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強いのは僕ではなく僕の龍たちです  作者: 七面鳥の丸焼き
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アロからお誘いされました

あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!

夏休みが終わっちまっただあああああああああああ!

ルエと番になった次の日、城から話があるから来てほしいと連絡がきた

魔神の話は終わったはずだし…何の話だろう?

もしかしてさらに強い敵が出たとか!?

…さすがにそれはないよな

とりあえず城に行きますか





城はいつものように顔パスで

門番のおっちゃんから王様は謁見の間にいると教えてもらい、少しだけ急ぎ足で歩いた


コンコン


「王様、来ました」

「うむ、よく来た。ゆっくり休めたか?」

「はい。それで?話というのは?」

「うむ。実はな、そなたを元の世界に返す目途が立ったのだよ。それを教えようと思ってな」


…ン?


「え、帰れるんですか!?」

「そうだ。言ってなかったか?」


言ってないよ!

魔王を倒してくれとしか言われてないよ!

その魔王も8人いるって教えてくれたのレイだったし、王様から詳しいこと全く聞いてなかったよ!

あのころの俺マジポンコツ…あ、今もか


「今初めて聞きました!なんでもっと早くに教えてくれなかったんですか!?ていうかそういう大事なことは最初に言ってください!」

「す、すまん。タツトが元の世界は退屈だと言っていたから帰る気はないと思ったのだ」


俺そんなこと…

…言いましたね

いや、それでも退屈だから帰りたくないとか思いませんよ普通!


「…まぁ、俺にも非があるのでこれ以上は何も言いません。それで、いつ帰れるんですか?」

「リッツが言うには7日後には送還できるだけの魔力が集まるそうだ。なので最低でも7日後だな」

「最低でも?」

「うむ、なんでも召喚と違い送還は魔力さえ集まればいつでも発動できるのだそうだ。タツトが望むときに元の世界に帰れる」

「7日後を超えてもリッツさんの体に問題はないですか?」

「魔力は魔道具を溜めるからリッツの体に問題が起こることはない」


なんというご都合主義

こんなTHEご都合主義!っていうの初めてだ


「わかりました。では帰りたくなったら来ます」

「うむ、今までよく頑張ってくれた。これは我々からのささやかな礼だ、受け取ってくれ」


執事さんが押してきた台の上には小瓶が一本、前に見たフィヨルドのリンゴ(たくさんあるけど台に乗らないから今は一つ)、超古い本が一冊、竜殺し(こちらもたくさんあるらしい)、米俵10俵、お金(数えるのが大変)、あと白と黒のドラゴンの装飾が施された赤い腕輪

…多くね?


「オブライシアからは幻の秘薬「エリクサー」、フィヨルドからは大神木の実、シェイダルからは魔導書、リューンからは竜殺し、リンシェンからは「コメ」という穀物、残りの国から礼金を送る」

「この腕輪は?」

「それはレイ様たちでの移動を我々が公認で許すという証だ。今更ではあるが、毎回許可を取りに来るのも面倒だろう?」


ほ、ほーう!これはありがたい!

いやむしろこれが一番ありがたい!

これで心置きなくレイたちに乗って旅ができる!


「ありがとうございます!大切にします!」

「うむ。それではタツト、今までご苦労であった。この地を去るその時まで健やかであることを願っている」


これにて俺の勇者としての使命は幕を閉じた

勇者らしいことはほとんどレイたちがやって俺何にもしてないけどね!



『考え事をしているところ済まない。これから少し付き合ってくれ』


ちょっと、人がせっかくいい感じにまとめてたのに邪魔しないでよ!


「…ってアロか。珍しいね、アロからお誘いなんて」

『…やっと私の番なのだ。少し舞い上がっている』


アロの番?

…あ、あ~、そういう

…これって俺が気づいちゃダメなやつだよね?


「そっか。それで、どこに連れて行ってくれるの?」


俺は気付いてないふりをすることにした

実際レイもラグもルエもどこかに連れて行ってくれていたからこれなら気づいてない風を装える


『私がいいというまで目を瞑ってくれ』


言われた通りに目を瞑る

一瞬フワッとした後アロが『目を開けてくれ』と言った


「うっわぁ…」


目を開けたらそこは幻想的なところだった

淡く光る花、ふわふわと浮かぶ光、キラキラ輝く泉、空にはオーロラが出ている

そして楽しそうに飛び回る精霊たち

こっちに来て初めて本当のファンタジーを見た気がする


「アロ、ここって」

『精霊界だ。心地良いところだろう?』


やっぱり精霊界でしたか!

精霊が生まれる場所、契約していない精霊たちが住まう場所

暖かく、ポカポカとしている

お風呂に入っているときみたい


「うん、気持ちいい。まるでお風呂みたい」

『私も最初風呂に入った時にそう思った。暖かく心地良い。だが一番はやはりタツトだ。タツトは近くにいるだけで暖かく心地良い。まるでここのようだ』


…それって俺が子供体温って言いたい?


『タツトから溢れる魔力はとても暖かいのだ。タツトが優しくていい子だから魔力も暖かく優しい。私はタツトが好きだ。いつまでも私と共にいてくれないか?』


う、うーん…

それってなんだか俺とお風呂が同じ位置にいるんだけど…

嬉しいような嬉しくないような…

微妙な顔をしているとアロは溜息をつき俺に抱き着いた

そして耳元に口を持ってきて囁いた


『風呂は「好き」だがタツトは「愛している」。これならどうだ?』


うっはぁああ!

渋い声が耳に!

吐息が耳に!

の、脳が痺れる!


「う、うれしい…です」

『私とも番になってくれるか?』

「な、なりますぅ…」

『…いい子だ』


そういってアロは顔を赤くしている俺の頭を優しい手つきで撫でた

俺、アロには勝てる気がしません

イケメンなアロを書きたかった!

いかんせん少女マンガ脳だからそこまでイケメンにならなかったのが悔しいですっ!

…俺もアロに耳元で愛を囁かれたい!

タツトそこ代われ!


夏休みが終わり授業が始まってしまったので続きが遅れるかもしれませぬ

ただでさえ書くの遅くなってるっていうのに…


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