[天魔祭]レイド戦-ルナ2-
「嘘……ユキネが」
「ガキ!ぼーっとしてんじゃねぇ!」
セラが私に向かってきていた斬撃を腰に差していた短剣で防ぎ私の胸倉を掴む。
「……」
「チッ、何があったか知らんがこいつはもうダメだな」
「まさか、一人でやるつもり?」
「このガキが使いもんにならないからな。ガキ、戦う気が無いなら隅っこでプルプル震えてな」
セラがアイラと後方に待機していた人達に指示を出し騎士へと突っ込む。
ユキネが死んだ? いや、何かの影響で確認が出来てないだけ……ユキネが死ぬわけ無い。
「そうだ、ユキネは大丈夫。私は私のやるべき事をするだけ」
私は涙を拭き取り、近くに落ちてた鎌を拾い上げる。
その際、誤って刃で指を切ってしまい垂れた血が鎌に刻まれて居た彼岸花の華紋へと落ちる。
その瞬間、視界に入って居る全ての地面が彼岸花で一杯になり私の瞳が青と緑に変わり瞳に六芒星が浮かび上がる。
「なんだこれ!!」
「まあ、お綺麗ですこと」
「私は私のやる事をやる」
地面に手をかざすと咲いて居た彼岸花の花弁が形を変え赤い刃を持った大鎌を形作る。
「直ぐに終わらせる」
鎌の刃先が地面に触れた瞬間、騎士の片腕が切り飛び傷口から彼岸花が咲き出す。
彼岸花の花弁で形作られた和服の袖をはためかせ両手の大鎌を見つめる。
「華紋……か。ユキネが見たら戦おうって言うんだろうな」
頭上から振り下ろされた大剣を片方の鎌で受け止め騎士を見上げる。
騎士は勢いよく後ろに飛び退くが片足が宙に舞う。
「おいおい、あのガキいきなり強くなりやがったぞ」
「しかもこの威圧感とてもじゃありませんが近づけませんわ」
ふーむ、ちょっとだけ魔力が足りないなぁ。
私は後ろで腰を抜かして居る後衛の人達をチラッと見た後刃先を地面にコツンっと当てる。
すると、後衛の人達がいきなり地面へと倒れ込む。
「貴方達も邪魔」
セラとアイラも地面に膝を付き私を睨む。
「な、何しやがった……」
「魔力が……吸われてますの?」
さあ、これで魔力も回復したし全力で行こっか。
足に力を入れ地面を蹴った後、空中で横に回転し片方の鎌で大剣を弾き、もう片方の鎌で残った手を切り飛ばす。
「もうそうなったら何も出来ないね」
後ろから放たれた赤黒い剣を半歩身を引き交わし次々と襲ってくる剣を弾いたり最小限の動きで避けたりしながら鎌に魔力を集中させる。
「もう、貴方に用は無い《彼岸の大鎌》」
鎌を大きく振り抜くと周りの彼岸花が一斉に空へと舞い上がりその一枚一枚が鎌の軌跡へと代わり騎士を切り裂いていく。
私はその様子を確認した後、赤い方の鎌を地面に突き刺しセラ達の方を振り向く。
セラ達は魔力を大幅に失った事により地面に倒れ横たわって居た。
「はぁ、疲れた」
私がその場で座り込んで数秒後、地面に魔法陣が光り輝き私達を包み込む。
疲れが限界に達した私は鎌を抱き抱えたまま意識を手放した。
さて、無事にルナも勝利した事ですしカミラさんの方はどうなってますかね。
様々な人が戦ってる様子を映したモニターを色々見ながらカミラさんを探す。
「あ、居ましたが……カミラさん以外全滅?」
「おいあの子やばくねーか?」
「待て待て、あの姿って……」
画面を見ると土埃の奥の方にでかい影が見えその影は雄叫びを上げモニターと接続されて居た監視蟲を破壊する。
「カミラさんの今後、少し考えないとダメですね」




