避難しました
サブタイトル変更いたしました
非難しました→避難しました
「このおじさん誰です?」
「オブライシアの王だ!他国の王を殺すなんて何やってるんだ!」
オブライシアって確か水の国の名前だっけ?
いやいや、水の国とか行ったことないんですけど?
それ以前に
「俺に人殺しができると本当に思っているんですか?」
俺のステータス知ってるだろ?
最弱のスライムにすら勝てるか怪しいんだぞ?
他国の王とか無理だろJK
「龍皇を連れて言われても説得力皆無だぞ?」
それはそうなんですけどもね
でもそれがわかってるならこの違和感に気づいてほしかったですよ
「この写真にレイたち写っていますか?絶えず俺の隣にいてくれているレイたちが」
そう、この写真には俺とオブライシアの王様以外写っていない
普段の俺を知っている帝王様なら違和感を持ってほしかった
「写らないようにしていただけではないのか?」
『吾輩がタツトから離れる?ありえんな』
「それにレイたちが写らないようにする理由がわかりませんね」
俺を犯人にしたいならレイたちが写っているほうが確実だ
龍皇を連れているのなんて俺くらいなもんだからね
「したがってこの写真に写っている俺は偽物です」
「うぅむ…」
大体俺がなぜオブライシアの王様を殺さなきゃいけないのか
あったことすらないんだぞ
「本当にタツトではないのだな?」
「誓って」
「…はぁ~、安心した。これで本当にタツトがやっていたらどうしようかと思ったぞ…」
ん?なんだその反応は
最初から疑ってなかった的な反応は何ですか?
「…演技がお上手ですね。本当に俺が犯人だと思っているように見えましたよ」
「最初は少し疑っておったよ。タツトに限ってないとは思っておったがね。写真を見せた時の反応をみて犯人ではないと確信した」
ならそう言ってくれよ!
「ここで捕らえてくれる!」とか言われるんじゃないかと内心焦ってたんだからな!
「信じていただけてよかったです」
「いや、少しでも疑ったことを詫びよう。すまなかった」
「…さて、問題はこの写真に写っているタツトの偽物が何者かだ」
心当たりが一つしかないですよね~…
つい最近もどっかの国の女王が似たようなことされてましたし…
「…魔王、ですね」
「…やはりそうか」
倒したのは傲慢、色欲、憤怒、嫉妬の4人
残っている怠惰、暴食、強欲、憂鬱の4人の中のだれかの仕業
写真を見ただけではどの魔王か全くわからない
てか俺そっくりすぎて気持ち悪い
「オブライシアに行ってみるしかないか…」
『それがいいだろう。ここからなら2日もあれば着ける』
「やめておいたほうがいい」
帝王様がストップをかけてきた
なんで?早く魔王倒したほうがいいじゃん
「今オブライシアは国王を失ったことで混乱しておる。そしてタツトが犯人と決め付けておるのだ。その中にタツトが行けば…わかるな?」
はい
一瞬でやられますね
『国ごと滅ぼすか?』
ヴァスさん過激すぎです!
滅ぼすのは魔王だけにしてください!
「オブライシアのことはわしに任せてくれ。タツトはフィヨルドに行くといい。獣王がしばらく匿ってくれるそうだ」
家でもゆっくりできなさそうだしな
ハングのお世話になるか…
「そうします。帝王様、よろしくお願いします」
「任された。用意をしてすぐに行ってくれ」
「はい」
帝王様にオブライシアのことを頼み俺は≪転移≫で家に帰った
家に帰ると外からかなりの喧騒が聞こえる
もうすでに何人かがここに押しかけているようだ
「ご主人様…」
「大丈夫。帝王様が何とかしてくれるらしいから。フィヨルドに行くかあみんな準備してくれる?」
「「「はい!」」」
不安そうな顔を振り払いポポロたちは出かける準備に取り掛かった
「おう、来たか。とんでもねぇことになっちまってるな。騒ぎが収まるまでうちにいるといい。そのままここに永住してくれてもいいけどな!」
「ありがとう、ハング。お世話になるよ」
「気にすんな!自分家と違うだろうが好きに使ってくれ!もう少ししたら飯だからそれまで寛いでいるといい」
割り当てられた部屋は高そうなものが多くて寛げるか微妙だけどお言葉に甘えるとしよう
少し疲れた…
「俺はお前がやったなんて微塵も思ってねぇ。犯人が見つかったらおれが八つ裂きにしてやる」
出ていくときにハングはそういった
顔は見えなかったけどすごく怒っていることは雰囲気で分かった
いい奴すぎるよ、ハング
「…タツト様」
「うぅん…?どちら様?」
「お休みのところ申し訳ございません。ユフィールでございます。お食事のご用意ができましたので呼びに参った次第にございます」
ハングが出て行った後すぐに寝ちゃったのか
ポポロたちもぐっすり寝てる
「ありがとうございます。みんな、起きて。ご飯だよ」
みんなを起こした後食堂に案内される
部屋ではハングとハングの家族らしき人たちが既に座って待っていた
「遅くなってしまい申し訳ありません」
「気にするな。疲れていただろうからな。それといつもの話し方でいい」
「わかった」
俺たちが席に着くとみんな食事を開始した
最初は鶏肉、次に豚肉、その次は牛肉
まさかの肉尽くしだった
「此度は災難だったな」
そう言ってきたのはハングの息子で長男のバッズ君
ハングと同じ熊の獣人で次期獣王
「本当ですわ。タツトさんがするわけないのにどうして皆さんはわからないのでしょう?」
そう言ってくれたのはハングの奥さんでレクイシアさん
白い虎の獣人さんでとっても優しい
「兄ちゃんは悪い人じゃないにねー!」
この子は次男のティック君
虎の獣人でやんちゃな子
「タツトみたいな弱い人が王様を殺せるわけないじゃない」
毒を吐くこの人は長女のアウラさん
虎の獣人さんでレクイシアさん似
毒を吐いているが根はいい人
だからレイたちも怒らない
「タツトお兄様は優しいお方です!」
この子は次女のネルちゃん
熊の女の子でとってもかわいい
レイ曰く魔法の才ありだそう
「皆さんにそう言ってもらえてうれしいです。帝王様が何とかしてくれるそうなのでそれまでお世話になります」
「いつまでもいてくれていい」
「そうですわ。タツトさんはもう家族の一員なのですから」
やべぇよ
泣きそうだよ
お肉がしょっぱいよ
ハング家の人たちいい人すぎだよ




