絡まれました
「みなさん着きましたよ!」
「「「「「・・・」」」」」
あれ?みんなどうしたんだろう?
顔色悪いけど
『軟弱な奴らだ』
『仕方ないよ、人間は空飛べないんだから』
日本では飛行機とかで人間でも空を飛べるから僕は慣れてるけどこっちの世界ではそんなものないもんなぁ
「おう、帰ってきたか。早かったじゃねぇか」
「あ、ガウさん。ただいまです」
「お疲れさん。ギルドでマーシーさんが待ってるぜ!」
「了解です。あ、これギルドカードです」
「マメだねぇ。お前さんなら顔パスでもいいんだぜ?」
「それはだめですよ。ルールを守らないと何言われるか分かったもんじゃないんですから」
「はっはっは!確かにな!ちょい待っててくれ…あいよ、通っていいぜ」
かーぞを返してもらい町に入った
ギルドに報告に行かないとだけどヴァッディさんたちはどうするんだろう?
「みなさんこれからどうするんですか?」
「とりあえずギルドに行って報告だな。しばらくは街でゆっくりすることになると思う」
「そうっすね。何もなかったとはいえ結構クルものがあるっすからね…」
サロラーナさんたちも同じ気持ちらしく頷いている
まあ、危うく汚されるところだったんだもんな
そりゃトラウマになるよな
「Cランク冒険者のタツトです。ギルドマスターのマーシーさんいます?」
「カードのご提示をお願いします」
カードを渡すと確認しに行ってくれた
帰って来ると部屋にいると言ってくれたので向かう
本当に一人で行ってもいいの?後で怒られない?
受付のお姉さんいいって言ってくれたし大丈夫だよね?
部屋の前に着き部屋にノックをして声をかける
「辰人です。報告に戻りました」
『どうぞ』
「失礼します」
許可をもらい扉を開ける
部屋ではソファーにマーシーさんが座っていた
机の上には紅茶セットとお菓子が乗っている
「お疲れさま、さっそく聞いてもいいかな?」
「はい。レイ、ラグ」
『うむ。オークどもはコロニー含めすべて消してきた。しばらくは出んだろう』
『あと捕まっていた人間を5人助けといたから。ここの冒険者らしいよ』
お茶を入れた後マーシーさんが話を切り出した
僕は最初以外ほとんど何もやってないから黙って聞いている
「そうですか。うちの者たちを助けていただきありがとうございます。その分の報酬も入れて精算させていただきます。あとで受付で受け取ってください。そして今回の依頼でランクがBに上がりました」
「え?もうですか?」
早くない?
こんなもんなのかな?
ていうかランクアップで来てるのってレイとラグのおかげでしかないんだよなぁ…
早く星龍さんに来てもらって呪い解いてもらわないと…
「今回のクエストは3つ以上ののパーティーでするものなんですよ。それをたった3人でクリアなさったので実力はBランクとして十分と判断しました。実力だけで見ればAでもいいとは思うのですがさすがに登録して1月もたってない新人をAにはできないということでBになっています」
「は、はぁ…」
突然の話に素っ頓狂な返事をしてしまった
僕がBランク?
いいんだろうか…
「カードをお出しください。報酬と一緒にBランクのカードと交換したものをお渡しします」
「わかりました」
『あ、オークの買取してほしいんだけど。ついでに解体も』
カードを渡すとラグがマーシーさんに聞いた
そういやオークの死体どこにもなかったもんな
何体か消し飛んでたものもあったけど…
「わかりました。アリシアさん、お願いね」
ん?どこに向かって「了解しました」
「うわ!いつからそこに!?」
全然気が付かなかった!
さっきまで誰もいなかったのにいきなり現れたぞこの人
忍者か
「驚かせてしまい申し訳ありません。いつもの癖で気配を消してしまっていました」
どんな癖だよ
忍者かよ
てかもう忍者でいいよ
「では解体場までご案内いたします。ついてきてください」
「は、はい」
ついていくとリヒテンバッグの王都のギルドよりは少し狭い解体場に案内された
「ここに出せるだけお願いします」
「はーい!よいしょっと…」
ラグは空間収納にしまっていたオークをドサドサと出していく
20体当たりでストップがかかり第1~第3の解体場を埋め尽くした
出した瞬間から包丁を持ったおじさんたちが片っ端から解体していく
すごい綺麗に切り分けられていく…
そして何より早い
「精算致しますのでしばらくお待ちください」
そう声をかけてアリシアさんは戻っていった
…何しよう
あ、レベル上がったんだっけ
何レベになったか確認しとこう
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名前:息吹 辰人
年齢:15
レベル:15
HP:95/95
MP:115/115
攻撃:35
防御:30
魔攻:36
魔防:29
俊敏:44
スキル:異世界語翻訳 闇魔法lv:4 空間魔法lv:2
EXスキル:召喚(龍)
称号:異世界人 勇者 邪龍皇の寵愛 時空龍皇の寵愛 未成熟の呪い
従者:レイ(邪龍皇レイダム) ラグ(時空龍皇アストラグフ)
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一気にレベル上がり過ぎではないですかね?
どうしてこうなった?
オーク1体倒しただけだぞ?
僕一人だけで倒したからしか理由がないよな…
…いや待て、こういう時称号か何かが関係していたりする可能性だってある
多分勇者だとは思うけどまぁ、全部見てみるか
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称号:異世界人
異世界の住人
特に効果無し
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称号:勇者
異世界から召喚された者に送られる称号
取得経験値が1.5倍になる
従魔、奴隷、パーティーメンバーの取得経験値が1.2倍になる
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称号:邪龍皇の寵愛
邪龍皇に気に入られたものが授かる最上の加護
闇魔法が使えるようになる
闇魔法のレベルが最大になると邪魔法を覚えることができるようになる
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称号:時空龍皇の寵愛
時空龍皇に気に入られたものが授かる最上の加護
空間魔法が使えるようになる
空間魔法のレベルが最大になると時空魔法を覚えることができるようになる
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未成熟の呪いは前に見たしいいか
やっぱり勇者の称号が関係していたか
1.5倍…微妙だなぁ…
そしてレイとラグの経験値が1.2倍になっていると
なんか全てにおいて微妙だ
ある意味あるのか?
あ、でも寵愛系はマジ助かる
ラグの加護もいつのまにか寵愛になっていたのは驚きだね
あと5レベで星龍を召喚できるようになるのか
これは明日もレベ上げだね
でも今日はもうお風呂に入って休む!
あのイカ臭さが体からしている気がする
早く流したい
「お待たせしました。こちら今回の報酬の金貨60枚。これには5人の冒険者を助けたお礼も含まれています。そしてこちらがオークの買取金額です。状態がいいものが銀貨30枚でこれが58体、炭化しているなどの状態がよくないものの買取が銀貨10枚でこれが23体。解体の代行金額の金貨1枚を引きしまして合計金貨78枚と銀貨70枚です。ご確認ください」
「ひぃ、ふぅ、みぃ…ちゃんとあります」
「あとこちらBランクの冒険者カードになります。ランクアップおめでとうございます。これからも頑張ってください」
無表情で淡々と言われると調子狂うというか
まあうれしいからいいや
「おいおい、あんなガキがBランクだと…?何かの間違いじゃねぇのか?」
「だよな。てかあいつの周りに飛んでいるのってドラゴンじゃねぇか?」
「ばっかお前、あんなガキがドラゴンを使役できるはずねぇだろうが」
後ろが騒がしいな
レイたちも機嫌が悪くなってきてるし絡まれる前に帰ろう
こういう時って絶対絡まれるからね
読んでた小説でも絡まれてたし
「おうガキ。ちょっと俺と話をしようや」
ほらね