装甲騎兵ボトムズ 青の騎士ベルゼルガ物語
前回がガンダムだったから、というわけでもありませんが、筆者的に心に残る名作(迷作?)を、今回は選んでみました。なにしろ筆者はこの作品に大いにお世話になってますから(十八禁的な意味ではない)。
ま、それはおいおい打ち明けるとして、無難に作品との馴れ初めなどからいってみましょう。
実は筆者は原作アニメはほとんど知りません。OVAも小説も未見です。ただ、80年代ロボットアニメの中でも出色の名作というくらいは知ってます。それでもストーリーの方はサッパリなので、ひとえにこのゲームを買ったのはロボットがカッコよかったからでしょう。あと、後方見下ろし視点の3Dロボット対戦ってなると、もうあの作品ですよね。
セガサターンの人気作、電脳戦機バーチャロン。しかし当然ながら当時のPSではできっこない。恐らくそのニーズをタカラも目ざとく嗅ぎとったのでしょう。あと、自分とこの財産の有効活用(笑)。
そんな企業の陰謀など露ほども疑わず購入に走ってしまうのですから筆者などはいいカモだったってことでしょう。いや、企業としては正しい姿勢ですよ。ホメてんですよ?
そもそもこんな素晴らしいコンテンツをゲーム化しないなんてのは悪事に等しい。頑張ってゲーム業界に参入するタカラさんの男気には応えないと。
で、ゲームですが、オープニングムービーはかなりイケてます。砂漠の廃墟か遺跡みたいな場所で敵ロボット、本作ではアーマード・トルーパー(以下AT)と呼ばれますが、スコープドック部隊が襲いかかる中、主人公が乗ってると思しきタイトルにもなってるAT、ベルゼルガが暗闇から飛び出し、返り討ちにします。BGMもカッコいい! このムービーだけでも買った甲斐があったと満足したもんです。
同じタカラなら闘神伝のムービーがちょっと微妙な感じでしたし。まあ、当時のポリゴン技術では人間より直線的なフォルムのロボットの方が見せやすかったのでしょう。
そういう意味でも本作のゲーム化は正解です。
ついでに説明書も結構豪華。ボトムズの世界観とかATが詳しく紹介されてるので、アニメ未見でも充分理解できます。まあ、そういうユーザーも多いと見越してたのでしょう。
一応主人公は元AT乗りの名も無き帰還兵という設定。身一つで最初の街(名前忘れた)に流れ着き、金もない、職もない。しかし、その街にはバトリングという、AT同士で戦う賭けバトルが存在した……なんてヤニとオイルとアルコールの臭いプンプン漂うストーリーがプレイヤーをアングラな世界にいざないます。
が、そんなアングラな街に放り込まれたプレイヤーは、はるかに予想を超えた無法者すぎる世界観に、ド肝を抜かれることになるのです!