プロローグ
「可愛いよ〜マスメガく〜ん。」と、冗談で言ったことから私の人生は恋が中心となってしまった。
あれから遡ること約1年、私は現役卓球部の2年生。今日から仮入部が始まる日。私はいつも通りに授業を終え、部活に行く準備をしていた。
「みっつー、みっつーも一緒に今から部活行かない?」
「うん、今行くー。」と、私は言い、ついていくのだった。私の本名は上田輝希、今の人藤木心愛は気前がとてもよく誰にでも話しかける。私も気前はいいが少し違う…私には気を許せる人は1人しかいないから…。
「あー、部活やりたくないー。」
「部活だりー。」
だったら帰れよ!といつも思ってしまう、これが私と彼女の違いかな。卓球は奇数だと、1人残ってしまう。私はいつもその1人だ。すごく嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!と、いつも思う、でも私が我慢すれば済む事だから頑張ろう。
「あ、仮入部の子たちが来たよ、皆頑張ろう!」
「だねー」と、キャプテンの期待に皆は答えようとしていた。
…といっても2年の私は普通に部活するだけだけど。
ペチッ!という音と共に頰に少し痛みを感じた…、あ…れ?ピン球か…痛いな。
「すすすすす、すみません!」
これが私の人生の変わり目だった。
「ううん、いいよ〜大丈夫。」
「本当にすみませんでした。」と同時に彼は頭を下げ、戻っていった。
可愛い子だったな…仮入部かな?
「みっつー!大丈夫だった?ほっぺ痛くない?」
「あ、う、うん。」
結局あの子はなんだったんだろう?
その日、私は彼のことでいっぱいの1日だった。