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強いのは僕ではなく僕の龍たちです  作者: 七面鳥の丸焼き
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厄介な呪いを受けました

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未成熟の呪い

受けたものはステータスが上がらなくなる


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あの野郎

最高に嫌なことしてきやがる

僕これからレベル上がっても弱いままってことでしょ?

うわー汚い、さすが魔王。やる方が汚い

でもなんで僕に呪いをかけてったんだろう?


『それはあいつが魔眼で辰人が勇者だというのを見たからだろうな。勇者は魔王にとって一番の脅威だ。その勇者が今レベルの低い状態で目の前にいる。ならばと呪いをかけたのだろう。まさか呪いが使えるとは思っていなかったが…』

「?どういうこと?」

『呪いは2000年ほど前に妖精たちによって禁術とされ封印されたのだ。だからあいつが使えるとは思っていなかった』


呪いって封印されてたんだ

レイ悪くないじゃん


「解呪ってできないの?」

『解呪してやりたいのだが 吾輩とラグでは解呪できん。解呪は星魔法。吾輩とラグでは使えぬ。人間で使えるやつはいないだろうな』

「いないの?」

『星魔法は星龍しか使えぬ。それ故星龍と契約し星龍の加護を授からないと人間では覚えられぬのだ』


ほえ~

そうなんだ

なら次のレベルまで無理かな…


『…本当にすまなかった。吾輩がもっと早くとどめを刺していればこんなことにはならなかったのに…あの時油断していなければ…!』

「それはさっきも言ったでしょ?誰にでも失敗はあるって。それに封印されてるはずの呪いを使うなんて誰も予想できないよ」

『だが…』

『辰人!』


レイが何か言おうとしたところにラグがかぶせて抱きついて来た


「お帰りラグ。 コロニーは?」

『潰したよ!辰人大丈夫なの?怪我ない?急に倒れたからびっくりした。…ごめんなさい。辰人のこと守らないといけなかったのに…』


ラグもですか

好かれているのはうれしいんだけどちょっと過保護すぎやしませんかね?


「怪我はないよ。あの時はまさかこっちに来るとはだれも思ってなかったししょうがないよ」

『ううん。僕が時空魔法を使っていたら辰人がこんなことになることはなかったんだ』


そういやラグの時空魔法ってどんな魔法なんだろう?


「時空魔法ってどんな魔法なの?」

『時空魔法は空間魔法の上位魔法だ。別の時空を作ったり、時空を捻じ曲げたりすることができると聞いたことがある』


時空を捻じ曲げるとか強すぎないで すかね?

次元漸ができるってことでしょ?

すごいね、時空魔法


「一番悪いのは僕だよ。レイが戦ってくれて、ラグが守ってくれると思って何もしていなかったんだから。だからこれは自業自得なんだよ。レイとラグが謝ることは何もないよ?」

『辰人は悪くない。吾輩がすぐに消し炭にしなかったのが悪いんだ』

『違うよ!僕が時空魔法で辰人を守っていなかったから!』

「…じゃあ、みんな悪い。レイ、ラグ、僕の内誰か一人が悪いんじゃなくて3人とも悪かったってことで」

『いや、しかし…』


レイが何か言おうとしているがそれに被せるように2人に言った


「なら従者の失敗は主の失敗ってことで僕が悪いってことでいいんだね?」

『『それはダメ(だ)!』』

「ならみんなが悪い。いいね?」

『『…わかった』』


うわ、すっごい納得がいかないって顔してる

でもこれが一番平和な答えなんだよ


「さて、ゴブリンのコロニーも潰したし、街に帰ろっか!」


と言って立ち上がろうとしたが体がふらふらしてうまく立ち上がれない


「あ、あれ~?立てない?」

『まだ安静にしておけ。街には夜が明けてから入ればいい』

『そうだよ。今は休んで?今度こそしっかりと守るから!』


レイとラグが元の姿に戻り僕を翼で包み込んできた


「ちょ、2人とも!誰かに見られたらどうするの!?」

『こんな時間に森に入るやつはいないから安心しろ』

『そうそう。それに僕の時空魔法で別の時空間にいるから僕たち以外誰もいないし 』


チート過ぎませんかねぇ!?

…まぁそれなら大丈夫か

ああ言ったもののレイとラグの元の姿を見れてうれしい


翼に包まれているとすぐに眠たくなってきた

もっと堪能したい…

そんなことも思ったが睡魔には勝てず僕は目を閉じた


『『お休み、辰人』』


二人の優しい声を聞き僕は眠りについた



苦しさから目を覚ました

い、息ができない…

何事かと思ったら眠っているレイとラグにぎゅっと抱きしめられていた

元の姿でこれをされると動けないし前と後ろからされているから息もしづらい


「ふ、2人とも…起きて。早く起きて…!死ぬ!マジ死ねる!」

『む・・・何事だ?…おぉ!すまん』

『あと五分~…zZZ』


レイが起きて離れてくれたおかげで死を免れた

ラグはさらに抱きしめてきて挙句には二度寝してしまった


「おはよう、レイ。ラグ、起きて?ご飯作らないと」

『うむ。おはよう辰人』

『ん…わかった~…。おはよ~』

「おはよ、ラグ」

『おはよ、辰人。ご飯ちょっと待っててね。すぐに作るから』

「ありがとう。何か手伝うよ」

『吾輩も何かやろう』


みんなでごはんを作りお日様の下で食べた

まあ、切って挟んだだけだから料理って言えるか微妙だけど


「ごちそうさま。じゃあ街に帰ろっか。王様とギルドに報告しないとだし」

『そうだな。それと辰人の装備をもっといいのにしないとな』

『確かに。あと食材も買いたいしゴブリンたちを売りたい』


そうと決まれば早く帰ろう!

体もフラフラしないし元気元気!


街の門に着くと門番のおじさんが慌てて出てきた

こっちに向かって走って来るけど、僕たち何かした?


「よかったよ!生きてたんだな!」

「は、はい。ご心配をおかけしました?」

「まったくだぜ。ドラゴン二体いるからすぐに帰って来ると思ったのに全然帰ってこねぇから心配したぞ」

「ちょっとアクシデントがありまして…森で一泊をせざるを得なかったんです」

「怪我でもしたか?見たところそんな感じではないな。ま、なんにせよ無事でよかったよ」


「ご心配をおかけしました」と再び謝罪して門をくぐった




ギルドに入り受付に行くといつもの人と違う女の人が立っていた

その人は俺が近づくと


「おはようございます!辰人様ですね。すぐ担当のものをお呼びしますので少々お時間をいただけますでしょうか?」


と言い受付を離れて行った

待っていると初めてギルドに来た時の人がきた

あ、やっぱり担当の人だったんだ


「お待たせして申し訳ありません」

「全然待ってないんで大丈夫ですよ。ゴブリンのコロニーを潰したんでそれの報告です」

「国王様からお話は伺っております。コロニーの確認を行うため完了報告は確認が終わるまでお待ちください」


あ、そっか

僕が言っているだけで証拠がないもんね


「わかりました。あ、それと買取をお願いしたいんですが…」

「少々お待ちください。…はい、こちらのトレーにおいてください」


と言い銀のトレーを机の上に置いた


『それじゃ乗り切らないよ。ゴブリンをそのまま持ってきたから解体もお願いしたいんだ』

「え?でもどこに?」

『辰人、一匹出してもいい?』

「え、いいよ?」


ありがと!と答えるとラグはゴブリンを一匹取り出しトレーに乗せた


「キャッ!く、空間魔法!!?ま、まさか時空龍ですか!?」

『正確には時空龍皇だけどね。今はラグって名前だから。そこのところよろしくね?』


受付のお姉さんは口を魚のようにパクパクしている

が、すぐに元の顔に戻り解体場まで案内してくれた

さすがプロだ…


無理やり理由をつけたようになってしまって申し訳ないです…

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