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薬草と黒い豚

「よし、じゃあ森に入るぞ、準備はいいな」

 集合時間に余裕で遅刻した俺は二人と合流し薬草採取のクエストへと出発した。

「俺は問題ないですけど…あの…リサさんはそれで行くんですか?」

 早速森に入ろうとするけれど、リサさんの服装がやばい。シアンさんの方も体のラインが出るような服だけど長袖ではあるからまだわかる。でもリサさんの服はもはや水着並みの面積しかなく、とても森に行くような格好じゃない。

「ん?ああ服か。あたしはマジカルメイルってスキルがあるから今のままで問題ないぜ」

 そう言われればリサさんの体が魔力に包まれている感じがする。魔力の鎧を着てるってことか……だからってそんなハレンチな服じゃなくてよくない?


「準備できてるならさっさと行こうぜ」

 余計なことを考えていたら二人が歩き出していたので慌ててついて行く。

「さっきの話通りさとしは後衛でいいのか?」

 クエストの前にリサさんは剣、シアンさんは長めの棒で戦う前衛職と聞いていたので今回は魔法でサポートすることにした、力加減まだ不安だし。

「問題ないですよ。それにしても薬草集めるだけなのにこのクエスト危険度Dランクなんですね」

 森にしかない薬草らしいけどこの森そんなに危険なのかな。

「森のモンスターが危険だからどうしてもな」

「見つかったら戦闘になると思うから覚悟しておいてね」

 流石にクソモンスターレベルの奴はいないはずだけどちゃんと気を引き締めとくか。

「噂をすれば」

 シアンさんが見ている方向に大きな黒い豚が見えた。


「ブラックボアか、にしては結構でかいな」

 木と比較した感じだと軽自動車ぐらいの大きさかな?でも普通のブラックボアのサイズを知らないから適当にうなづいておく。

「すぐに気づかれるから準備してね」

 こちらを見つけたブラックボアが吠えながらこちらに突進してくる。

「あたしが引きつけるからさとしは援護頼むぜ」

 リサさんは剣を構える、突進を正面から受けるつもりのようだ。ならどうにか魔法で勢いを弱めたい、クソカラスの火の玉くらいの威力だったらちょうどいいかな。

「ファイアーボール!」

 火の玉がブラックボアに炸裂する。

 倒せはしなかったが一瞬怯んだ。そしてその隙にリサさんが剣で目を突き刺して動きを止め、シアンさんが頭を棒で叩きつける。

「おお!」

 思わず声がでてしまった。目にもとまらぬ速さで敵に詰め寄り息のあったコンビネーションで倒す。これがプロの技か…攻撃の一瞬だけ身体強化の魔法を使ってたのも無駄な力は使わないって感じでかっこいい。

「すっげぇな!」

 俺が感動してる間にリサさん達が戻ってきた。

「あんな威力の魔法初めて見た!」

 豚も倒せないような魔法になぜかリサさんが感動しているようだった。

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