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21.instruction
道路脇でのたうち回る黒いレザーの暗殺者。
ライセンスは車から降り、歩み寄る。
ブリウスはそのままクリシアを抱きしめ事態を飲み込もうとした。
ライセンスは男の首根っこを掴み、ショットガンの銃口をあてがった。
「言え。誰の命令だ?」
「た、頼む……殺さないでくれ」
「言え。誰が命じた?」
「俺たちがバカだった……あ、あんたを殺そうなんて……知ってる、あんたはあの伝説の……」
銃口をずらし茂みの中に一発撃ち込む。
喚き散らす黒レザーの男。
「あーーっ! やめてくれーーっ!」
「ウォルチタウアーだろう?」
「……そ、そうだ、奴が」
ライセンスは銃身を振り下ろし、捨てた。
男は拳で頬を殴られそのまま気を失った……。
ゆっくりと近づくブリウス。
ライセンスのやりきれない眼差し。
しばらく黙ったまま二人は立ち尽くした。
「……ライセンス、怪我は?」
「俺のことなら……。彼女の方は?」
「怖がってたが、もう大丈夫だ」
「そうか。よかった」
風が冷たく頬を吹きつける。
そして遠くから聞こえるパトカーのサイレン。
「……さっきあんたは、『俺はお前を騙していた』と」
「ああ。ブリウス。全てを話そう……」




