表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
強いのは僕ではなく僕の龍たちです  作者: 七面鳥の丸焼き
100/101

番外編   彼らのこれまで

お久しぶりです!

大変長らくお待たせいたしました!

番外編スタートです!

「さあ、入って入って。何もない部屋だけどね」


家に着きみんなを招き入れる

今俺は学校近くの賃貸アパートのワンルームを借りている

向こうでの生活が染みついてしまった所為か一人暮らしにはちょっと広い部屋を選んでしまっていた

そのおかげでみんなが入ってもまだ少し余裕がある

あの頃の俺グッジョブ!


『なかなかいい部屋だな』

『結構広い!』

『そうっすね!一人暮らしにしてはかなり広いと思うっす!』

『まぁ、私たちが来て狭いがな』

『違いない』


みんなちゃんと靴を脱ぎ各々部屋でくつろいでいる

ある者はベッドに転がりある者はテレビを点け、またある者は部屋漁り…


「…ルエ、漁るのはいいけどちゃんと片付けてね?」

『わかってるっす!』


散らかしに散らかしているルエに一言注意してから俺はレイたちにお茶を出した




「それで?どうやってこっちに来たの?その姿は何?」


お茶を飲んで一息ついてるレイたちに俺は聞いてみた

するとレイがあっけらかんと答えた


『ラグが時空魔法で連れてきたくれたのだ。この姿は≪人化≫と呼ばれる魔法で人の姿になっているのだ』

「…あれ?ラグ、俺の世界に来れたの?」


来れたんだったらラグを召喚したあの日にも追うこっちに帰って来れたじゃん


『辰人の魔力と僕たちの魔力を辿りながら来たからねー!』

「俺の魔力はわかるとして、ラグたちの魔力?」

『それだ』


レイに指を指されたところを見るといつも肌身離さず着けていた鱗の首飾りがあった


『それには吾輩たちの魔力が籠っていてな、ラグはそれを頼りにここを目指したのだ』

「なるほど…。じゃぁ、≪人化≫ってのは?レイたちそんな魔法持ってなかったよね?」


4年前、レイたちと別れる前は全員≪人化≫なんて魔法は持っていなかったはずだ


『カムに作らせた』

「…もう少しカムに優しくしてやれよ」

『いいんすよ。カムもむしろ喜んで作ってたほどっすから』

『作った本人がまだ使いこなせてないけどねー!』

「≪人化≫ってそんな難しい魔法なのか?」

『発動自体は簡単だ。維持するのが難しい』

『魔力を均一に体全体に巡らせないとこうなる』


そう言ったヴァスの腕がドラゴンの物になってしまった

魔力を均一にしていないと元に戻るのか…


『この世界にはドラゴンがいないと聞いていたからな。皆で必死に習得したのだ』

『辰人に迷惑かけたくなかったしね!』

「おかげで一瞬誰かわからなかったけどね」

『あー酷いっす!』


アハハと部屋が笑いに包まれる

その後、ご飯を食べながら俺が帰った後の話やこっちでの生活の話を日が変わるまで続けた

寝るときはベッドの大きさが足りなかったのでみんなで床にタオルを敷いて雑魚寝した






「ん~!ふぅ…、もう朝か…」


時計は6時半を指していた

風呂入って着替えて、飯作らないと…

今日は授業は無いが朝からバイトだ


『あ、おはよー!ご飯もうすぐできるからシャワーでも浴びてきたら?』

「誰…ってラグか。そういや昨日うちに来たんだっけ…。夢だと思ってた」

『夢じゃないよ。僕も、レイやルエ、アロにヴァスもちゃんとここにいるよ。何時までも寝ぼけてないで早くお風呂入ってシャキッとしてきなさい!』

「はーい」


ご飯を作っているラグに返事をし風呂場に向かう

シャワーを浴びて部屋に戻るとすでにみんな起きて朝食を食べていた


『先に食べてるぞ』

「それはいいんだけど…、狭くない?」

『『『『『狭い(っす)!』』』』』

「…今度の休みにもう少し大きいテーブル買いに行こうか」


小さなテーブルに男5人が集まって飯を食ってる様は軽く暑苦しい

食べづらそうなので今度でかいのを買うことにした

お金が飛んで行くなぁ…

なんてことを考えていたらレイたちから通帳を渡された

通帳にはそれぞれ「息吹 レイ」、「息吹 ラグ」、「息吹 ルエ」、「息吹 アロ」、「息吹 ヴァス」と名前が書かれており、中には結構な金額が書かれていた


「このお金どうしたの!?」

『貯めた』

「どうやって!?」

『吾輩とヴァスは向こうの物をこちらに持ってきて売った』

『僕は料理本を出版した!』

『おいらは超当たる占い師として働いてるっす!』

『私は声優とやらだな』


どうしよう…

理解が追い付かない

とりあえず真面なのが2人しかいないってのはわかった


「向こうの世界の物売っちゃダメでしょ!」

『ちゃんとこちらの世界には害のないものを選んで売ったぞ?』

『主に宝石類と家具だな』


道理で近くのデパートの中古家具売り場に見たことあるデザインの家具があったわけだ

あれレイたちが売った奴だったのか

…あれ?


「レイたち何時こっちの世界に来たの?」

『半年くらい前か?』

『もうちょっと前だったかな?』

『そうっすね。8ヶ月くらい前のはずっす』

「そんなに前から来てたのになんで会いに来るのが今なのさ!もっと早くに会いに来てよ!」

『あの頃は金もなく右も左もわかってなかったのでな。貴様に会える状態ではなかったのだ』


それで8ヶ月経ってようやく会える状態になったから満を持して登場ってか?

俺の涙を返せ!


「…アロの声優ってのは?」

『私だけ取り柄が無かったので何かないかと模索していた時に、辰人が私の声で腰が砕けていたのを思い出してな。何の気なしにオーディションとやらに応募したら合格した。今はまだ声優の卵と言うものらしい』


声優ってそんな簡単になれるもんじゃなかったと思うのですが…?

あと声優のお給料って少ないって聞いたことがあるのですが…?

詳しく聞きたかったがバイトの時間が迫ってきたため話を中断し出かける準備に取り掛かった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ