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強いのは僕ではなく僕の龍たちです  作者: 七面鳥の丸焼き
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宿屋のおばちゃんに驚きました

ブクマ100件超えありがとうございます!

これからも一層頑張らせていただきます!


もうすぐ入り口に着く

おばちゃんは無事だろうか?

けたたましく鳴り響く警告音の中そんなことを考えていた


「モンスターごときがあたしに喧嘩売るとはいい度胸じゃないか!かかってきな!」


えっと…おばちゃんが2倍ほどある戦斧を振り回して迫るモンスターをなぎ倒しているんだけど…俺の見間違い?


「おい、あれって洞窟内の宿のおかみさんだよな?」

「なんだお前知らねぇのか?あの人は巨斧のメザリヤ。元Sランク冒険者だ」


ファッ!?

おばちゃんが元Sランク冒険者!?

…驚くのは後にしよう、とりあえずおばちゃんの手助けをしないと


「レイ、おばちゃんのところまで道を開けることできる?」

『それならアロの方が適役だな』

『任せろ』≪風の精霊:威風≫


アロは銃を構えるとおばちゃんの横を狙って1発撃った

発射された球は風を纏い射線上のモンスターを引き裂き周りにいたモンスターもろとも吹き飛ばして真っ赤な道を作り出した

…ハンドガンだよな?

追及は終わった後にしよう

今はおばちゃんが先!


「おばちゃん!手伝いに来たよ!」

「ぼ、坊や!?これは坊やがやったのかい!?」

「そんなの後あと!今はこれを片付けちゃお!」

「…そうだね。坊や、後ろは頼んだよ?小さなドラゴン達もね」

『任せよ』


それを聞くとおばちゃんは前を向きいまだ呆けているモンスターに突撃していく

俺もやれるだけやらないとね


「レイは強い奴から倒していって。ラグは怪我人の救護を。ルエはおばちゃんの護衛。アロはみんなの援護。ヴァスは俺の護衛。みんなよろしく!」

『わかった』

『まっかせて―!』

『…おばちゃんに護衛なんて必要っすかね?』

『任せろ』


みんな動き出し俺も近くにいる奴から順に攻撃していく

クッ…弱いのもいれば俺の攻撃が全く効かないのもいる…

ヴァスとアロが守ってくれているから安心して狙えるけどまったく貢献できない


『狙う位置、タイミングが悪い。合図は出してやる。あいつの左胸を狙え』

「わ、わかった」


アロが指差したのは冒険者さんと戦っているオーク

あいつら皮膚硬いからダメージ入らないんだけど?

言われた通り威力少なめの黒球を作りアロの合図を待つ


『今』


オークが冒険者に向かって持っている棍棒を振りかぶったタイミングでアロが合図を出す


「≪黒球≫!」


俺の放った黒球はオークの左胸に命中した

するとオークは持っていた棍棒を落とし膝をつき、そのまま倒れて動かなくなった

な、なにが起こった!?

冒険者さんの方もいきなりのことに俺とオークを交互に見て驚いている様子


『皮膚が硬くて倒せないなら心臓そのものを止めればいい』


簡単に言ってるけどそれができるの多分アロぐらいなものだと思います

でも狙う場所が大事って言うのはわかった


「ありがとうアロ」

『礼には及ばない』


と言ってアロはほかの冒険者の援護に行ってしまった

尻尾が揺れてたのは見なかったことにした方がいいかな?


ほどなくしてモンスターはすべて倒された

主におばちゃんとレイがやっていた

おばちゃん返り血でやばいことになってますが大丈夫?


「なぁにこんなの風呂に入ればすぐに落ちるさ!それに現役の頃を思い出せて気持ちよかったしね!」


さ、さいですか…


「さて、坊やのことを聞かせてもらってもいいかい?あたしの見間違いじゃなければこの黒い子は闇魔法と邪魔法を使っていたが、この子は邪龍の子供かい?」

『吾輩を子ども扱いするな!吾輩は邪龍皇だ!』


いや、子供と同等だと思うぞ?


「…この威圧感、本当に邪龍皇みたいだね。他のドラゴン達ももしかして?」

『僕は時空龍皇だよ!』

『おいら星龍皇っす!』

『精霊龍皇』

『影龍皇だ』

「全員龍皇とは…坊や一体何者だい?」


うーん…言ってしまっていいものか…

おばちゃん悪い人じゃないし言っちゃってもいっか


「俺はタツト。異世界から召喚された勇者だよ」

「勇者…。そうかい、なら納得だね!それにしても邪龍皇の他に伝説の時空龍まで従魔にしてるなんてねぇ」


前にも聞いたけど伝説の時空龍って何?

ラグ伝説なの?


「時空龍は時空の狭間ってところに住んでいて、見たやつはほとんどいないのさ」

「…俺もしかして大変なことしちゃってる?」

『ばれなきゃ大丈夫でしょ!』


当の本人気にしてないしいいかな?


「はっはっは!今回の勇者はえらく小心者のようだね!さて、あたしらも外に出ようか。もう他の冒険者共はいっちまったようだしね」


いつの間にか洞窟内は俺たちだけになっていた

モンスターの死体をラグにしまってもらってから洞窟を出た


洞窟の外では冒険者の人々でいっぱい

汗の匂い土地の匂いと土の匂いが混ざり合って凄いことになっていた


「お!今回のMVPの登場だ!」


俺たちを見つけた冒険者の一人がそう言うや否やみんなが集まってきて凄いことになった

てか、こっちの世界にもMVPって言葉あるんだ…


「おかみさんが巨斧のメザリヤだったなんて!」

「ファンだったんです!握手してください!」

「今度一緒にお茶してください!」


さすが元Sランク冒険者なだけあってファンがいっぱいである

男性がめっちゃ集まっている

おばちゃんもおばちゃんで宣伝しつつ軽くかわしている

さすがすぎてやばい

かくいう俺たちの方は


「ねぇねぇ、撫でてもいい?」

「あたし抱っこした~い!」

「キャー!プニプニしてる~!」

「「かわいいー!」」


と女性から大人気である

レイたちが

俺?

あの時助けた冒険者さんがお礼を言いに来てそれっきりですよ

なんでレイたちがもみくちゃにされているのを眺めています


『離せ!』

『離して―!』

『こしょばゆいっす!』

『・・・』

『…不愉快だ』


レイたちが嫌がっているが女性陣はそれすらも可愛いらしく離そうとしない

このままだとレイたちが暴れるかもしれないな…

助けてあげましょうか


「あの、そろそろうちの子たち返してもらってもいいですか?」

「えーもう?」

「もうちょっといいでしょ?」


レイたちの方を見ると全員が首を思いっきり振る

まさに必死

さすがにそれを見て女性たちは諦めたようでレイたちを離してくれた

レイたちは離された後俺の下にまっしぐらに駆け寄ってきた


『もっと早く助けてくれ』

『そうだよ!』

『見てるだけなんてひどいっすよ!』

『・・・』

『不愉快だった』


おうおうストレスマッハだね

仕方がない、なでなでしてあげるから我慢して頂戴


『にゃ!?///』

『にゃ~ん///』

『ふにゃ~///』

『…にゅぅ』

『んにゃぁ///』


よ~しよし

よく耐えたね~

いい子いい子~


「ドラゴンをあんなにしちまうなんて…」

「あの小僧何者なんだ…?」

「何あの顔!超可愛い!」

「凄いわ!私もあのテクニック習いたい!」

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