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3日目(1)
私は昨日の不思議な現象を思い出していた。
電源が切れて何をしても反応しなかったはずの携帯電話の電源が突然入り
十時過ぎに彼からの着信があった。
彼は、警察は私の死に事件性がない断定したということと
捜査が打ち切りになったということを教えてくれると同時に
私が横田優花だということを信じて謝ってくれた。
私は彼が信じてくれただけでも嬉しかったけれど、そのあとに
彼が犯人を見つけ出すと言ってくれたことでさらに嬉しくなった。
だからこそもっと話したかった。
でもその気持ちを読み取ったかのように彼との電話が切れた。
私は突然ことに不安になり、電話をかけ直そうとしたが
電話が切れた瞬間に私の手元にある機械は画面が真っ暗になり
いくら電源を立ち上げようとしても立ち上がることはなかった。
私は何をしても電源の立ち上がることのない機械に
苛立ちながらも横になった。




