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強いのは僕ではなく僕の龍たちです  作者: 七面鳥の丸焼き
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奴隷を買いました

「さてどうしたものか…」


何を悩んでいるかというと≪空間収納≫にしまっているお金のことだ

つい昨日帝王様から町を守ったお礼に金貨500枚貰ったのだが使い道がない

元々金貨400枚弱持っていたから合計900枚持っていることになる

ぶっちゃけ使わない

これからもどんどん増えていく気がするし圧迫されて敵わない

どこかで使おうにもなぁ…

・武器はあるから新しく買う必要なし

・防具はいらない

・食費はそこまで高くない

・移動は大体歩きだしタダ同然

・戦力もレイたちがいるから増やす必要なし

使いどころが全くない

はぁ…大半はラグに持ってもらうか…


『考え事は終わったか?明日にはこの町を離れるのだろう?最後の風呂に行くぞ!』

「りょーかい」




さっぱりしたがいかんせんすっきりしない

大量のお金ってあまり持っていたくないんだよね

取られることはないけどなんか怖いって言うか

それに持ってても使わないと意味がないし

何か考えないとなぁ…


『さっきから何を悩んでいる?風呂に入っているときも眉間に皺が寄っていたぞ?』

「おかねをね、何に使おうかと思ってさ。大量にあっても使わなかったら意味がないし溜め込む理由もないじゃん?だから使い道を考えてるんだけどさ、良いものが無いんだよね」

『ふむ、確かにそうだな』


レイも腕を組んで悩みだす

やっぱりそうなるよな

何か良い案ないかなぁ…


『移動のために馬車買う?タツトも歩きっぱなしはつらいでしょ?』


馬車かぁ…

誰が運転するんだ?

そう聞くとみんな顔を背ける

俺も無理だからな


『それは雇えばいい。ふむ、人間たちは奴隷というものがいるんだったか?それを買えばいいではないか』


奴隷ね

確かにそれはいい考えだ

犯罪奴隷だっけ?

それなら罪悪感もないし

御者のできる犯罪奴隷っているのかな?

まあ聞けばいいか

いないならいないで馬車も買わなければいいし


「それで行こうか。先に御者のできる奴隷を探しに行くよ。馬車はその後で」

『うむ』

『はーい!』

『わかったっす!』


ところで奴隷商館はどこだい?





「ようこそいらっしゃいませ。本日はどのような奴隷をお求めでしょう?」


モノクル(でいいのかな?)を付けた初老の男性がお出迎えしてくれた


「御者のできる犯罪奴隷っていたりしませんか?」

「御者のできる犯罪奴隷ですか?探してみないとわかりかねますね。何分はじめてな条件ですので。少々お時間をいただいても?」

「はい。大丈夫です」

「ではお部屋へ案内させますのでしばらくおくつろぎください。従魔も一緒で構いません」


あ、良かった

1人で待つとか絶対嫌だったからな

それにしても初めての条件か~

まぁ、確かにこんな条件付ける人なんていないか

犯罪奴隷に御者やらせるとか自殺志願者みたいなものだしね

俺?レイやラグがいるから平気だし





「お待たせしました。探してみたのですが、申し訳ないことにいませんでした」


ありゃ、いなかったか

うーむ、なら仕方がない

馬車移動は諦めるか


「普通の奴隷でしたら御者ができる奴はいるのですが、いかがでしょうか?」


普通の奴隷ね

この際それでもいいかな

正直なところ馬車は欲しい

歩くのしんどいんだよ!

日本にいたころこんなに外歩くことなかったから足がすぐに痛くなるの!

靴擦れはするし肉刺もできるし


「とりあえず見るだけで」

「ありがとうございます。すぐに用意いたしますのでもう少々お待ちください」


おじさんはまた部屋を出て行った

そして5分くらいで戻ってきた


「お待たせしました。こちらが御者をできる者たちです」


そう言ってならばされた人たちはどれも美女

獣人の人や明らかに俺より年下の子までいるが男の人が全くいない


「あの、男の人はいないんですか?」

「おや、そっちの方でしたか。すぐに用意いたします」


生まれて15年恋人いません

そして女友達も0です

ぶっちゃけ友達がそんなにいませんでした…

まあ、通ってた中学が男子校だったから当たり前っちゃ当たり前なんだけど

今時中学で男子校って!って感じだったな

かっこいい人がいるな~とか思ったりもしましたよ

バレンタインではチョコ交換もしましたよ

だが俺はノーマルだ!……多分


「男だとこれだけですね」


連れてこられた人数は5人だった

もっと多いと思っていた


「実は先日大量に売れてしまいまして…残っているのはこれだけなのです」


なんと

まぁ、あまり悩まなくていいようになったしいいか

えっと、一番右から見て行こう

最初は10歳くらいの焦げ茶色のウサギ君

左耳の真ん中あたりに切られたような傷がある

次は20歳くらいの人間のおじさん

筋肉がすごい

御者って感じがしない

次に俺と同い年くらいの黒い犬君

キリッとした顔でかっこいい

見た感じシベハスっぽい見た目?

次の子は前の子と似た顔をしているから兄弟かな?

こっちはどちらかというとおっとりしていてかわいい系

それでもどことなくかっこいい雰囲気もある

最後に見た感じ4~50代のおじさん

茶色い髭がすごくもじゃもじゃしている

もしかするとドワーフかも?


「いかがでしょうか?みな御者はもちろん身の回りの世話や戦闘、夜のお供まで出来ます」


あ、聞いてもいないことを

夜のお供は結構です!

興味はあるけど!

とりあえずどうしようかな

値段って聞いてもいいのかな?


「誰がどのくらいって聞いても?」

「そうですね…。本当はだめなのですが先ほどお客様のご要望に沿えませんでしたので今回だけ特別にお教えしましょう」


お、やったぜ!

ウサギの子が金貨200枚

人間の人が金貨350枚

犬の子は二人とも金貨300枚

ドワーフのおじさんは金貨400枚

だって

ついでに馬車の値段を聞くと一番安いので金貨300枚らしい

ドワーフのおじさんが高い理由は鍛冶ができるからだって言われた

鍛冶なら俺もドラゴン召喚するときのリストにあったからいいや

それと人間の男性もなしで

筋肉マッチョメンはちょっと…

あとは獣人の子が3人か

犬の子は聞いてみると双子らしいから買うとしたら2人ともだよなぁ…

でもウサギの子にずっとやらせるわけにもいかないし…

俺だけでは決められないのでレイたちに意見を聞くと


『それだけ悩むのなら3人とも買えばいいではないか』


とレイがいいラグとルエも賛成するということになった

3人ともになると合わせて金貨800枚ですよ?

手持ち900枚ですよ?

肝心の馬車が買えなくなりますよ?


『レベル上げのついでに稼げばいい。鉱石を採ってきて売ってもいい。馬車はいつでも買える、だがあ奴等は今を逃すと手に入らなくなるかもしれぬぞ?』


う…

そう言われると買わなくちゃってなってしまう…

買ったとして残るのは金貨100枚

残り最低でも200枚貯めるのか

うぅ…買っちゃえ!


「ウサギの子と犬の子2人とも買います!」

「ありがとうございます。それでは代金が金貨750枚となります」


ん?750枚?

800枚のはずだろ?


「先ほども言った通りお客様のご要望に沿うことができませんでしたのでその分を引かせていただきました」


え、そこまでしてくれなくていいのに

金額聞いたやつで十分ですよ?

それに無茶な注文つけたのこっちだし


「いえ、このまま本来の値段で売ってしまえば看板に泥を塗ることになってしまいますので」

「…わかりました。ラグ、お願い」


ラグに預けていた金貨全部と自分が持っている金貨で750枚支払った

ふぅ…

かなりすっきりしたなぁ


「ありがとうございます。それでは契約いたしますのこちらへ」


と言われて隣の部屋に連れてこられた

部屋の床には大人が横になっても入れるほどの魔方陣が描かれている


「奴隷の制約やそれに対する処罰などはどうなさいますか?」

「なにもなしで」

「よろしいのですか?もし逃げられても保証いたしませんよ?」

「大丈夫です」


レイたちがいるから俺が攻撃されることはまずないからね

それに多分逃げないと思うし


「わかりました。ではこの魔石のところに血を一滴つけて彼らの首に着けてください。それで契約は完了です」


渡されたのは真ん中に紫色の綺麗な石のついたリング

親指に傷をつけて出てきた血を石に垂らす

そして3人に着ける

これでいいのかな?


「はい、これで契約は完了です。もし解放されるなら奴隷商館で1人金貨100枚でできますので」

「ありがとうございました!」


お礼を言い店を出た

3人は俺たちの後ろを静かについてくる

とりあえず宿に帰るか

自己紹介しないとだからな!

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