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チートスキル【確率操作】を駆使する異世界生活  作者: arice


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ヒーローさんの家族を助けました。後、呪術師を倒しました。


「ヒーローさん、ご家族の容態をお聞きしてよろしいでしょうか?」



「最初は右足が動かなくなり続いて左足、そして両手と黒い薔薇の模様が現れた箇所から順に動かなくなって行ったんだ」



 黒い薔薇の模様……模様の浮かび上がった箇所から動かなくなっていく……なるほど。



「ヒーローさんは誰に治療頼むつもりでした?」



「よく知らん。 だが、その男はふらっと村に来ては村人の一人の病を治したんだ」



 偶然とは思えないタイミング……100%そいつが黒ですね。



「それ、病気じゃないですよ。黒薔薇の呪いって言う呪術の類です」



「なんだと!? 何故、お前がそれを知っている」



 それ作ったの前世の私ですもん。 封印した筈なんですけど……不愉快ですね。



「そんな事より、薔薇の模様が浮かび上がったのはいつ頃ですか?」



「6日前だ」



「あーまずいですね。 その呪いは、1週間で全身に回り最後には心臓を止めてしまうんですよ」



「後、1日で母さんとマナが死ぬ? おい、狼!もっと、急いでくれ!」



「ヒーローさん、急がなくても大丈夫ですよ。数秒あれば解除は出来るので」



 呪いを相殺する魔法を掛ければ済む話なのでね。



「だが……」



 はぁ、やれやれ。 家族思いなのはいい事なんですけどねぇ。



「カエデ、クオン。 お願いします」



「お任せ下さい」



「しっかり掴まっておけよ人間」



 ああ、クオンが少し怒ってます……。



 そんなこんなで、ヒーローさんの村へと1時間で着きました。



「それでは、とりあえず呪いにかかった人を一箇所に集めて貰えますか?」



 一軒一軒回るのはめんどくさいのでね。



 数分後、村の集会所が埋まる程の人達が床に寝そべっていた。



「思ったより多かったですね。しかも、女の人ばっかり」



「治せるのか?」



「大丈夫です」



 女の人ばっかりなのはあれでしょうね、治す代わりに身体を要求する、的な奴でしょうね。



「外道が……後で絶対殺す。 っと、それどころでは無かったですね」



 久しぶりですけど行けますかね……。



「聖なる光の花、全ての穢れを祓い美しく咲き誇れ【白薔薇の誓い】」



 集会所全体に魔法陣が広がり、地面に真っ白な薔薇が咲き出し集会所にいる人達の身体にあった黒い薔薇の模様が、白い薔薇へと吸い込まれていった。



「すげぇ」



「はぁはぁ、久しぶりに使ったらしんどいですねこれ……」



 私は、その場で魔力切れにより倒れ込み気絶した。



 数分後、目覚めた私の周りには呪いで死にそうだった村の人達が集まっていて各々涙を流しながら、お礼を口にした。



「起きたか、村の人達が改めてお礼をしたいそうで今夜、宴を開くそうだが」



「いえ、遠慮しときます。 私にはまだやる事があるので」



 一体誰でしょうね、手間暇かけて封印した物を解いたのは。



「それでは、私はこれで」



 私の姿が影に溶け込みその場から姿を消す。



「ユキネ・ホワイトベルか……。 お礼も言えなかったな」




「なんだと……黒薔薇の呪いを解くとは一体誰が」



「やあ、君が黒薔薇の呪いを使った人ですか?」



 村の近くの森で村の様子を伺っていた男の人の背後の影から姿を表し男の人に声をかける。



「貴様か、呪いを解いたのは」



「ご名答。 貴方には幾つか聞きたい事があるんですよね」



「貴様の様なガキに答える事は何も無い!」



 男の人の足元から無数の蛇が現れ私に纏わり付きその牙が私に向けられる。



「……その魔法も封印した筈ですよ」



 この魔法は【無尽の蛇神】と言うこれも呪いの一種で、この蛇に噛まれれば、数分もしない内に全身に複数の毒が回り死に至ります。



 これも、前世の私が作りました。他の作った呪術と同様に私以外が知らない場所に封印した筈なんですが、どうやら身の程を知らないゴミどもが封印を解いた様ですね……。



「ふははは! この数千年前に存在したと言われる魔女が作った呪術だ。 お前みたいなガキに対処できる訳が無い!」



「もういいです。 貴方の声を聞くだけで不愉快です」



 近くに村があるのであんまり大規模な魔法は使えないけど、この人程度なら使うまでもないでしょう。



「この蛇、邪魔ですね」



 私は魔力を全開にして解き放ち蛇達を消し飛ばす。



「魔力を放っただけで私の呪いを跳ね除けるだと!?」



「一つだけ聞きます。 その呪術を使えるのは貴方だけですか?」



「……」



「無言は肯定とお受け致しますね。 それでは、さよなら。愚かな人」



 私は一瞬で男の人の前に移動し男の人のお腹に人差し指を当てる。



「発火の呪い【龍火の紅玉】」



 私がそう唱えると男の人の身体が燃え上がり一瞬にして炭となる。



「全く、誰ですかね。人の黒歴史を表に出したのは……」



 私は人差し指に灯った炎を振り消し地面を強く踏みつける。



「絶対に殺す」



 私から溢れ出た殺気が周りにいた獣を、威圧し一斉に逃げ出す。

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