プロローグ
夜中に目が覚める。
そして、意味もなく近場の公園へと向かっていく。風がビュービューと吹いている。とても冷たかった。僕は小学生だから夜中に外に出歩いたら、両親が心配する。だけど、僕は歩みを止めなかった。
__を感じながら。
公園に到着する。そこには、僕の同級生が動くことができないまま正座をしている。僕をじっと見つめている。何かを言いたそうだが、唇が震えているだけだ。
そうだった。この子達は僕をずーっとイジメていた大嫌いな存在。
こいつらなんか、_んでしまえばいい。更に、__が芽生えた。昨日までやられたことを仕返ししてやりたい。
(そうだ、お前にはこやつらを殺す権利がある。さあ、思う存分に能力を使うが良い)
誰かに話しかけられた。鳥肌が立った。そして、何故か興奮してきた。
「憎い。憎い。憎い。憎い。憎い! 憎い! 憎い! 憎い!」
僕ではない声がする。
全身が熱い。耐えれなくて死んでしまうような暑さだ。
そして、目の前の_が欲しい。
僕は一歩ずつ前進していった。歩いている感覚は全く無かった。まず一人目は、こいつにしよう。
グチュッ。
血が僕の顔へと付着した。
当然だった。僕が彼の顔面を握り潰したからだった。
2匹目へと行く。
「来るな! バケモン! 来るなって言ってんだろ!」
僕は全く近づいていないのに。僕のことがそんなに嫌いなのかな?
「......美味しそう」
僕はそう呟いた。
思う存分にあと二人を愉しく殺した。
僕の足元はケチャップみたいなのが大量に敷かれていた。
***
朝食を摂ることは凄く重要なことだ。集中力、記憶力、運動能力、体力がアップしたりするのだ。学生にとっては最も大事な行為なのかもしれない。
当然だが、俺は毎日食べるようにしている。
母さんが今日作ってくれたメニューは、スクランブルエッグとウィンナと焼かれたパンだった。けど、中には食べたくないものがあった。
「ケチャップをかけるの止めてよ、気持ち悪くなるから」
「あら、1年くらいケチャップかけてなかったから、大丈夫になったかと思ったわ」
確かに昔ほど気持ち悪くはなくなった。中学生の頃までは見てしまっただけで、吐き気がするほどだった。
「スクランブルエッグは母さんが食べて」
「分かったわよ。けど、今日は新年度でしょ。しっかり朝ごはん食べないと元気が出ないわよ」
ごもっともだが、食べれないものは仕方ないだろ。俺は心の気持ちをなんとか抑えた。母さんに当たっても仕方ないことだ。
朝食を食べ終わり、登校の準備をする。
久し振りに制服に袖を通した。春休みがあったため、学校に行く機会がなかった。
家を出て最寄りの駅へと小走りで向かった。
これから俺の新たな青春がスタートする。
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