真・三國無双3エンパイアーズ 〜泣いて馬謖を斬る〜
やり込むほどに本作の丁寧な作りに感嘆します。SLGらしく、他勢力と同盟も結べます。同盟を締結した国は自国が攻められた時に救援を出してくれます。また、同盟国が戦争に突入した時は援軍を出せば武将も育てられる上、かなりな謝礼をもらえるので資金難の序盤は積極的に活用すべきでしょう。
取引も最初はそのメリットが分かりませんでしたが、政策がランダムな本作ではアイテムのレベルアップがなかなかできません。そこで取引でアイテムを交換しておくと、レベルアップして戻ってくる場合が多いのです。
そして鍛冶技術も重要です。技術レベルがアップしないと武器がレベルアップしないので政策として提案されれば即採用したいところなのですが、金銭的な問題で見送る場合も少なくありません。本作はSLGで王道の国作りと資金問題もしっかり再現しているのです。
そしてここが重要なのですが、本作はSLGでもあるため、天下を統一すれば育てたキャラや武器のレベルはリセットされます。これもSLGでは当然の仕様です。その代わりレベルアップは簡単にできるし、キャラのレベルは五段階しかありません。これが本作のテンポの良さに寄与しているのです。筆者は正しい判断だと思います。この仕様のお陰で本作は天下統一しても何度も遊べるのです。普通の無双はキャラ、武器のレベルを限界まで育てるとやることがなくなります。ある程度やり込むと飽きがくるのです。でも本作ではレベルがリセットされるので、エンドレスで遊べるわけです。
が、ユーザーの間ではせっかく上げたレベルが戻るのは納得できないと、そこそこ不評だったようです。この不評も時間が経てば影を潜めると筆者は思っていました。
しかし、続編のエンパイアーズではレベルの持ち越しができるようになりました。レベルも20段階までにアップし、レベルのリセットもできますが、20段階もあるのでそれをやる気にはさすがになりませんでした。
ちなみに筆者は真・三國無双4エンパイアーズ(以下、エンパ4)、戦国無双2エンパイアーズ(以下、戦国エンパ)をプレイしましたが、どちらもレベル持ち越しの仕様です。
特にエンパ4から味方武将に指示が出せるようになり、効率的な軍団の運用が可能にはなったのですが……あの人間臭い職人的AI思考の魅力も捨て難いものがあります。
戦国エンパもエンパ4の後発だけあって高い完成度です。SLGパートもグレードアップし、降伏勧告や強行軍なども採用され、傑作と言っていいでしょう。しかし、ほとんどの武将を育ててしまうと、また1からリセットしてプレイしようという気にはなれず、筆者的にはエンパ3の方が高評価でした。