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チートスキル【確率操作】を駆使する異世界生活  作者: arice


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聖剣解放


「ぼーっとしてる暇は無いぜ!【シャイニーレイン】」


 レントの掌から光が溢れ、光の柱が空へと登って行き、光り輝く雲から光の雨が降り注ぐ。


「ほほっ!」


 ユキネはニヤッと笑い、降り注ぐ光の雨を次々と掻い潜って行く。


「逃げてばっかりじゃ俺は倒せねーぞ!」


 さて、どう攻めた物か……。 この雨を避けながら攻めるのは中々骨が折れますね。


 雨を避け、上へと飛び上がった瞬間、胴体目掛けて大剣が振るわれる。


「もらった!!」


「あぶっ!?」


 空中で身を捻り大剣の腹に手を付き、レントの頭上を越えて地面へと着地する。


「いい加減、雨うざい!【ダークバースト】」


 掌に凝縮した闇を一気に叩き潰すと、空を覆い尽くしていた光の雲を消し飛ばす。


「あの雲を消し飛ばすとは……」


「次は私の番ですね」


 相手が広範囲攻撃ならこちらも広範囲攻撃で行きましょうか。


 ユキネが指をパチンっと鳴らすと、ユキネの背後に黒い魔法陣が無数に現れ、魔法陣から黒い矢が現れ、放たれる。


「なんだ……この数」


「さあ、防いでみて下さい」


 まあ、普通に防がれると思うので次の一手を準備しましょうかね。


「上等!【シャイニーシェル】」


 レントが大剣を地面に突き刺すと、光の球体がレントを包み込み黒い矢を全て弾き落とす。


「いい防御です。では、お次は【ダークランス・尖】」


 ユキネの手に先端が鋭く尖った槍が現れ、ユキネは全力で槍をレントに向かって投げる。


「んで、これおまけね」


 放たれた槍の周りに黒い風が纏わりつき、その風の影響で槍が高速で回転する。


「これは、防げないな」


 レントは息を大きく吸い込み大剣を槍へと振り下ろす。


 へぇ、防げないと言う割にはしっかり受けるんですね。


「この……くそがぁぁ!」


 大剣はものの見事に槍を真っ二つに切り裂き、余波で周りの壁に亀裂が入る。


「……やりますね。流石、勇者様」


「当たり前だ。俺は人よりレベルが上がるのが遅かった。 だから、死に物狂いで努力した」


 えぇ、なんか話だしましたけど……。 1ミリも興味が湧きません。


「そのおかげで勇者の素質に目覚めた、敵は居ないと思った……なのに、ここに来てお前を見て思った。 俺はまだ弱いと! だから、お前を倒して俺は更なる高みへと昇る!」


「自分語りは終わりました? 聞いて無い事ばっかり話してると嫌われますよ?」


「馬鹿にしやがって……お前が本気を出して無いのは知ってる、だから、俺がお前の本気を引き出す」


 レントが、大剣の腹を撫でると大剣が白く輝き、大剣の中心から左右に別れ、長剣と短剣へと姿を変える。


「聖剣解放-ルクスレイ-」


「それが、貴方に与えられた聖剣の本当の姿ですか」


「そうだ、聖剣解放した俺の攻撃は……」


 レントの姿が消え、次に見えたのはユキネの腕に刃がめり込んだ所だった。


「光の速度を超える」


 ユキネはギリギリで腕を引き、切り落とされるのを防ぎ、バックステップで大きく距離を取る。


「後、少し腕を引くのが遅かったら腕無くなってましたね」


 結構、速いですね。速度だけなら前戦った勇者より速いのでは?


「【ダークミスト】」


 ユキネの足元から黒い煙が現れユキネの姿を包み込む。


「これでもまだ、本気を出さないのか……」


「貴方の事情なんて私にはどうでもいいんですよ。 本気を出すも出さないも私の自由です」


 暗闇の中からユキネの声だけが響き、その声を聞いたレントが唇を強く噛み締める。


「……だったら、もういい【閃光斬】」


 レントが、両手の聖剣を振るうと暗闇を切り裂きユキネの体に無数の切り傷が出来る。


「ぐっ! 全然見えなかった……」


「流石、勇者候補。本気では無いとは言えユキネにあそこまで傷をつけるとは」


 地面に叩きつけられたユキネをみてルナがニヤッと笑う。


「期待外れだったな。……次はあの薄汚い獣人でも相手にするとするか」


 レントが、観客席のルナを睨みつけニヤッと笑った瞬間、レントの背後から凄まじい殺気が溢れ闘技場が全て凍りつく。


「あーあ、あの男の子馬鹿だなぁ」


 ルナが、耳をぴこぴこと動かしながら苦笑いを浮かべる。


「ねぇ、今、ルナの事馬鹿にした?私の親友を馬鹿にしたよね」


 レントが振り向いた瞬間、レントの腕が宙を舞い、レントの叫び声が闘技場に響き渡る。


「貴方は……死刑」






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