Eランク
筋トレしながら聖剣作っちゃった
次の日、クエストを受けるためにギルドへ訪れた。クエストは内容ごとに危険度をランク分けされていて、基本的にはEランクの人は危険度がE以下のクエストを受けるものらしい。なのでEやFランクのクエストがあるボードを見ていたのだが、なぜか周りにジロジロ見られている。別にEランク冒険者なんだからおかしくないだろ。
気にせずクエストを探していると後ろから声をかけられた。
「おい、おっさん!」
振り向くと目つきの悪い女性とギャルっぽい女性がいた。目つきの悪いほうが俺をにらみながら話しかけてくる。
「そこは初級の冒険者用のボードなんだよ、あんたみたいのがそんな所にいたら他の奴がクエスト受けれねぇだろ」
そう言われて自分がリンゴを片手で砕けそうな見た目だったことを思い出した。たしかに冒険者に成り立ての人には威圧感があったかもしれない、早く退かないと。
「ああ、すみません。すぐに決めますね」
とりあえず薬草採取にしてみるか。
「いや、そこにはEやFランクのクエストしかないんだよ!」
女性が声を張り上げる。しかし改めてみるとこの人、何からも守ってくれないほど露出の高い服を着てる。大きな胸と割れた腹筋が凄くて目のやり場に困る、こんな格好で森とか入ったら傷だらけになりそう。
「最初は自分のランクと同じ、俺の場合はE以下のクエストしか受けられないんですよね?」
「はぁ!?」
目つきの悪い方が驚いているともう一人のギャルっぽい人が話しかけてきた。
「もしかしてあなた昨日ブルーウルフをたくさん狩ってきたっていう新人さん?」
「多分そうですね、昨日登録して冒険者になりました」
ほかに狼を狩ったという話は聞いてないし俺のことで間違いなさそう。
「そう言うことかよ。わりいな、上のランクの奴が下の奴らの仕事奪って嫌がらせしてるのかと思っちまった」
どうやら俺を高ランクの冒険者と勘違いしてたみたいだ。
「こちらこそ説明不足ですみません。Eランクのさとしです」
「あたしはCランクのリサ、よろしくな!」
「Cランク冒険者のシアンだよ、よろしくね」
鋭い目つきの女戦士リサさんとギャル風の格闘家シアンさんと知り合った。
お前のようなEランクがいるか