった。駄目元で明日会えないかなと思って彼女に電話したら、待ってくれと言われたのでどういう事かと思いながら待っているとその後、会えると言って来た。


その日も渋山の駅近〇ックで勉強した。横顔が可愛くて、喉元から覗かせる肌が綺麗だ。まあ無理に決まっていると思いつつ、頭疲れたから散歩しようと言ってラブホ街方向に歩いて行くと、まだそんな関係じゃないと言われた。


当たり前だ、付き合っている人が居るのに、こんな事で入る子なら尻軽にしか思えない。でも、俺が突っ込んで


『相手の事を考えているんですか。一度位なら分からないですよ。それにここに居るなんて知らないでしょう。今日は勉強する予定ですから』


 と言って友坂さんの顔を見ると帰ろうとしていない。手を引くと簡単に中に入って来た。内心、驚いた。


こんなんでこの子入るのかって。


 それから中に入ってからは、こちらが驚く位積極的だった。攻められている気分だ。何この淫乱ちゃん?って感じ。



 それからは、誘えば応じるって感じで、何回も体を会わせた。でもあまりにも軽い。はっきり言って俺の求める女性じゃない


 誘っておいて悪いけど、どうせまた他の男に靡くだろう。トラブルの元になる。だからクリスマスを最後にしようと思って一杯素敵な思いをさせて別れた。


 その後、正月とか会えないかとか、三学期入ってからも連絡が来たけど、忙しい事を理由に会わなかった。



 俺は、三年生に入ってまでズルズルする気は無かったので、二月初旬に友坂さんに連絡した。

勿論さよならを言う為に。スマホで掛けると直ぐに出た。相手がものを言う前に


『美琴ちゃん、今迄素敵な時間をありがとう。でももう会えないや。俺、他に好きな人が出来たんだ。ごめん。さよなら』


 そして直ぐに彼女の連絡先をブロックした。これでもう会う事もない。バイトは続けている。


そう柏木さんが居るからだ。彼女は綺麗で頭がいい。今度勉強を理由に誘ってみる事にしよう。


 何回か誘っても全然のってこない。でもチャンス有るだろうと思っていたら、バイトをする為に事務所に入った時、薬丸マネージャから


『ここはファミレスだ。皆一生懸命仕事をしている。不謹慎に女性をしつこく口解くような真似をするのは、嫌がらせと同じだ。今日限りで辞めて貰う』と言われ、ファミレスを追い出された。


 出て行く時、厨房の先輩達が、俺を見て、ざまあみろって顔をしていた。柏木さんに至っては顔も合わせてくれない。他のホールの子達もだ。友坂さんの時は上手く行ったのに。


 そう言えば、友坂さんの家ってこの駅だよな。まぁもう良いか。


――――― 


面白そうとか、次も読みたいなと思いましたら、ぜひフォローとご評価★★★★★を頂けると嬉しいです。

宜しくお願いします。




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