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初めての侵入者

 初めてガチャをしたあの日から3日が経とうとしていました。

 あれから、私のダンジョンは大きく変化し今ではもう立派なダンジョンと呼べるでしょう。


 まず、この3日でした事と言えば、たまたま見つけたダンジョンの入り口を隠蔽する機能を使いこの3日間はダンジョンを育てる事に集中しました。


 今まで直線だった道を削り全五層となる様に地下へとダンジョン内部を広げました。あと、ガチャを数回引きXランクを計6体確保しました。

 確率操作でXランクの大群でも良かったんですがそれじゃ面白くないと言う事で6体で妥協した感じですね。


 さて、階層の説明を一層目は森林エリア

主にゴブリン、オーク、ウルフなどのその辺に居そうな魔物達の階層です。

 ここに配置されてるXランクの魔物は甲虫型の【フルアーマースタッグビートル】と言う、クワガタとカブトを融合させた見た目をしています。名前はビートン。



 二層目は湖エリア。水に生息する魔物を主体にハイゴブリンなどの進化個体を配置しています。

配置されてるXランクは【ディザスターシャーク】

 見た目は真っ黒なサメに2本のツノ四枚の羽を生やしている魔物です。

 音速で泳ぐ事が可能だそうです。名前はディジー。


 三層目はマグマエリア。暑い場所を好んで住む魔物が多く配置されています。

 配置されているXランクは【フラムピュア】

 見た目は完全に子供ですね。違うのはマグマで出来た羽が生えている事位ですかね。

 名前はフラン。両手に身の丈に合わない大剣を備えています。

 

 四層目は墓地エリア。アンデット系の魔物を配置して居ます。

 配置Xランクは【レイズリッチ】のリーさん。

 見た目は真っ黒なローブを羽織っているスケルトンって所ですかね。

 私の魔法の師匠でもあります。



 五層目が私のいるコアの間。ここには私、ノワール、シャドーフォックス改めカエデがいます。


 あ、それと色々ポイントを使って買い物もしました。

私のメイン武器となる真っ黒い刀の【黒鳴】と真っ白い刀の【白鳴】。

 後は、防具など戦闘に欠かせない物から日常品等ですね。


「お嬢様、ここからどの様に動きましょうか」


「そうだねーダンジョンを色々弄ってたらポイント尽きちゃったしそろそろ、冒険者達を誘い込もうか」


 ユキネの足元から宝石に身を包んだウサギの様な魔物が現れる。



「カーバンクル、外に出て冒険者達を誘き出してくれるかな?」



 カーバンクルはキュイっと鳴き外へと駆け出していった。


「さてさて、監視蟲、映像出して。通信アゲハ、各階層に通信」


 ユキネの目の前に各階層が表示されたウィンドウが現れ周りを黒いアゲハ蝶が飛び回り各階層の声が響き渡る。


「こちら、第一階層。いつでも戦闘可能」


「同じく第二階層。いつでも行けるぞ」


「第三階層。いつでも行けるよー」


「四階層。ここまで来れればわしが殲滅してやろうぞ」


「よーし、じゃあ、みんなよろしくねー」


さて、どんな人が来るかなぁ。


 カーバンクルがダンジョンから駆け出していき数分後、ダンジョンの入り口に四人組の男女が姿を表す。



「お、きたきた。ランクは見る感じサファイアって所かな。ねぇ、ノワール?ここまで来れると思う?」


「まあ、無理でしょうにゃ。到達出来ても2階層が限界かと」


「だよねぇ」


 ユキネは通信アゲハを使いビートンへ指示を出す。


「ビートン、なんか面白そうなスキル持ってる人いたらこっちに連れてきてくださいねー」



「あい、わかった」



 今の所欲しいのは、【成長加速】と【範囲成長】って所かな。

 でも、この辺のスキルって自動で発動するから強欲で取れないんだよねー。ま、いいか。さてさて、ビートンの実力を見させて貰おうかな。



「おい、本当にここにカーバンクルが入っていったのかよ」


「ああ、ちゃんと確認したぞ」


「さっさと、カーバンクル倒してパーっと一杯やりましょうよ」


「入り口に罠は無さそうだな。と言うかこのダンジョンレベル1じゃん」



 男達は帰った後の事話しながらダンジョンの奥へと足をすすめる。


「ここは、森か。ノートン、敵は?」


「ゴブリン、ウルフ、オーク。雑魚ばっかりだね。まあ、レベル1だし、このまま攻略しちゃおっか」


「ふむ、賛成だな。ダンジョンのクリア報酬はレベル1だとしても美味しいからな」


 男達は向かってくるゴブリンなどを蹴散らしながらダンジョンの奥へと更に足をすすめる。



「あれ、本当にサファイア?弱すぎない?」


「お嬢様、おそらくリーダー格のあの男のみサファイアかと思われます」


 カエデの言葉になるほどねーと呟いてウィンドウを開く。

 ウィンドウにはユキネが召喚してる魔物の配置、数、レベルなど様々な情報が記載されて居た。



「んー、ウルフとゴブリン達一旦ひこっか。オーク前に出て壁役。ビートン、ウルフとゴブリンの支援よろしく」



 目ぼしいスキルも無さそうだし、これ以上時間かけてこちらの貴重な戦力をこの三下に削られるのもなー。



「ビートン、もういいよ。決めちゃって」



「スキルは良いのかお嬢」



「あーそーだね。あの、ノートンとか言う女の人の【気配察知】は便利そうかな。女の人だけ連れてきて」



「了解」



 ビートンは羽を羽ばたかせ冒険者達に突っ込んでいく。


 ものの数分で冒険者達へとたどり着いたビートンは鳴き声を上げると同時に冒険者の一人の首をちぎり取る。



「くそ!なんだこいつ!」


「フルアーマースタッグビートル…だと?全員撤退!撤退しろ!こいつはXランクの魔物だ!」


「Xランクですって…ここ、レベル1のダンジョンじゃなかったの!?」



「そこの女、お前はお嬢から連れてこいと言われているそこで大人しく待っておれ」


 ビートンは糸でノートンを拘束し撤退している男達に目を向ける。



「仲間を放って逃げるとは…愚かな者たちだ」



 ビートンはやれやれと首を振り男の一人を貫く。



「ひっ!た、助けて…助けて下さい!」



「見苦しい……」



「ビートン、後はウルフ達に任せて女の人連れてきてくれますか?」



「む?了解した」



 ビートンと入れ替わる様にゴブリン、ウルフ、オークが男達を取り囲み棍棒で牙で手で男を攻撃する。




「さて、えーっとノートンさんだっけ?いらっしゃいませ」



「こ、子供?まさか、貴方が…」



「そ、私がここのダンジョンマスターのユキネ・ホワイトベルと言います。以後お見知り置きを」


 ユキネは刀を抜きカエデの頭を一回撫でてノートンへと笑顔を向ける。



「子供なら私でもやれる……いいわ、貴方を倒してこのダンジョン貰ってあげる!」



 ノートンが、ナイフを抜きユキネへと斬りかかる。が、カエデの影により防がれる。



「ありがとうございます。んじゃあ、いっきますねー」



 ユキネは刀を逆手に持ち直しノートンへと斬りかかる。



「くっ!この、ガキ!」



「ふふん♪遅い遅い」



 振るわれたナイフを踊る様に避けながら2本目の刀を抜く。



「さあ、私が何処にいるかわっかるかなー【影隠れ】」



「隠れても無駄!【気配察知】」



 ノートンを中心に波紋が広がりそれを見たユキネがニヤッと影の中で笑う。



「もーらい【強欲】」


 ノートンの身体を霧が包み込み広がって居た波紋が空へと消える。



「私のスキルが…消えた?」



 ノートンがユキネに目を向けた瞬間ノートンの首が宙を舞う。



「バイバーイ」



 こうして、ユキネの初めての侵入者討伐はなんともあっさり幕を閉じた。



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