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OUT OF HERE  作者: ホーリン・ホーク
11/25

11.desire path

 ブリウスとライセンスは獣道を歩いていた。

「クリシアはしっかり者なんだ。俺たちはいつか結婚する」

「いつまでも待たせるんじゃないぞ」

 ブリウスは短く立ったブロンドの髪を搔き上げた。

「……ブリウスよ。その店で待ち合わせて、その後は?」

「すぐ町を出るさ」

「俺も連れてってくれるよな?」

「ああ。北上して国境を越えよう。ノースフォレストまで」

 そう言ってブリウスはいきなり立ち止まった。

「何だ?」

「……いや、俺の車は狭いからな。あんたデカイから」

「心配いらん。ずっと狭いところにいた。慣れてるよ」

「そうだな……ハハッ」


 

 再び歩き出す二人。辺りは暗い。

 虫や蛙の鳴き声が寂しく響いている。

 空は不気味に黒雲がトグロを巻いている。



「ウォルチタウアーにやられた傷、痛むか?」

 右肩をさするブリウスにライセンスは訊いた。

「ああ。だいぶ引いたがな……チッ! あの野郎! 今度会ったらタダじゃおかねえ!」

 木の枝をポキリと折り、その後ブリウスは呟くように言った。

「……今頃……報道されてんのかな」

「何がだ?」

「俺たちのことさ。トップニュースで」

「そうだな……確かに」


 

 やがて二人は国道へ出た。

 用心深く物陰に隠れ、五番通りへ向かった。


挿絵(By みてみん)

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