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死神と決意

多分入社式の内容を書いたらうまい感じ(爆)に追加すると思います。

面接が終わったその日に、扶養者へ、どうやら社畜生活を無事始められるらしい事を告げると、みんなとても喜んでくれていた。それが本当に嬉しくて喜んでいるのか、ようやく扶養から出てくれたことに喜んでいるのかはよく分からなかったが、前者であったらいいなぁ、と少し他人事のように思いつつ電話を切った。


それから、今借りている部屋の解約の話合いや荷物を詰める作業等、引っ越しの準備を始めた。


免許証の裏への書き込みや、郵便局への連絡とかもしなきゃ(面倒臭いなぁ)。




そんなこんなで自分の住処を移し終えた。


私の新しい住処は会社まで徒歩20分以内で着くような遠いのか近いのかいまいち判らない位置だったが、それなりに日当たりが良く、商店街もほど近い利便性が比較的高いところだったので気にしない事にした(移動途中で目に入っただけで詳しくは見ていない)。



社長から周辺を見ておいでと言われたものの、荷解きや事業内容の把握などで外に出る余裕なんてなかった(主に事業内容の把握に時間がかかったため、まだ荷解きは完了していない)。






ーーそして、出社1日目の朝(入社式の日)の事だった。




「……目が覚めちゃった……」


枕元に置いた、100均よりも安い値段で買った文字通り安っぽい時計を見ると、


「………………。」


……おぉう、まじか。……午前4時を指していた。入学式とか運動会とかの催し物の日って何故か早く目が覚めちゃうんだよなぁ……。


「よし……今日から出社だ……!頑張ろう」


起きちゃったもんは仕方ないから、気合い入れてかないとね。式の途中で寝るとか嫌だし。



《 》


「……っ?!」


突然、呼び鈴が鳴った。


「やっほー、今日からよろしくねー」


鍵を掛けていたはずの玄関のドアを開け、白いまんじゅう頭が覗いた。


「えっ!?」


何故社長?初出社はまだなんじゃ…まだ4時だし……


「良い宣言聞いちゃったー」


社長は嬉しそうにすすーっと部屋に入ってきた。

聞かれてた……。恥ずかしい……死にたい。


「ちゃんと生きてくれなきゃ困るよー?」


ひっ、何勝手に人の心の声聞いてんの!?


「聞いてないよ?」


絶対聞いてるぅ……。ってか、何気に不法侵入してますよ。訴えますよ?それにこっちまだ着替えてもないし。初対面の時といい、神様に常識とデリカシー入れ忘れられちゃったんじゃないの。


「そんなどうでも良いことは置いといて!」


いや捨てて置けないんだけど。


「何でぼくがこんな朝早くから君のところに来たのか分かるぅ?」

「……えっと……何ですか?」


なんか不備が見つかったとか?!……初出社直前で突然の解雇通知とかヤダ!


「だいじょーぶだいじょーぶ!そんな事ないから!ボクは君とランニングしに来たんだよ!れっつらんにんぐ!」


社長は黒っぽいジャージを取り出すとずずいと私に差し出した。




……ランニング?


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