理不尽の中のB、救いようもないCDEF
Bは、早くに両親を亡くした
Bの両親が事故で亡くなった時に
祖父母達4人は、もともと幼なじみで仲がよかった
祖父母達は、どちらかで引き取るのでなく一緒に暮らし4人で引き取ることにした
4人は、Bを大切に育てた
Bは、医者になりたいと勉強した
事故の時にBも近くにいた
苦しみながら死にゆく両親に何も出来ない自分を呪った
だから人を助けられる力が欲しかった
考え方や捉え方が効率を求めるようになり子供らしさがBから消えていた
幼いBを祖父母達は、子供らしくいられる様に努力をしたが
Bは、現実を子供のままでは、受け入れられずに変わってしまった
Bは、高校生になると秀才になっていた
すべてが平均だったBは、努力をして勉強も運動も優秀だった
効率よく毎日努力を続けた
そんなBを気に入らないCから嫌がらせを受けていた
よくものがなくなり変な噂を流され罪を擦り付けられそうにもなった
最初は、学校側に相談したが無視された為
Bは、Cを相手にせずにいないものとして扱い
それでも面倒なのですべての持ち物を鍵を着けたカバン、ロッカー、持ち運び可能なステンレスケース
更に鎖と南京錠で固定して管理した
その異様な光景が保護者の目にとまり問題化した
Cは、他にも余罪が見つかり退学
面倒くさがり話を聞かなかった担任のD
揉み消して教頭や校長まで話を回さなかった生活指導E
Cの彼女でEと寝ることで揉み消しに加担したF
この3人も学校から姿を消していた
やっとBに平和な学校生活が訪れた
しかし
この事件から1ヵ月たった今
Bは、鉄パイプや角材などでCDEFの4人から襲撃を受けていた
理不尽な暴力の中Bは、何も言葉を出さなかった
うめき声すらも
ボロボロで意識があるのに無反応なBは、襲撃者達に恐怖を与えていた
正直にいえばBは、痛くて叫び転げ回りたかった
それでも事故の時の経験からもう助からない一撃を受けてしまったことを察してしまった
そして我が子だけでなく孫まで先立つことになった祖父母達に対する申し訳ない気持ちにさいなまれた
だからBは、「こいつらを道連れにしてやる」そう考えていた
襲撃者達を恐怖が完全に支配したあと大型トラックの走行音がBには、聞こえた
Bは、事故の結果エンジン音に敏感になりすぎていた
タイミングをはかりBが無言のまま立ち上がると口元をニヤーっと歪ませた
CDEFは、恐怖のあまり一瞬時を忘れた
Bがタイミングをはかり一歩踏み出とCDEFが恐怖から逃げようと走り大型トラックの前に飛び出してしまい撥ね飛ばされた
結果とても直視できないような状態になった
CDEFは、人としての原型をとどめない程度にグチャリと成り果てた
でもBは、その結果を知る前に死んでしまった
Bの最後の言葉は、「ザマーミロ」
偶然にもBCDEFが死んだのは同時刻だった
皮肉にもBCDEFが最後に頭にあったのは、「こんなはずじゃなかった」
ただし根本の部分は、違っていた