第六話 お金、自販機、そしてトランスフォーム。
早くも書き溜めがなくなった・・・
3/21 残金を追加しました
「なんでここに来て初めて見る文明的なモノが自販機なんだよ・・・」
これじゃあこの世界の文明のレベルが全く分からないんですが。(大体想像はついているが)
「てか、喉が渇いたな・・・」
仮にも自販機なのだから飲み物は入っているはず。
なぜかそう信じ、雅人は使い込まれてボロボロの財布を開ける。
「あれ?なんか単位がおかs」
否、財布や鞄(その中には大切なスマホが入っていた)などが硬貨を入れるところから(どう見ても入らないが)入っていった。
「ちょ、まておいいいいい!!!!!」
思わずさけんでしまったが無理もない。
小銭入れですら鞄の中だったのだ。
つまり、これで雅人は、
「まさか異世界早々無一文とは・・・」
まあ、多分この世界の金は前の世界とは違うのだろうが。
「というかこの世界に人いるのかなあ・・・ハハハッ」
雅人は自嘲気味に笑う。
元をたどればここに来てしまったのは、雅人が興味本位であの石を触ってしまったからなのだ。
「はあ・・・とりあえずなんか飲むか」
さすがにあれだけ取られてお金が入っていないわけがないだろう。
しかし、目の前にあるのは、赤いあのタイプなのだ。
これでは、雅人の大好物が飲めない。
「ん?なにこれ?」
見慣れない赤いボタンがあるのだ。
「ポチっとな」
---カチッ---
押してから、しまったと思った。
またこりずにボタンを押してしまった。しかし、もう遅い。
---ガチャ プシュー・・・ ガコン!---
「は!?」
自販機はパネルを裏返したかのように赤い色から、白にトランスフォームした。
「おお!」
そのタイプは、銭湯などでよく見るあのタイプであった。
「コーヒー牛乳~♪コーヒー牛乳~♪」
雅人は、大好物であるコーヒー牛乳の番号を見つけ、緑のボタンを押そうとして、固まる。
「そういえばお金・・・」
さっきどれだけ入れた(というか取られた)かがわからない。
「待てよ・・・?」
いいつつ視線の先を滑らせる。
「おお!・・・お?」
幸い(?)お金は入っていた。
しかし、その数値が問題だ。
---25600000P---
そして商品(コーヒー牛乳)の下には、
---130P---
「え?・・・ええええええええええ!?」
そうして雅人は小一時間固まるのであった。
残金:25600000P