表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
強いのは僕ではなく僕の龍たちです  作者: 七面鳥の丸焼き
2/101

EXスキル使いました

「遅くなってしまい申し訳ございません」

「よい。わしはバルトガッド・エル・リヒテンバッグという。其方の名は?」

「息吹 辰人です。辰人が名前です」

「ふむ、ではタツト。急な召喚誠に申し訳ない。其方の人生を狂わせてしまう行いをした。許されないとは思うがまず謝罪をさせてくれ。すまなかった」


そういうと王は頭を下げた

腰の低い王様だな…


「頭を上げてください!僕は大丈夫ですから。むしろ異世界に来れてラッキーと思ってますし」

「そうなのか?」

「はい。異世界とか召喚とか憧れだったんです。それに、向こうの世界は退屈でしたから…」


毎日毎日同じことの繰り返し

飽き飽きしていた


「それならよいのだが。おほん、では本題に入ろう。タツトよ、其方を召喚したのは魔王を倒してほしいからだ」


テンプレキターーーーーーーー!


「それって僕は勇者として召喚されたってことですか?」

「そのつもりなのじゃが、《ステータス》と唱えてくれるか?」


お?お約束の奴ですね?

フフフ…

勇者召喚された僕はどんな強さを持ってるのか…


《ステータス》


----------------------------

名前:息吹 辰人

年齢:15

レベル:1


HP:50

MP:70

攻撃:5

防御:3

魔攻:5

魔防:2

俊敏:8


スキル:異世界語翻訳


EXスキル:召喚(龍)


称号:異世界人 勇者


----------------------------


頭の中に半透明なウィンドウが出てきた


・・・え?


「嘘…だろ…?」

「む?どうした?何か不都合でもあったか?」


不都合なんてものじゃない

何だこのステータスは!

くっそ弱いじゃないか!

いや待て。まだこのステータスが弱いと決まったわけじゃない


「えっと、この世界での平均的なステータスはどれくらいですか?」

「それは平民でか?それならばHP100、MP100、攻撃・防御・魔攻・魔防が10、俊敏が15~20だな」


はい

俺のステータスはこの世界の人よりも低い

何だこれは!?

異世界召喚って「おれTUEEEEEEEEEEEEE!」ができるんじゃなかったのか!?


「して、其方のステータスはどうだったのだ?HPやMPは軽く1000を超えてたりしてな」

「…正直に答えます。俺のステータスはこの世界の平民よりも低いです」

「なんと!?…そうであったか。いや、すまない勝手に呼び出して勝手に舞い上がってしまっていた」


それを言うなら僕もですよ…


「ただ、EXスキル?って言うのがあるんですがこれって何なんですか?普通のスキルとは違うんですか?」

「何!?EXスキルだと!?して、なんという名前のスキルなんだ!?」


落ち込んだかと思ったら次は勢いよく立ち上がった

え、そんなにすごいの?


「え、えっと、召喚(龍)です」

「召喚(龍)…聞いたことないな。どんなスキルか確認してくれ」

「確認?どうやるんですか?」

「ステータスで調べたいものを念じればわかる」


ほうほう

では試しに


-----------------------------


EXスキル:召喚(龍)

好きなドラゴンが召喚できる

召喚できる数はレベルが10増えるごとに1匹増える

最初のみランダムで召喚される


-----------------------------


ドラゴン来た――――!

ファンタジーにおける超有名モンスターが召喚できるよ!


「ドラゴンが召喚できるみたいです!」

「ド、ドラゴンだと!!?」


いきなり部屋がざわざわし始めた

それもそうか

ドラゴンって1匹で街や国を破壊できる力持ってるはずだもんね

ドラゴン召喚って聞いたら普通はこうなるよね


「落ち着け!…タツト、その召喚は何匹呼び出せるのだ?」

「今のところ1体ですね。僕のレベルが10増えるたびに1体増えていくらしいです。それと最初だけランダムらしいです」

「ら、らんだむ?」


あれ?ランダムって言葉知らない?説明に出てきたからてっきり知ってるものだと


「ランダムって言うのは無作為だとか、でたらめにだとか、そういう意味です」

「なるほど。最初の身でたらめに選ばれるのか…辰人よ、ここでそのスキルを使ってみてくれ」


ふぁっ!?

どうしたのいきなり!?

いや、僕も召喚したいとは思ってたけど危険じゃないの?


「王!危険です!得体のしれないEXスキル、それをまだ信用できないこの小僧が使用するんですよ!?それに、最初は何が出てくるかわからないという。ここでの召喚は賛成できませぬ」

「たとえここで召喚しなくとも危険なのには変わりあるまい?」

「ですが…」

「タツト、わしが許可する。やれ」

「王!」

「…えっと、どうやってやるんですか?」

「召喚陣の前で両手を前に出し召喚したいと念じてみてください。あなたの呼びかけに答えてくれれば召喚できます」


リッツさんが後ろから教えてくれた

そういや僕を召喚したのはリッツさんだったっけ

なんでだろう、召喚人が無くてもいけそうな気がする

王様に背を向け両手を前に出した

召喚したい

せっかく異世界に来たのに何もできないなんて嫌だ

お願い!誰か答えて!


―――


!!


「召喚!」


唱えた瞬間強い光が目の前から発せられた

成功したのか!?


光が弱くなり目を開けると、目の前には黒い大きな手があった

その手は黒い鱗に覆われており、指の先からは人間の体、いや、鉄でも簡単に切り裂いてしまうと思える爪が生えていた

顔を上げていくとドラゴンと目が合った

金色の綺麗な目をしていた

その目を見ていると、ドラゴンは口を開いた


『吾輩を呼んだのは貴様か?小さき者よ』

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ