お別れして準備万端
ヴォイヅェルトの再占いは、結果行われなかった。
メリッサの精神衛生上やめたのだ。
王都にナスタの実家がある為、フランシスカ、プラムシリカの王都行きも確定。
クリスタルロード兄妹以外は、ジェスロ、アスカ、クレアルージュが行くことに。
引率する大人は、バンボ、ドンボ、ジンボの三兄弟にメリッサと両親を王都まで迎えに行く予定だったマリオンという最近来た女性だ。
三兄弟は、ベンラム商会のハイルの指導役兼指南役さらにハイルがクーベリカ支店として任され、王都に本店を置くことになった為の研修も兼ねている。
メリッサは、姉妹全員の荷物を代理でとりに行くことになった。
ブレスレット型の宝物庫と短杖に弓を装備していくようだ。
クレアルージュは、錬金武器を仕上げて確認中。
残りのメンバーは、ハーピィの雛を連れて森に来ていた。
グリーンハーピィとフェアリーハーピィがいる群がありそこの雛だろうと群れまで連れて行くことにした。
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雛は、頭以外は、まだ全身モコモコの産毛に被われていて飛べない。
歩いていると1羽グリーンハーピィが降りてきた。
ハーピィの雛と顔が似ている。
たぶん親子なのだろう。
向こうもこちらに敵意を向けていないことからしばらく観察してから来たのだろう。
グリーンハーピィは、柔らかな笑みをこちらに向けて「ぴぃ」と鳴いたあと、雛の胴体を足でガシッと掴んで飛び去った。
ハーピィは、絶対に共食いしない為、巣まで運んでいるだけだろう。
その光景は、獲物を運んでいるかのようだが…
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微妙な別れをすませて帰って来るとクレアルージュが待ち構えていた。
「ブキノ、カクニン、シテヨ」
なぜ片言なのだろうか?
たまにクレアルージュは、こういった奇行に走るがみんな慣れていた。
「魔力を流すと武器の形になるよー」
そう言われて渡された筒状のものに全員が魔力を流してみる
2つ渡されたジェスロは、2つとも剣になった。
3つ渡されたアスカは、2つが短刀、1つが短弓になった。
4つ渡されたヴォイヅェルトは、それぞれバラバラに、剣、杖、大鎌、槍となった。
全て練習中だったりメイン武器だったりするものだった。
必要なものは、魔法袋や宝物庫にすでに準備出来ている。
明日は、出発だ!