闘技大会(終)
[三位決定戦も終わり残すは決勝戦のみとなってしまいました!名残惜しいですが最後まで盛り上がっていきましょう!選手紹介は…皆さん早くバトルを見たいでしょうからカットいたします!今更ですしね!]
俺の前には怠惰の魔王のメグラルーテ、もといメグが立っている
めんどくさいと言いつつしっかりとゲルクグさんを倒したようだ
[[二人ともー準備はいいー?]]
[シアイ、カイシ!]
いよいよ決勝戦が始まった
俺は先手必勝とばかりにメグに向かって駆け出す
メグはそんな俺を迎え撃つ…なんてことはせずに右手を上にあげて
「棄権する…」
と言って俺に背を向けて舞台を降りてしまった
突然のメグの棄権宣言に俺もレフェリーも観客の人たちもみんながぽかーんとした
[メ、メグ選手が棄権を宣言。優勝は、タツト選手!]
いち早く気を取り戻したクアリアスさんが宣言する
しかし誰も歓声を上げない
当たり前だ、決勝戦で一切戦いもせずに決着がついたのだ
それも棄権という形で
観客たちもこれには納得がいかないらしく「ちゃんと戦え!」だの「逃げるな!」だの暴言が飛び交っている
「メグ…さん!いくら目当てが準優勝の賞品でも戦わずに棄権するっていうのは…。俺、これでもメグさんと戦うの楽しみにしてたんだけど…」
俺はメグを追いかけてそう話しかける
「それはちょっと違う。私は君にスキルを使った。これまでの試合でも使っていたスキル。私の正体に気付いている君ならわかるスキル。私が使える最高のスキル。でも君には全然効かなかった。あのスキルが効かないとなると私に勝ち目ない。もともと準優勝が狙いだったからちょうどよかった」
と、淡々と答えられた
メグが使った俺に効かないスキル
そんなの一つしかない
「EXスキルの≪怠惰≫だよね?」
「そう。このスキルは私が見た人を怠惰にする能力。何もかもがめんどくさくなる。動くのも立っているのも、ご飯を食べるのもすべて。でも君には効かなかった。こんなの初めて。流石龍の勇者」
今まで魔王のスキルが聞かなかったのは勇者だったおかげ?
今初めて勇者でよかったと思えたかも
「そんなわけだから私は棄権する。それに…君とは近いうちに戦う。その時には私もめんどくさいけど本気で行く」
「覚悟してね?」と今までのダルそうな雰囲気とは裏腹に冷たい鋭い視線で言われた
近いうちにメグと戦う?
そういや嫉妬の魔王が魔神復活って言ってたような?
もしかしてそれに関係が?とメグに聞こうとしたら既にいなくなっていた
うーむ、これはレイたちと話したほうがいいかもしれないな
表彰式も終わりハングの用意してくれた部屋に帰ってきた俺はレイたちにさっきのことを話した
あ、一位の賞品はエンシェントドラゴンの牙を使った大剣とお城に一日ご招待券でした
お城に一日ご招待券はあったところで俺たちもう顔パスで行けるんだよなぁ…
『魔神か…。また面倒なものを…』
レイたちにとっても魔神は面倒な相手なのか…
『そりゃまぁ、一応神様だからね。1対1ならまず勝てない』
「そんなに強いの!?ならみんなで攻撃すれば!」
『それがそうもいかないっす。魔神が復活したら今まで倒した魔王も一緒に復活するっす』
『しかも全員強くなる』
『魔王を倒さない限り何回倒しても復活してくる』
『『しかも魔神が復活すると世界中のモンスターが暴走状態になって町を襲うんだってー!』』
まじかよ
魔神めんどくさすぎないか?
復活するの阻止しないとじゃん!
『たぶん~もう遅い~』
『せやね。メグっちゅう魔王が近いうちにってゆうたんやろ?やったらもう復活させる準備はできてるっちゅうことや』
『今からラグ殿が探しても新月までに間に合わぬでござる』
なんで新月?
よくある新月には封印の力が弱まるとそういうアレ?
『その通りでござる!流石殿、ご存じでござったか!』
そういうアレでした
えっと、今までの話をまとめると
・新月の日に魔王が復活する
・魔王が復活すると今まで倒した魔王も一緒に復活する(魔王たちパワーアップ)
・魔神を倒さない限り魔王は何回でも復活する
・世界中のモンスターが暴走状態になり町や村を襲う
・魔神復活そのものを阻止するのはもう無理
「新月まであとどれくらい?」
『アト、10カ』
それだけあれば復活阻止できるんじゃないの?
『魔王がどこにいるかを探すのがそもそも大変なんだよ。あとは復活の儀式の上書きだとかその時に必要なものとか集めるのも大変だし。何より僕たちの魔力総数じゃ足りないんだよ』
龍皇11体の魔力をもってしても足りないとかその儀式どんだけ魔力使うんだよ!
『ざっと100億くらい?』
「・・・」
絶句
人間本気で吃驚すると言葉が出ないって本当なんだな
いや、そんなことはどうでもいい
100億!?
我が家で一番のMPを誇るアロでさえ5億だぞ!
アロがあと20人必要ってことだろ!?
馬鹿げてる!
とここで一つの疑問が浮上した
「魔王たちはどうやってMP問題を解決したんだろう?」
『カンガエラレル、シキヨク、ボウショク、ゴウヨク』
???
どういうこと?
『シキヨク、モンスター、アツメル。ボウショク、タベル、マリョクエル。ゴウヨク、マリョク、ウバウ。100オク、アツマル』
よくはわからなかったけど魔力が集まるのはわかった
「復活を阻止できないならどうするの?あと10日で俺のレベルを上げられるだけ上げる?」
『それしかないな。タツトにはかなり負担をかけるがな…』
「俺にしかできないことだからね」
(逆にこれしかできないんだけどね)
「それで、レベル上げはどこでやるの?フィフに装備作ってもらったりしないといけないから5日ほどしか猶予がないよ?」
『安心しろ。いいところがある』
『…あそこだね?』
『おいらあんまり行きたくないっす…』
…いったいどこに連れて行かれるんだろう
不安しかない
闘技大会が終わったら消すといったな?あれは嘘だ
いや、だって、その…ねぇ?
「消した後また別に書かないといけないとかめんどくs…」とか「大会終わった後みんなに借りた力返すし、タツトが弱いことに変わりないじゃん!詐欺ってない詐欺ってない」とか思ってないですよ?
ただ、せっかく出てきたキャラたちがいなくなっちゃうのは悲しいなぁと思ってしまって…
ウソですごめんなさいもうしませんなんでもしますからゆるしてください
あと、更新が不定期になってしまって申し訳ありません
右肩が謎に外れかけたり、謎に舌の皮が向けて食えず飲めず喋れず息できずという鬼畜な生活を送っていたため寝不足&栄養不足等々で参ってしまい手を付ける気力がありませんでした
痛みがだいぶ減ってきたので再開していきます
なんで舌の皮剥けたんすかねぇ?
噛んだ覚えもないから本当に謎です




