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チートスキル【確率操作】を駆使する異世界生活  作者: arice


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逃亡終了しました。後、ダンジョンのピンチです。


 さて、ラキさん達を退けてから数分経ちましたが、ラキさんから受けた傷が一向に塞がりません。


「ラキさんの魔力に干渉されて回復魔法も効かないみたいですね」


 私は近くの木に手をつきながら頭に布を押し当てはぁっとため息を吐く。


 少し休んでから戻りましょうかね、ルナ達はもう着いた頃でしょうし。


 木にもたれかかりその場でしゃがみ込んだと同時に通信蝶が私の肩に止まり、グリムの声が聞こえてきた。


『あー聞こえるか嬢ちゃん。今、ダンジョンで面白い事起こってるぞ。ほれ』


『くっ!?帰ってきて早々なんなの!!ルナちゃん、そっち行ったよ!』


『この……ちょこまかとうっおしい!』


『早く帰ってきた方がいいと思うぞ』


 グリムのくっくっくと言う笑い声と共に通信が切れる。


「笑ってる場合じゃないでしょうに」


 フラフラする体を無理矢理起こし足に魔力を纏わせ全力で地面を蹴り走り出す。


 数十分走りルナベル大深層へと帰還した私は、ダンジョン内の状況を確認しながら、コアのある部屋へ向かう。


「被害は最小、配置した魔物も死亡してる子は0。何が目的?」


 コアのある部屋の扉を開け周りを見渡すと左右の壁に叩きつけられ気絶してるルナとカミラさん。

 そして、玉座に座ってるフードを深く被った人の前に、カエデとクオンが威嚇をしているところだった。


「貴方ですか、私の家にここまで侵入してきたのは」


「お嬢様!」


「お嬢!」


 カエデとクオンが私の横に着地し私を見上げる。


「すいません、お嬢様……力及ばず」


「お嬢の席取られてしまいました。申し訳ございません」


 2人の謝罪を笑顔で受け止め頭をよしよしと撫でフードの人に向き直る。


「やーっと帰ってきたね。ダンジョン攻略しようとしたらマスターが不在って聞いてがっかりしてたんだよ」


「それはそれは、申し訳ございませんね。では、帰ってくださいませんか?疲れてるので」


「あはは、そう言われて帰ると思う?」


 声的に女の人ですね、それに何処かで聞いた事あるような?



「まあ、そうですよね。では、しょうがないですねお相手しましょう」


 黒雪と白雪を抜き放ち女の人に剣先を向け深呼吸をし走り出す。


 魔力持つか微妙ですね……。まあ、なんとかなるでしょう多分。



「相手になるといいね」



 女の人は玉座に座ったままにやりと笑う。



 あの余裕ムカつきますね……。魔力も少ないので短期決戦で行きます。


「【白の世界】」


 白雪を地面に突き刺すと周りの空間が全て真っ白に染まり雪がちらほらと降り出す。


「ふむふむ、自分の有利な空間に作り変えるスキルか中々、いいじゃない。でも、まだまだかな」


 女の人の手のひらに小さいキューブが現れそのキューブがカチカチと音を立て形を変えていく。


「何かするつもりでしょうけど無駄です。【白燕】」


 白雪を降ると周りの雪が燕の形に変わり女の人へと襲いかかる。


「やれやれ、相変わらずだね」


 女の人の手に身の丈を超える程の真っ赤に燃えた斧が握れていて、女の人がその斧を振り下ろすと凄まじい熱気と共に、真っ白な空間が一気に真っ赤に染まる。


「……っ!! なんて熱気」


 それに私の白の世界が一瞬で火の海に変わるなんて。


「貴方、何者ですか?」


「答えを聞きたかったら私を倒して聞き出してみたら?」


 女の人はよいしょっと呟き玉座から立ち上がる。キューブがまた、音を立て形を変え次は、片手剣の形へと変わった。


「なら、そうしますよ!」


 足に雷を纏わせ全力で地面を蹴り一瞬で女の人の背後へと移動し首を目掛けて黒雪と白雪を振り抜く。


「ダメダメ、そんなバレバレな動きすぐ防がられるよ」


 女の人はこっちに目も向けず片手剣を背中に回し攻撃を受け止める。


 女の人が軽く片手剣を振るうと炎の斬撃が私に襲いかかる。


「ぐっ!おっも!」


 2本の刀で斬撃を受け止めるが、その威力に押され壁に叩きつけられる。


「はぁ、ギルドで難易度が高いって聞いて来てみればこの程度か……。つまんない」


 女の人は肩をガックリと落とし、ユキネに向かって歩き出す。


「ねぇ、せっかく私が来たんだからさーもっと楽しませてくれないと困るよ」


 女はユキネの前にしゃがみ込み顔を覗き込む。


「貴方が誰か知らないですけど、顔が近いんですよ」


 ユキネは女の胸ぐらを掴みその勢いを利用して頭突きを叩き込む。


 女は頭突きを物ともせず言葉を続ける。


「そうだねー名前は内緒だけど通り名教えてあげる私の通り名は紅月(あかつき)よろしくね」


 その名前を聞いた瞬間、意識を飛ばしていたルナが声をあげる。


「紅……月?それって、あの」


「おや、そっちの猫の子は知っててくれたんだね。ありがとう」


「私は知りません!!」


 ユキネはその場でくるりと回転し女に回し蹴りを放つ。

 女は片手でその蹴りを受け止め後ろへと飛び退く。


「詳しい自己紹介は……次の話で♡」


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