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第三話 人影、魔法、そして戦闘。
「お?」
森の中に人影が。
なにか分かるかもしれない。
「すみませーん」
するとその人が振り向いた。
その人は目が無かった。
というか助さん(スケルトン)だった。
エ?チョットマッテクダサイヨ?
ナンデ異世界トオボシキトコニキテマズ会ウノガ助さんナノ?
「ファ、ファイアボール!」
この時なぜこんなことを叫んだのかはわからない。助さんという(というかスケルトン)モンスターに出会って気が動転してしまったのかもしれない。
しかし、この場においては有効な手段だった。
もう聞き慣れたあの声が響く。
---固体名:シワス マサトによる魔法名:【ファイアボール】の発動を確認 魔法カテゴリ:【火属性魔法】を解放 同カテゴリ下に【ファイアボール】を追加---
体から力が抜けて、意識が朦朧とした。
目の前に火の玉がつくられ、スケルトンに向かって勢いよく飛んで行き、着弾した。
そしてスケルトンは、爆発四散した。
「おぉあ・・・」
口から間抜けな声が漏れる。
へたりこんでしまいそうなのを必死でおさえ、洞窟にもどると、そのまま倒れた。