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チートスキル【確率操作】を駆使する異世界生活  作者: arice


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日常回

「買い物?」


「うん、買い物」


 日課の組み手が終わり、お風呂に浸かっている時にルナが買い物に行こう と言う提案してきた。



「なんでまた急に?」



「だって、ユキネここ最近ずっとダンジョンに籠ってる。それに、いつも同じ服」



 そりゃ、だってダンジョン産の服はDPを消費していつでも綺麗な状態に保たれるし、わざわざ街に出る必要が無いですからね。



「別にいいけど。 私、お金無いですよ?」



 ゴブリン討伐以降、色々バタバタしたせいで私、他のクエストやってないんですよね。

 クエスト報酬も食べ物で全部消えましたし。



「そこは、大丈夫。私が奢る」



 ルナは、ふふんと胸を張りランクブレスレットを私に見せる。



「28万? ルナってそこそこ稼いでるんですね」



 ルナは、嬉しそうに尻尾をゆらゆらとしながら立ち上がる。


 実は、言うとルナは猫耳族って言う種族で一般的には亜人と呼ばれる者達の一人でした。

 先日、ルナを副マスターに任命した時に、ステータスの画面をみたら、猫耳族って書いてあってその事でルナに聴くと、少し不安そうな表情を見せながら話してくれました。


 

 どうやら、亜人は悪魔の末裔とされていて忌み嫌われてるそうです。

 でも、奴隷としては価値があるようです。 そりゃそうですよね、体力あるし、腕っ節は強いですからね。力仕事を任せたり、護衛をさせたり、性処理として使ったり用途は様々らしいです。



「わかったよ。行こっかー」



「やった」



 ルナは、胸の前で小さくガッツポーズをし再度、温泉に浸かる。



「……」



「ユキネ? 何をそんなにじっとみてるの?」



 私は、ルナの頭の上でぴょこぴょこ動く耳を凝視し触りたい欲を必死に抑える。




「耳、触っていいですか?」



抑えきれずつい、口に出してしまった。



「え? あ、えっと、耳はダメ」



 ルナは、耳を押さえながら恥ずかしそうに私を見つめる。



「そうですか……5秒だけ」



「ダメ。 でも、尻尾なら少し触ってもいい」



 ルナは、背中をこちらに向け尻尾をゆらゆらとさせる。

 これは、あれですね犯罪してる気分になってしまいますね。



 などと、思いつつも無意識に尻尾を優しく触る。



「……ああ、癒されます」



「んっ!ね、ねぇ? もういい?」



 ルナの口から変な声が出だしたので私は渋々、尻尾を離す。



「ふぅ、いい手触りでしたー。さて、そろそろ準備して買い物行きましょうか」



「賛成」



 その後、準備をしてグリムが開いてくれた扉の前でルナを待ちながら、刀を磨く。



「ユキネ、おまた……せ? なんで武器持ってるの?」



「え? 何かおかしいですか?」



 私は、刀を腰に付け扉を潜ろうとするとルナに手を引っ張られ刀を没収される。



「ああ! 何するんですか!?」



「ダメ。 今日は戦闘は禁止」



 ルナは、刀をクオンに渡して、私を扉の中へと引きづり混む。



「ちょ、ちょっと待ってください!カエデもクオンもメルティも来てませんけど!?」



「いい、今日は戦闘はしないからカエデ達の出番は無い」



えぇ、どうするんですか、欲しいスキルを持ってる冒険者とかが居たら。それに、怪しい人達に絡まれるかもしれませんのに……。



「さあ、着いた。商業都市レプトン」



「あれですよね。世界で一番商業が発展していて、世界中のありとあらゆる物がここに集うと知れている国ですよね」



 ルナは、猫耳パーカーのフードを被り街の中へと足を進める。


 ルナは、普段闇属性の隠匿魔法で猫耳と尻尾を隠して生活してるみたいなんですけど、長時間やってるとめちゃくちゃ体力使うみたいで、フードを被れる時はああして、深くまで被ってカモフラージュしてるみたいです。


 尻尾は、太ももに巻き付けて、膝ちょい上くらいのスカートで隠してるって感じですね。

 色々、大変そうです。



「ほら、ユキネ、これとかどう? ユキネの真っ白で綺麗な髪に合うと思う」



 ルナが、見せてきたのはシンプルな白いワンピースで首元にピンクの小さいリボンがちょこんと付いている実にシンプルかつ可愛らしい服でした。



「動きにくそうですね」



「普段、浴衣で戦ってる人が何言ってるの?」



 ルナは、はぁっと、ため息を吐きながら首を横に振りまた、服を物色しだす。

 正直、私は服とかは微塵も興味が無いので、着れたらなんでもいいんですよ。



 その後も、色々な店を回ったり、出店で食べ物を買い食べながら、商店街を歩いたりとごく普通の日常を送った。



「天魔祭? なんですか?それ」



 私は、出店で買ったたこ焼きを食べながらルナへと聴き返す。



「簡単に言えば、全ギルドが参加する武闘大会みたいなもので。年に2回開かれるお祭り」



 ルナは、りんご飴をぺろぺろと舐めながら質問に答えてくれる。



「競技は四つで、魔物の討伐数を競う“カウント戦”

12人でパーティを組み、特定の大型魔物を討伐するタイムを競う“レイド戦” そして、人気なのがスキル禁止で、武器などは現地調達をしないと行けない3人で1パーティの“バトルロワイヤル”、殺しも妨害も全てがありな“1VS1” がある」



 妨害有りのそれは、1VS1と呼べるのでしょうか?

どう考えても、タイマンでは無いと思いますが?



「ふーん、そんな物が開催されるんですね」



「そこで、ユキネにお願いがある」



「バトルロワイヤルに一緒に出たい……ですか」



「うん。 どう、かな?」



 そうですねー、特に興味は惹かれないですね。めんどくさいですし。



 私が断ろうとルナの方を見ると、ルナが上目遣いで目をキラキラさせながら私を見つめていた。



「いいですよ。 出ましょうか」



 そんな、目で見られたら断れないです……。



「ですが、バトルロワイヤルは3人必要なんですよね? 一人、足りませんが?」



「それについては大丈夫。 あてがある」



「なら、いいですけど」



 んー、無視してたら諦めてくれると思ったんですけどね……。どうやら、なかなか執念深い様です。



「そこの、木の影でこっちをチラチラ見てる人〜いい加減鬱陶しいので姿見せてくれませんか?」



「あ、まだいたんだ」



 木の影から、泣きそうな表情をした私達より小さい男の子と、女の子が姿を表す。

 そして、私達を見つめ頭を下げながら口を開く。



「お父さんとお母さんを助けて!」



「お願いします!」



 ああ、めんどくさい予感がします……。



全て変更なし

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